テント泊縦走Q&A|百見は一聞にしかず。 プロに相談するテント泊デビュー!
PEAKS 編集部
- 2024年06月08日
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装備はひと通り揃えることができそうだが、はじめてのチャレンジには不安はつきものだ。三上がテント泊への期待を抱きながらも不安に思うことを、吉野時男さんに聞いてみた。
編集◉PEAKS編集部
文◉大堀啓太(ハタケスタジオ)
写真◉宇佐美博之
▼まずはこちらの装備選びの記事をチェック!
Q1 テントの設営はどこで練習できる?
A テントを手に入れたら、一回でも設営を練習できると、山の上で慌てふためくようなことはなくなります。しかし、残念ながら街中で設営できるところはほとんどありません。公園などでは、転倒などのトラブル防止や、芝生を保護するため、テントを地面に固定するペグの使用は禁止されているところがほとんど。練習するなら、キャンプ場です。ポールの通し方、ペグの打ち方、張り綱の張り方など練習しておくと安心ですね。
Q2 1泊2日だとどれくらい体力が必要?
A 無理しないでゆっくりでも歩き続ければ、目的地には必ず着きます。大事なのは、重い荷物を背負ってどれだけの距離を、どのくらいのペースで自分が歩けるのかを知っていること。それを基に、行程とタイムスケジュールを組んで登山計画を立て、登山のときにはその計画通りに進んでいるかチェックするだけです。まずは、日帰り登山でテント泊装備を背負って歩き、コースタイムと比較して、自分の歩く力を確かめてください。
Q3 たくさんあるテント泊装備をパッキングするコツは?
A まずは、重量バランスを意識してください。重たいものは、肩から胸辺りの上下位置で、体に近いところにパッキングしてください。上すぎたり、体から離れすぎたりすると重心が崩れて歩きにくくなります。そして、使用頻度で分け入れましょう。レインウエアや防寒着などのよく使うものは入り口付近に、テント場に着いて使うテントや寝袋などは底のほうに。隙間に、着替えや小物などを詰めると効率よくパッキングできます。
Q4 稜線ですごす夜はどれほど寒いの?
A アルプスの稜線などでは、気温は1桁台にもなるため、真冬の街中と同じほど。寒さの感じ方は個人差もありますが、ダウンジャケットやダウンパンツなどの防寒着を持っていくと安心です。首が付く体の部位をあたためると効率よく保温ができるため、ネックゲイターやグローブなどもおすすめですね。テントで寝るときには、地面からの冷気で体が冷やされるため、スリーピングマットなどでしっかり対策しましょう。
Q5 はじめてのテント泊はどんな山がおすすめ?
A ベースキャンプ型の登山がおすすめですね。たとえば、北アルプスの雷鳥沢キャンプ場でテントを張って、立山を登るといったルートです。近くに山小屋もたくさんあって安心ですよね。重い荷物を背負って歩く距離が少ないため、余裕をもった登山計画を立てられます。テントに荷物を置いていけば、山頂には最小限の荷物でアタックもできます。慣れてきたら、表銀座などの縦走型にチャレンジするといいと思います。
※この記事はPEAKS[2024年7月号 No.166]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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