スポルティバの大定番ウインターブーツにフォーカス。ネパールシリーズ、その進化の歴史
PEAKS 編集部
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スポルティバの大定番ウインターブーツ「ネパール」。
その原点は50年以上も前に遡る。以降、さまざまな改良を重ねて現在に至る。
現在でもトップシェアを誇るこのシリーズの魅力はいったいどこにあるのか。
編集◉PEAKS編集部
文◉森山憲一
写真◉熊原美惠
たとえば、冬の八ヶ岳・赤岳鉱泉にでも行ってみよう。そこではこの黄色いブーツを履いている人の多さに驚くことだろう。日によっては半分以上がこの黄色いブーツ愛用者であることもあるほどだ。
この「黄色いブーツ」は、雪山登山をする人にはもはや説明の必要もないほどのベストセラー「スポルティバ・ネパール」である。
写真の「ネパールエクストリーム」が発売されたのは1998年。このころの雪山用登山靴はプラスチック製が主流だった。そんな時代に登場したネパールの軽さとフィット感の高さはまさに衝撃的。2005年の「ネパールエボGTX」の登場によって評価は決定的となった。
なぜネパールシリーズがこれほどまでに支持を得たのか。その第一要因は足に吸い付くようなフィット感の高さにある。それまでの雪山登山靴は、硬くて重く、足を靴に合わせるような履き方が必要だった。それに対してネパールシリーズはまるでトレッキングブーツのような軽快な履き味。クライミングシューズのトップメーカーならではの高品質なフィット感を実現していたのである。
現在では、さまざまなモダン設計の雪山登山靴が登場しているが、ネパールシリーズは原点としての魅力を失ってはいない。汎用性の広さ、耐久性の高さなどは現在でもトップクラスのひとつなのである。
NEPAL EVO GTX [ネパール エボGTX]
進化を止めることのない永遠の定番ブーツ。
2019年にマイナーチェンジされた、ネパールエボGTXの最新モデル。旧モデルで好評を得ていたフィット感の高さやフレキシブルな足首などはそのままに、履き口にミニゲイターを装備して雪の侵入を防ぐと同時に保温性もさらにアップ。ソールも微調整して、クランポンの安定性を高めている。完成度をさらに上げた新たなベンチマーク。
- ¥89,100
- サイズ:EU38 ~ 48(24.5 ~ 31.0cm相当)
- 重量:1,040g(EU42片足)
NEPAL CUBE GTX [ネパール キューブGTX]
定番をさらに洗練させた軽量バージョン。
ネパールエボGTXと同じタイミングでマイナーチェンジされた現行ネパールキューブGTX。エボと同等の機能を維持しながら、各所に軽量高品質な部材を使用することで軽さを追求した上位互換モデルだ。一般的な雪山登山はもちろんのこと、軽さを活かしてアイスクライミングでも活躍する。こちらは女性用モデルもあり。
- ¥98,450
- サイズ:EU38 ~ 48(24.5 ~ 31.0cm相当)
- 重量:950g(EU42片足)
NEPAL CUBE GTX WOMAN [ネパール キューブGTX ウーマン]
長らくウインターブーツのベンチマークとなってきた「ネパールエボGTX」の上位バージョン。軽量化が進められているものの機能は犠牲になっておらず、「エボ」と同等の性能を発揮する。
- ¥98,450
- サイズ:EU36 ~ 42(23.0 ~ 27.0cm /ウィメンズ)、EU38 ~ 48(24.3 ~ 30.3cm /メンズ)
- 重量:795g(EU38 /ウィメンズ片足)
共通するポイント
耐久性の高いアッパー素材
高品質なことで名高い、イタリア・ペルワンガー社製のレザーを採用。防水処理が施され、厚さが3㎜あるので耐久性が非常に高い。
ワンタッチ式クランポン対応
前後にコバを装備し、ワンタッチ式のクランポンに対応。つま先が張り出していないので、小さな岩角などに立ったときにも安定する。
動きに追従する足首周り
スポルティバ独自の「3D FLEX」という構造を採用。足首が非常に柔軟に動く一方で、サポート性は損なわず、不整地での歩行が安定。
取り外し式のクッション素材
取り外しができるクッション材(リムーバブルタン)を標準装備。甲の高さが合わないときなどにはこれを着脱することで調整できる。
フィット良好なカフ部分
マイナーチェンジで、履き口周りにミニゲイターが付いた。ふくらはぎにピッタリとフィットし、雪や冷気の侵入をシャットアウト。
本国の熟練工が製作
ネパールシリーズは現在でもイタリア本社の工場で生産されている。スポルティバを知り尽くした熟練工によって一足一足仕上げられる。
ネパールシリーズの系譜
1970:NEPAL IN VACCHETTA [ネパール インバチェッタ]
重厚な表出し革のアッパーに、出し縫い仕様のソール。当時の重登山靴のスタンダードとなる歴史的な一足。
1993:NEPAL TOP [ネパール トップ]
ランドラバーなど現代に繋がる構造を採用。当時のトップクライマー、ジェフ・ロウが愛用したことで有名。
1998:NEPAL EXTREME [ネパール エクストリーム]
ネパールトップをベースに、断熱材シンサレートを採用して保温性アップ。海外では改良版が現在でも販売中。
2005:NEPAL EVO GTX [ネパール エボGTX]
現代ウインターブーツのベンチマーク。エクストリームより軽快さとフィット感をさらに高め、ロングセラーに。
2014:NEPAL CUBE GTX [ネパール キューブGTX]
ネパールエボの性能はそのままに、より軽くてより高品質な部材を使用することで、軽量に仕上げた一足。
企画協力◉日本用品スポルティバジャパン・ディビジョン
TEL.03-5830-8591
https://www.sportivajapan.com/
※この記事はPEAKS[2025年1月号 No.169]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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