ニューオープンした「THE NORTH FACE屋久島」を起点に、1泊2日高濃度・屋久島トリップ!
PEAKS 編集部
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日本最南端の百名山、宮之浦岳を擁する屋久島。30年前に世界自然遺産に登録され、ピーク時には40万人が訪れた人気の観光地です。自然保護と地域活性化に取り組むこの島に、アウトドアシーンでもファッションシーンでも人気を誇るザ・ノース・フェイスが出店した意図とは?オープンと同時に行なわれたプレスツアーのようすとあわせてご紹介します。
編集◉PEAKS
文◉櫻井 卓 Text by Takashi Sakurai
写真◉宇佐美博之 Photo by Hiroyuki Usami
企画協力◉ゴールドウイン
アウトドア天国・屋久島!
屋久島は、ぐるりと一周すると約132km。おおよそ東京都23区と同じくらいの大きさのこの島には、大自然がギュッと濃縮されています。もちろん、遊べるアウトドアアクティビティのバリエーションも豊富。九州最高峰である宮之浦岳の縦走登山、縄文杉への往復ハイキング、苔の森での散策。さらにはカヤックやSUPなどのウォーターアクティビティも楽しめ、クライミングの隠れた名所としての顔ももっています。世界遺産にも認定される希有な自然環境からこそ、ここでしか見ることのできない動植物も多数生息しています。アウトドア好き憧れの地として、毎年多くの観光客が訪れている場所なのです。
なぜ屋久島に?ザ・ノース・フェイス事業本部長に聞いてみた
「いま、なぜ屋久島への出店したのでしょうか?」
オープン記念のレセプションパーティに出席していたザ・ノース・フェイス事業本部長の森光さんに、そんな疑問を聞いてみました。
「環境省とパートナーシップを結んでいることもあって、今後はもっと国立公園をはじめ、フィールドに近い場所にショップをオープンさせていこうという動きがあります。すでに店舗がある場所としては、知床・白馬・箱根・石垣島などですね。とくに知床は地元の方との繋がりもしっかりとできていて、さまざまなイベントなども開催しています。フィールドショップを増やすことによって、地元の方や自然環境にもしっかりと還元していきたいという思いがあります」
このたび新店舗がオープンした場所は、宮之浦環境文化村センター内。屋久島の自然や文化に関する総合的な情報の提供・案内を行なっている場所で、付近からは各登山口へのバスも出ています。まさに屋久島で遊ぶための前線基地。
「屋久島の自然へと踏み出すためのハブとなるこの場所にザ・ノース・フェイスが出店することで、縄文杉ピンポイントではない、幅広い屋久島の魅力を伝えていきたい」と、森さんは力強く語っていました。
今後は、地元の人と協力してのイベント開催など、さまざまな仕掛けを予定しているそう。楽しみですね。そしてその言葉どおり、一般開放されたレセプションパーティには、地元の人も多数参加していて、ザ・ノース・フェイス 屋久島への期待感が大きいことを感じさせました。
これがTHE NORTH FACE屋久島だ!
店に入ってまっさきに目に入るのが、屋久杉を使ったディスプレイ(写真右側のディスプレイテーブル)。樹齢1,000年を超えたものが屋久杉と呼ばれますが、材となった後もその存在感は圧倒的。ほかにも棚には屋久島産の地杉を使うなど、屋久島らしい店つくりを目指しているようです。
品揃えも屋久島にアジャストしたものが多数。「一年で366日雨が降る」なんて言葉が生まれるくらい多雨なエリアなので、レインウエアも充実しています。ほかに屋久島らしいものとしては携帯トイレ。水の美しい日本のなかで、名水百選にも選ばれている屋久島の水を守るため、山では携帯トイレの使用が義務づけられています。
もちろん、ここでしか買えない限定商品も。それがこちらの屋久島の緯度経度がプリントされたTシャツとボトル。さりげなく屋久島空港コードである「KUM」の文字が入っているのも気が利いています。
THE NORTH FACE屋久島
〒891-4205
鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦823-1
TEL.0997-42-2971
あの超人気企画もこの島からスタート。田中陽希さんが語る屋久島の魅力
レセプションパーティには、アドベンチャーレーサーで、ザ・ノース・フェイスアスリートでもある田中陽希さんも来場。じつは屋久島、彼の挑戦「グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き」シリーズで、スタート地点となった思い出深い場所なのです。レセプションパーティ後には、本人によるアスリートトークも開催。スライドとともに屋久島での思い出を振り返りました。
「最初の挑戦のスタートということで、緊張などもあったのですが、屋久島の自然はもちろん、人々の温かさにとても癒されたのが印象に残っています」と陽希さん。
深い森を抜け海へ。西部林道でのワンデイハイク
今回は宮之浦岳や縄文杉といった定番の場所には向かわず、代わりにザ・ノース・フェイスが企画したのが、西部林道での日帰りハイク。筆者は以前、何度かクルマで訪れて、ヤクザルやヤクシカを撮影したことがある場所ですが、今回は林道から森のなかに入って行くというプラン。
入口付近でさっそくヤクシカに遭遇。本州の鹿と比べると少し小柄で、表情もなんだか穏やか。か、かわいい……。そのうえ、肉も美味しいのだそう!
