積極的に雪山で遊びたいなら、雪を考えたモデルがやっぱり使いやすい。｜PEAKS 2025年1月号（No.169）
PEAKS 編集部
- 2024年11月29日
INDEX
バックパックはふたつに分類した。「オールラウンド」は雪上のアクティビティ全般で使いやすいモデル。「BC」はバックカントリースキー／スノーボードに特化したモデルだ。それぞれの特徴は以下をチェックしてほしい。
ふだん夏山で使っているものが使えないわけではないが、風通しのいい背面のメッシュや便利なポケットは雪や氷を捕まえやすい。パックに付いた雪は体温で溶けてウエアを濡らしたり、再び凍りついて寝床に水気を持ち込む原因になる。軽量化のための細いストラップや小さなバックルはグローブをした手では扱いにくい。
これから積極的に雪山で遊びたいなら、雪を考えたモデルがやっぱり使いやすい。
編集◉PEAKS編集部
文◉伊藤俊明
写真◉熊原美惠
オールラウンドとバックカントリーの特徴
オールラウンド
ブルーアイス／ワーソッグ40
不要なものを削ぎ落としたフラッグシップ。フレームシートやヒップベルトなど、外せるものをすべて取り去ると600gまで軽量化できる。クライミングハーネスに着想を得たショルダーは、超薄型ながら効果的に荷重を分散する。
- ￥29,700
- 容量：40ℓ（M/L）
- サイズ：S/M、M/L
- カラー：ワインテイスティング
- 重量：700g（M/L）
- 問）ケンコー社
専用装備の取り付けが可能
雪山で使うアイスアックスやクランポンのような装備を装着しやすいよう工夫している。
雪や氷が付着しにくい
フロントや背面には雪や氷が付着しにくいように凹凸が少ないフラットな素材を使用。
シンプルなデザイン
雪が溜まるポケットなどは排除。バックル類はグローブの手でも扱いやすいものを使用。
バックカントリー
ドイター／フリーライダー30
滑走時の一体感を追求したBC向けの人気定番。薄型にして重心を身体に近づけ、かつトップからボトムまで厚みを均一にすることで偏りを防いでいる。長方形型は隅まで有効に使え、荷物の出し入れもしやすい。
- ￥27,500
- 容量：30ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：スプラウト×カクタス、他3色
- 重量：1,000g
- 問）イワタニ・プリムス
背面アクセスを装備
主流は背面アクセス。このモデルは本体横にもファスナーを備え２方向からアクセス可。
板の装着が可能
スキーやスノーボードを付けやすいよう正面はフラットで、ストラップ類を装備している。
スノーセーフティポケット
フロントにショベルとプローブ用のポケットを装備。使いたいときにはすぐ取り出せる。
中型（30～40L）／オールラウンド
モンベル／リッジラインパック40
本体は軽量で耐久性に優れるバリスティックナイロン。背面にはアルミステーを内蔵し、反発を利用した追従性と荷重分散による快適な背負い心地を実現している。最低限に抑えた縫い目はシーム処理してあり、防水性が高いのもうれしいところ。
- ￥24,200
- 容量：40ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ネイビー
- 重量：1,150g
- 問）モンベル
ブラックダイヤモンド／スピード40
前面のクランポンストラップなど、アルパインクライミングに必要な装備に特化したシンプルなモデル。本体はコーティングによって耐摩耗性、引き裂き強度、撥水性を高めている。ヒップベルトやフレームシートは外して軽量化も可能だ。
- ￥30,580
- 容量：40ℓ（M/L）
- サイズ：S/M、M/L
- カラー：サルファー
- 重量：1,240g（M/L）
- 問）ロストアロ
グレゴリー／アルピニストLT38
一本締めのシンプルなアルパインパック。細身のデザインは振り上げる腕の動きをじゃましない。軽量素材を使用したLTは38と28の2種。他にクランポンポケットが付いた35と50がある。雨蓋、背面のフレームシートなどは取り外し可能。
- ￥28,600
- 容量：38ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ラバブラック
- 重量：1,160g
- 問）サムソナイト・ジャパン
マムート／トリオン38
軽さと耐久性に加えてフィット感も重視しており、クライミングやスキーのような激しく動くアクティビティにも対応する。本体はロールトップでファスナーによるサイドアクセスも可能。内部にスノーセーフティギア用のポケットも付く。
- ￥29,700
- 容量：38ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ホワイト×ブラック、他2色
- 重量：1,200g
- 問）マムート
フェリーノ／トリオレ32＋5
