【アークテリクスエアリオスバックパック】新機構のハーネスシステムを採用。背負い心地を重視したファストハイクパック

PEAKS 編集部

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アークテリクスの軽量パックが大幅アップデート。
定評ある軽量素材や、向上した背負い心地はもちろんショルダーストラップとヒップハーネスに搭載された画期的な調整機能に注目だ。

編集◉PEAKS編集部
文◉寺倉力
写真◉熊原美惠

2022年に誕生した、アークテリクスの軽量パック「エアリオス」シリーズが初のマイナーチェンジを果たした。軽量で耐久性に優れた独自素材や背中全体で荷重を支えるフレームシート、着るように背負えるベスト式ハーネスや通気性を備えたエアロフォームバックパネルといった快適な背負い心地を追求した基本パッケージはそのままに、今回はより高いフィット感やバランスにこだわったアップデートが加えられている。

大きなところでは、パターン全体の見直しによって荷重バランスを最適化させていること。ボトムを絞って上部にボリュームを持たせた逆三角形フォルムによって、荷重を肩から肩甲骨周辺に分散させ、腰まわりの負担を軽減させている。

次に、メインのアクセスをパネルオープンからロールトップに変更。これによって荷物の多少に関わらず、しっかり抑えの効いたパッキングができるようになった。基本的にサイドコンプレッションを持たないライトウェイトパックにとって、トップから絞り込むように締められるのは意外と重要な点だ。

なにより注目は、現在特許申請中という独自のハーネス調整システムである。これはショルダーストラップとヒップハーネスのそれぞれに、ベルクロを使った無段階の長さ調整機能を設けることで、体格の違いに応じた細やかなフィッティングを可能にしている。

じつはこれ、だれでも直感的に調整できるシンプルな機構ながら、効果は絶大。なにしろ、肩幅やウエストサイズの小さい女性から、大柄で体格のいい男性まで、同じバックパックで適性なフィッティングができるわけで、従来のメンズ、ウイメンズというデザイン分けすら無用になった。つまり、実質的なジェンダーレスモデル。そんなバックパックがあっただろうか。

ちなみに、ショルダーストラップとヒップハーネスは完全に取り外すことが可能で、調整のしやすさはもちろん、修理や交換の可能性を念頭に置いた持続型デザインでもある。

容量変化に強いロールトップと画期的なハーネス調整機能による効果は、容量の違う多数のモデル展開も不要にしている。45ℓまでをフレキシブルにカバーする35ℓモデルは、日帰りから数泊程度の山行で幅広く使え、18ℓモデルはスピーディに山を駆け抜けるワンデイに最適だ。いずれのモデルも、だれでも簡単にベストフィッティングを出せる特長的なハーネス調整機能を備えているので、その驚きの効果はぜひ店頭で試してほしいと思う。

アークテリクス／エアリオス 35 バックパック

35ℓ～45ℓまで容量を可変。新ハーネスを採用したジェンダーレスモデル。

トレイルランニングパックの軽さとフィット感に、強度と背負いやすさを兼ね備えたトレッキング向け軽量バックパック。ショルダーストラップとヒップベルトは無段階に調整可能で、体格の違いに応じた細やかなフィッティングが可能。ワンデイハイクから小屋泊山行はもちろん、軽量装備を選べば数泊のテント泊まで可能な強度や耐久性を持つ。

¥42,900
サイズ：SRT（ショート）、REG（レギュラー）
カラー：クロリス／フォレッジ、ブラック
重量：870g（REG）

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アクセスしやすいロールトップ

ゆったりと大きく開くロールトップ開口部はパックの奥底まで視認しやすく、開閉も容易。一気に開いて素早く荷物を出し入れできる。

軽量で耐久性に優れたメイン素材

素材は210Dナイロンを液晶ポリマーで強化した独自の「ハドロンLCP」グリッドパックファブリック。軽量で優れた耐久性を発揮。

出し入れしやすいサイドポケット

片手で操作できるファストクロージャー付きストレッチメッシュのサイドポケット。内部にはボトム用サイドコンプレッションがある。

容量変化に対応しやすいトップ

荷物の量が変化しても対応しやすいのがロールトップの持ち味。増えた容量を押さえ込むストラップは、不要なときは取り外し可能。

取り外し可能なアルミステー

荷重を背面全体で支えるのは軽量樹脂製フレームシート。上下の剛性をサポートするアルミステーは必要に応じて取り外すことも可能。

外付け用フロントファンクション

フロントにはバンジーコンプレッションと2本のデイジーチェーンを搭載し、行動中の利便性と、ギアの外付けなどに対応している。

ロールトップを伸ばせば10ℓの容量拡大で45ℓに

容量変化に対して容易に対応できる点がロールトップデザインの大きなメリット。左が通常の35ℓで、右が45ℓまで詰めた状態。10ℓをプラスしても背負い心地やバランス感に違和感はなく、見た目にも大きく変わらないことがわかる。

細やかなサイズ調整が可能なベストタイプのショルダーストラップ

完全に取り外すことのできるショルダーストラップは無段階に長さ調整可能。この機構により、肩幅の狭い女性から胸板の厚い男性まで、性別や体格の違いに関わらずベストなフィッティングとポケット位置を追求できるようになった。

▲ショルダーストラップの長さ調整は内側背面を開きベルクロ留め箇所を変えるだけと簡単。

▲500㎖のソフトフラスクが入るメッシュポケットとコード式チェストストラップを装備。

ベストフィッティングを生み出すメッシュ多用のヒップハーネス

ショルダーストラップと同様、ヒップハーネスを取り外して調整可能。ウエストサイズの違いに関わらず、背面のベルクロ留めを変えることでサイドポケットを適切な位置にフィットさせ、バックル引き手部分の過不足も調整できる。

▲2本のベルクロコードで無段階に長さ調整できるヒップハーネス。本体の取り外しも簡単。

▲サポート力と通気性に優れたモノフィラメントメッシュ採用。ファスナーポケット付き。

アークテリクス／エアリオス 18 バックパック

素早い行動に最適な、日帰りハイキング向きパック

「エアリオス」の18ℓモデルはワンデイハイクに最適なミニマムパック。基本的なコンセプトと素材使いは35ℓモデルと共通。ベルト全体が体にフィットするショルダーストラップは体格に応じた細やかにフィッティングができ、ヒップベルトは簡易タイプで取り外し可能。軽さと強度、背負いやすいを兼ね備え、低山での気軽なワンデイハイキングから、ファスト&ライトなスピードハイクまで幅広くカバーする。