BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

【日帰り登山】山頂へ手軽にアクセス!ロープウェイを使って楽しめる山!4ルート|(PEAKS 2024年3月号 今年登りたい日帰りの山58)

3,000m級の山々を擁する日本は魅力的な山がたくさん。
そこで、「餅は餅屋」の言葉にちなみアウトドアを仕事としている全国の登山愛好家に今年登るべき日帰り登山におすすめの山を聞きました!

***

ロープウェイを使って楽しめる山!4ルート

標高の高い山を日帰りで楽しむためには、できるだけ移動時間を短縮したい。
そんな思いを秘めている登山者必見!ロープウェイを活用して日帰り縦走を楽しもう。

①八甲田山(はっこうださん)&八甲田ロープウェー【青森県】

・歩行時間:4時間20分
・距離:約8.6km
・撮影時期:10月中旬

■一面に広がる噴火口と絶景。

世界有数の豪雪地帯として有名な八甲田山(はっこうださん)は、ロープウェイを利用して気軽に観光を楽しむことができ、冬の樹氷やバックカントリースキー、秋の紅葉シーズンと一年を通して多くの人々でにぎわう。

今回紹介するルートは、山頂駅から赤倉岳を経由し、大岳山頂から酸ヶ湯温泉へ下る縦走コース。山麓駅と酸ヶ湯間はバスが運行している(本数が少ないので要確認)。一般的には酸ヶ湯から大岳を周回する登山者が多いが、このコースではロープウェイ直下に広がるブナやアオモリトドマツの深い森の絨毯と、山頂駅からは樹林帯を抜け雄大な八甲田連峰の展望を満喫できる。

まずは山頂駅から緩やかな田た茂も萢やち岳だけを抜け、赤倉岳の断崖や井戸岳のダイナミックな噴火口を眺めながら歩く。大岳まではやや急登が続くが、

▲6月下旬、チングルマが咲く毛無岱の木道から眺める井戸岳(左)と大岳(右)。東北の山らしい穏やかな風景。

ロープウェイ

年間を通じて運行されており、約10分で標高1,314mの山頂公園駅に到着。開放感のあるゴンドラの窓からは四季折々の雄大な自然風景を眺められる。山頂駅の田茂萢岳周辺は気軽に歩けるハイキングコースがあり、ロープウェイで往復しても楽しめる。

アクセス

車の場合は東北自転車道黒石ICから国道103号経由25㎞(約40分)、バスの場合はJR 「青森駅」東口11番のりば「JRバスみずうみ号十和田湖行き」へ乗車、八甲田ロープウェイ駅前下車(約60分)。

コメント:登山ガイド 山本典子

残雪期の6月下旬までは登山道が隠れている可能性があるため、地形図やGPSで自分の現在地を確認しながら歩こう。紅葉シーズンの9月下旬から10月下旬は山々がとても美しく色付く。

②那須岳(なすだけ)&那須ロープウェイ【栃木県】

・歩行時間:4時間
・距離:約8km
・撮影時期:9月上旬

■のんびり歩くリハビリハイク。

加齢とともに山登りのブランクが長くなり、山体力は振り出しどころかマイナス域に達してしまった。そのわりに年数回、山を欲してしまう自分がいる。そんなときは迷わず、ロープウェイを活用している。ガシガシ登ったときの達成感を知ってはいるが、ラクして絶景が見られるなら、それに越したことはない。

なかでも那須岳(なすだけ)(茶臼岳、朝日岳、三本槍岳からなる那須連山の総称)は楽しみ方が多い。都心から車だと3時間ほどで、日帰りが可能な範囲だ。主峰である茶臼岳へは山頂駅から往復で約1時間20分と軽装備で初心者でも楽しめてしまい、眺望も申し分ない。ただ経験者として物足りないのはもちろんだが、格好がつかないので、お鉢巡りからの朝日岳を目指す。実際は連山の奥に位置する三本槍岳までを日帰り縦走できるとされているが、健脚とはいえない脚なので無理はしない。下山は峰の茶屋跡避難小屋から山腹を巻いて下り、駐車場へと向かう。なだらかな坂が続くので、ひさしぶりでも膝がビックリせずにすむ。身体に鞭を打ち、時間に追われながらのルートを組むより、体力低下を受け入れて、等身大の自分にあったルートやアプローチを組んでみるのもありだ。

▲茶臼岳山頂には鳥居があり、その奥に石造の祠が鎮座する。山に登る際、神社があると信仰深くはないが手を合わせるようにしている。装備、体調は自分で管理できるが、天候は神頼みだ。

ロープウェイ

営業時間内(8:30~16:30)であれば、20分間隔で運行している。冬期閉鎖期間があるので要確認だ。ロープウェイを使用しない場合は、山麓駅駐車場の先にある、峠の茶屋駐車場(無料、167台、トイレ有)から登山口へ入ったほうが若干、短縮できる。

アクセス

東北自動車道那須ICから約30分。バスだとJR那須塩原駅やJR黒磯駅から関東自動車那須線で終点の那須ロープウェイで下車。所要時間は、約1時間で本数は10本/日ほど。

コメント:焚き火マイスター 猪野正哉

朝日岳は“ニセ穂高”といわれているだけあって雄大だ。無雪期なら初心者でも登れるが、決して油断は禁物。朝日岳より茶臼岳のほうが、広々とした山頂なのでゆっくりできる。

