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山登りといっしょに楽しみたい、達人が選ぶ麓の名湯|『日帰りで登れる 温泉百名山』飯出敏夫さんインタビュー|(PEAKS 2025年3月号 全国日帰りベストルート)

『日帰りで登れる 温泉百名山』という本をご存知だろうか。
これは、30年以上、温泉に特化した取材と執筆を続けてきた温泉紀行ライターであり、70歳で日本百名山を踏破した飯出敏夫さんがセレクトした、日帰りで登れる100座の山と麓の立ち寄り湯をまとめた一冊だ。
発行にあたり、一から掲載したすべての山に登り温泉も取材した筆者が選ぶ、とくにおすすめの組み合わせとは?

編集◉PEAKS編集部
文◉吉澤英晃
写真◉飯出敏夫

北は北海道から南は九州まで、100座の山の取材を通じて、改めて日帰り登山の魅力をどのように感じましたか?

深田久弥の言葉に、「百の頂に百の喜びあり」という名言があります。今回の取材を通して、その言葉の意味を実感しましたね。どんなに低い山でも、ひとつひとつに魅力がありました。

その魅力のひとつが山頂からの眺めで、著書の『日帰りで登れる 温泉百名山』には、低山でもわりと展望のいい山を選んで載せています。

そして、そこから見える山々は2022年に上梓した『温泉百名山』に掲載されている山々でもあるんです。初心者や年配の方には、まずは日帰りで山に登ってもらって、次はそこから見える山々をめざしたいと思うような、そんな物語を考えながら本に掲載する山を選定しました。

登山と温泉をセットで楽しむことに対して、どの点に魅力を感じていますか?

下界では想像しかできなかった風景を山頂で眺めたときと、下山して山行の余韻に浸りながら温泉に入るときが、私にとっては「生きてて良かった~」と実感できる瞬間なんです。そのふたつの感動を同時に楽しめるのが、日帰り登山と下山後に温泉に入れるコースのいちばんの魅力ではないでしょうか。

それと、下山してから温泉に入ると翌日の疲労度がまったく違うんですよ。これは多くの人がすでに実感していると思うんですけど、下山してから温泉に入ると筋肉痛などが和らぎます。登山といっしょに疲れが取れる温泉の効能を感じてほしいとも思いますね。

著書にある山と温泉のなかから推奨コースをあげるとしたら、どれを選びますか?

これはなかなか難しい質問ですね。ただ、先に出版した『温泉百名山』と後に出した『日帰りで登れる 温泉百名山』の両方に、どうしても入れたかった山がいくつかあります。

そのひとつが、長野県にある東篭ノ塔山です。いちばん近い兎平登山口から、わずか1時間足らずで登ることができるんですけど、晴れていれば日本百名山を20座以上も確認できるという、大展望を楽しめる山なんです。麓には「高峰温泉」という一軒宿があり、ここから歩き始めても2時間くらいで山頂に立てて、さらに稜線を歩いて水ノ塔山を踏み、高峰温泉へ下山する周遊ルートを楽しむこともできます。

もうひとつ、同じく手軽に登れる山で考えると、福島県の安達太良山もおすすめです。あだたら山ロープウェイを使うと、山頂駅から1時間ちょっとで山頂に立つことができます。安達太良山は日本百名山の一座でもあるし、下山した後、ロープウェイの山麓駅のそばにある温泉施設「あだたら山 奥岳の湯」がまたすごくいい。安達太良山の山頂付近で湧いている温泉をそのまま引っ張ってきていて、湯船は源泉かけ流し。日帰りの入浴施設ではありますが、混じり気のない本物の温泉を十分に楽しめるすばらしい施設です。

▲稜線の岩の膨らみが安達太良山の山頂。
▲山麓駅の近くにある「あだたら山 奥岳の湯」。露天風呂ではすばらしい眺めも楽しめる。

ほかにもある!達人おすすめ日帰り名山&麓の温泉

【北海道】黒岳×層雲峡温泉

【秋田県】秋田駒ヶ岳×乳頭温泉郷

【富山県】奥大日岳×らいちょう温泉

【大分県】九重山×法華院温泉

温泉に正しい入り方はある?

一般的に酸性の温泉は肌を痛めやすいので上がるときに洗い流したほうがいいといわれています。温泉はpH値3未満だと酸性で、3以上6未満は弱酸性、6以上7.5未満は中性で、7.5以上8.5未満は弱アルカリ性、8.5以上はアルカリ性です。逆に、酸性以外の温泉は洗い流さないほうが温泉の効力を長く保てます。ただ、温泉は難しいことを考えず「気持ちいいな~」って感じながら楽しむのがいいと思いますよ。

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※この記事はPEAKS[2025年3月号 No.170]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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