かつて集落だった場所抜けると、巨大なガジュマルやアコウの木が現れます。その姿はまるでモンスター。別名絞め殺しの木とも呼ばれ、ほかの木に絡みついて成長し、最終的にはその木を枯らしてしまうという……。この西部林道では、数々の木々と、アコウ、ガジュマル連合軍との戦いのようすがいたるところで見ることができます。
「これ、見てください!」
ガイドをしてくれた「山岳太郎」所属の東さんが嬉しそうに声を上げた先には、ガジュマルにめずらしく勝利したセンダンの木も。一度絡みつかれたものの、センダンの生長速度によってガジュマルを引きちぎっていました。そのマッチョ感はまるで北斗の拳のケンシロウのよう(怒って服破っちゃうやつ)。そんな自然観察も楽しめる森です。
その後、美しい沢伝いに歩いて行くと、道中にはさまざまな形をした巨大な花崗岩も屋久島らしい景色。同行した田中陽希さんやザ・ノース・フェイスのスタッフは、どうやったらその岩を登れるかさっきから検討していました。もちろん沢の水も期待を裏切らない美味しさ!
そして海へ。巨岩に登ると、美しい海の彼方に島々が見えます。
「あれが口永良部島で、あっちが中之島ですね」
屋久島から開聞岳へとカヤックで渡ったことのある田中陽希さんが教えてくれました。
そして帰路では、まるでガウディ建築のようなガジュマルの内部をくぐりぬけるというスペシャルな体験も。半日とは思えない濃すぎる森歩きに、あらためて屋久島のポテンシャルの高さが感じられます。
島の住人と集落を歩く、ブラタ○リ感濃いめのツアーも
そして個人的に一番印象的だったのが、宮之浦の里歩きツアー。案内してくれたのは「ぶらぶら宮之浦」所属のガイドさん、いやここはあえて屋久島のおっちゃんと呼ばせていただきたい。みなさん屋久島出身で、とてもフレンドリーな方ばかりでした。
まずは益救神社へ。「益救」で「やく」と読むのですが、じつは屋久島の「屋久」には多数の漢字が当てられてきた歴史があるといいます。たとえば平安時代には「夜久島」と呼ばれ、屋久島の名物でもある夜光貝の名はここから取られているという説も。ほかにも「鹿」や「薬」の字を当てられた時代もあったといいます。その多くは、貴重な産物などを表す漢字とされています。
「きっとそれだけ重要な島だったんでしょうね」
「ここは昔、トロッコ道で山から来た杉を運んでたんだよ」「この亀石というのは地元で縁起が良いとされている亀裂の入った花崗岩」「子供の頃はこのアコウの木に登って遊んだもんだよ」「T字路には必ず石敢當という災いよけがある」などなど、その後もあふれ出る豆知識の数々。
なかでも驚いたのはお墓についてのエピソード。なんでもこのあたりでは1日2回、お墓の花を交換するのがスタンダードなのだとか。だからもし墓前のお花が萎れていたら「あいつどうした?」とようすを見に行ったりするといいます。おそるべし“墓コミュニティ”
知っている人とめぐるだけで、普通の旅行だったら見向きもしない場所に意味が浮かび上がってくるもの。なにより旅人がなかなか知り合う機会のない地元の人とじっくり話ができるのがうれしいプランです。
「また屋久島に来たときには、声かけてください。飲み行きましょう!」と、ガイドの田代さんが別れ際に声をかけてくれました。屋久島に知り合いのおっちゃんができたのが、この旅最大の収穫だったかもしれません。
ほかにも魅力が満載!何度来ても新しい屋久島
見どころはまだまだあります。永田浜は世界有数のアカウミガメの産卵地。産卵時期は4月ごろからということで、残念ながらこの日ウミガメの姿はありませんでしたが、卵の欠片を見つけてみんな大興奮。ちなみに田中陽希さんはトレーニングのためここから空港までランへ出発(およそ30km)。すごいアスリート魂……。
また、夏になれば、沢登りも人気のアクティビティのひとつだとか。東京23区ほどの広さに、2,000m級の山を擁する屋久島は、遠くから見ると海から山がにょっきり突き出ているような姿。当然、落差のある滝なども多く、かなりエキサイティングな沢登りが楽しめるようです。
ほかにも、モッチョム岳や愛子岳の日帰り登山や、千尋の滝をはじめとした滝めぐりドライブも楽しめます。屋久島の名産品が揃う「やくしま果鈴」に立ち寄れば、劇的に美味しいタンカンスムージーで屋久島を味覚で楽しむことも!
じつは今回の旅程をはじめに聞いたときは、「え、屋久杉は?」「苔の森には行かないの?」など思っていましたが、いまではその考えは一変。もちろんそれらも屋久島の魅力であるのは間違いないのですが、もっと身近な自然に目を向ければ、1泊2日でもこれだけ屋久島を濃く楽しむことができるのです。
とはいえ、やはり見どころがありすぎて、少なくとももう1泊したかった!というのが正直な感想。きっと、それでも屋久島のいいスポットは周りきれないのでしょう。だからこそ何度もリピートしたくなる。そんな屋久島がもつ魅力の濃さを再認識した旅でもありました。ぜひ興味をもったら屋久島を訪れ、いろんな魅力を発見してください。その際は、THE NORTH FACE屋久島が重要なトレイルヘッドになることも間違いありません。
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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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