③北横岳&北八ヶ岳ロープウェイ【長野県】

・歩行時間:6時間10分
・距離:約5.7km
・撮影時期:10月上旬

■花や苔を愛でる森歩きも。

標高2237mまで一気にアクセスできるため、通年多くの登山者や観光客で賑わう北八ヶ岳ロープウェイ。このロープウェイを利用して楽しめるおすすめのコースが、山頂駅の坪庭をスタートし北きた横よこ岳だけから蓼たて科しな山やまを目指す北八ヶ岳2座縦走。

花の時期から冬山の入門コースとしても人気の北横岳。そこからさらに蓼科山を目指す登山者は少ないが、山頂からしばらく下ると北八ヶ岳らしいシラビソと苔の美しい森を静かに満喫できる。鞍部の天祥寺原は気持ちの良い開けた笹原で、間近に穏やかな山容の蓼科山を眺められるのがポイントだ。登り返しはガレ場や急登が続くが、将軍平にある蓼科山荘は休憩にぴったり(営業期間は要確認)。

八ヶ岳のなかで独立した日本百名山の蓼科山山頂では、広々とした岩場の台地で360度の大パノラマを楽しむことができる。東側には歩いてきた北横岳を目の前に、八ヶ岳連峰を始め日本アルプスの山並みや数々の名山を一望できる。

下山は一旦将軍平まで戻り、七合目登山口へ降りてタクシーを手配しておくか、白樺国際スキー場からバスで最寄り駅まで移動するのがよい。

合計コースタイムは約6時間半かかるので、ロープウェイの始発時間(シーズンによって異なる)に合わせて、できるだけ日の入りが遅い季節に歩きたい。

▲大きな岩塊が周囲に広がる蓼科山の山頂。神社へ参拝してゆっくりと展望を楽しみたい。

ロープウェイ

山麓駅から標高2,237mの山頂駅まで高低差466mを約7分で駆け上がる。晴れていれば日本三大アルプスの絶景を眺めながら空の旅を満喫できる。山頂駅周辺は「坪庭」と呼ばれる溶岩台地が広がり、ここを起点に北八ヶ岳の多彩なコースを歩くことができる。

アクセス

車の場合は中央自転車道諏訪ICからビーナスライン経由で約25㎞(約45分)、バスの場合はJR茅野駅西口のアルピコ交通バス2番のりばから「北八ヶ岳ロープウェイ」行きへ乗車(約60分)。

コメント:登山ガイド 山本典子

ロープウェイは通年営業だが、時期により運休期間があるため確認をしてから向かおう。また、登山者が少ないコースの分岐点に注意。本格的な登山シーズンは梅雨明けの7月下旬から。

④雲仙岳&雲仙ロープウェイ【長崎県】

・歩行時間:3時間30分
・距離:約5km
・撮影時期:5月

■眼下に広がるピンクの絨毯。

この日はまさに花見日和で、池ノ原園地から、足取り軽く仁田峠に向かって歩いた。私たちの目的はミヤマキリシマ。九州各地の高原に自生する、火山特有のツツジだ。一面ピンク色に染まった仁田峠へ着くと、「これは山の上も期待できるぞ」と胸が高鳴る。「ロープウェイでサクッと登って、山の上でゆっくりしよう」という話になり、観光客に混じってゴンドラに乗り込んだ。車窓からは仁田峠や雲仙温泉街が一望でき、標高1270mの妙見駅まであっという間に到着。ロープウェイを降り、妙見神社の裏手にある妙見岳(みょうけんだけ)山頂へ向かった。「あれが国見岳(くにみだけ)。普賢岳(ふげんだけ)も見えるね」。山頂は見晴らしが良く、これから登る山が手に取るように眺められた。

国見岳山頂まではハードな直登だが、ミヤマキリシマがわんさか咲いていて、まるでピンクの絨毯の上を歩いているよう。何度も足を止めながら登ると、360度の展望が広がる山頂にたどり着いた。ひと息ついて、普賢岳へ。国見分かれに戻り、急な坂を鬼人谷(きじんだに)へ向かって下った。

普賢岳山頂も多くの人でにぎわっていたが、一角に自分たちの席を確保。目の前のミヤマキリシマを眺めながら、ぜいたくなお昼を楽しんだ。

▲妙見岳神社。
▲平成3~7年にかけての噴火活動でできた平成新山。雲仙火山最高峰。

ロープウェイ

標高1,040mの仁田峠から標高1,270mの妙見駅まで、約500mの距離を約3分で結ぶ。観光客でもスニーカーであれば、ロープウェイを降りて往復約10分で妙見岳まで気軽に登ることができる。妙見岳山頂からは普賢岳や平成新山を間近に望み、大迫力の風景を楽しめる。

アクセス

車の場合は、福岡方面から九州横断自動車道・長崎大分線・長崎自動車道・島原道路を経由して長野ICで下車、池ノ原園地駐車場(無料)まで約1時間40分。フェリーの場合は島原港から車で約40分。

コメント:編集者 上川菜摘

登り足りない人は、となりの九千部岳まで縦走するのもおすすめ。6月ごろはヤマボウシがきれいです。プラス4時間ほどかかりますが、ロープウェイを使えば時短できて疲れも軽減!

 

※この記事はPEAKS[2024年3月号 No.164]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

**********

▼PEAKS最新号のご購入はAmazonをチェック

SHARE

PROFILE

PEAKS 編集部

PEAKS 編集部

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

PEAKS 編集部の記事一覧

No more pages to load