シーズンを問わずトレッキングから雪山まで幅広く使える定番で、仏スポーツ省が管轄する山岳プロフェッショナルの養成校ENSAも公式採用する。雨蓋やフレームシートなどは着脱可能ですべて取り外すと750gまで軽量化できる。
- ￥25,520
- 容量：32＋5ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：グリーン、他2色
- 重量：1,250g
- 問)アウトリンクス
ミステリーランチ／スクリー33
3層構造の丈夫なXグリッドナイロンを使い、ハイキングから雪山まで幅広く対応する人気モデル。アイコンでもあるY字型の3ジップは指を引っ掛けるだけで簡単に全開でき、内部へのスピーディなアクセスが可能。同型の22ℓもある。
- ¥40,700
- 容量：33ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ブラック、他2色
- 重量：1,500g
- 問）エイエンドエフ
中型（30～40L）／バックカントリー
ザ・ノース・フェイス／チュガッチ35
使い勝手の良さで人気の定番。滑走時の安定感を高められるように厚みを抑えたデザインで、本体は上部と背面の両方からアクセスできる。フロントとボトムには耐摩耗性に優れるコーデュラバリスティックナイロンを使用している。
- ￥36,300
- 容量：34ℓ（M）
- サイズ：WM、M、L
- カラー：ブラック、他1色
- 重量：1,625g（M）
- 問）ゴールドウイン
オスプレー／ソールデン32
BC向けパックのベストセラー。体に触れる部分にフィット感の良いEVAフォームを使い、背面は雪が付きにくいようコーティング。スノーセーフティポケットはファスナーを目立つ色にして緊急時の素早い対応を可能にしている。
- ￥26,400
- 容量：32ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ブラック、他1色
- 重量：1,150g
- 問）ロストアロー
小型（20～30L）／オールラウンド
アークテリクス／アルファ FL 30 バックパック
背面のパッドが荷重を分散し、背中に収まる幅は腕の動きをじゃましない。独自のグリッド素材は軽量で耐摩耗性が高く、耐候性と耐久性に優れる。シンプルながらつくりこまれたモデル。
- ￥47,300
- 容量：30ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ヴァイタリティ、他1色
- 重量：635g
- 問）アークテリクス
ミレー／トリロジー ジョラス 30
軽さと堅牢性の両立を目指してアスリートと開発。本体はロールトップで、ロープやアイスアックス、スキーホルダーを備える。ストレッチダイニーマのポケットはショルダーにも付く。
- ￥77,000
- 容量：30ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：アイコンブルー
- 重量：730g
- 問）ミレー
マウンテンハードウェア／スクランブラー25
シンプル＆タフで多用途。本体は400DのリップストップナイロンにTPUコーティングを施してあり、耐久性と防水性に優れる。底部はフラットで安定感が高く、パッキングもしやすい。
- ￥25,300
- 容量：25ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：アンダイド
- 重量：848g
- 問）コロンビアスポーツウェアジャパン
小型（20～30L）／バックカントリー
オルトボックス／オートルート30S
ヨーロッパの名ルートの名を冠したベストセラー。メインの気室は上部と背面からアクセスできる。固めの背面パネルが全体の剛性感を高め、重たいスキーやスノーボードを背負ったときもバランスよく荷重分散してくれる。
- ￥35,200
- 容量：30ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：パシフィックグリーン、他2色
- 重量：1,320g
- 問）マジックマウンテン
ティートンブロス／アマウティ
「アマウティ」はイヌイットのベビーキャリー。アウターと一体になったショルダーとヒップベルトを引くと、大きな布で赤ちゃんを包んで背負うようにぴったりと身体にフィットする。ワンデイの装備がぴったり収まる。
- ￥39,600
- 容量：25ℓ
- サイズ：ワンサイズ
- カラー：ブラック、他1色
- 重量：1,040g
- 問）ティートンブロス
※この記事はPEAKS［2025年1月号 No.169］からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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