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歴史・グルメ・自然!北アルプス山麓日帰り旅へ。ランドネ山大学を開催しました

秋晴れの土曜日、北アルプスの玄関口・上高地の東に位置する長野県山形村と朝日村で、雑誌『ランドネ』と日本アルプス観光連盟との共催イベントとして、ランドネ山大学を開催しました。イベント開催日の11月3日は、ちょうど標高1000mあたりが紅葉のピークを迎えていたころ。当日は、色鮮やかな紅葉とともに、山形村と朝日村の歴史・文化・自然を満喫することができました。ここでは、そんな盛りだくさんなイベントの模様をお届けします。

▲標高1200m、清水寺から松本の市街地や美ヶ原高原の山々を一望。街から少し足を伸ばすだけでダイナミックな景観を楽しめるのが、このエリアの魅力です。

JR松本駅集合。バスに乗り込み、レッツゴー!

快晴無風という抜群のコンディションに恵まれた、イベント当日の朝。美しい北アルプスの山々を見渡せるJR松本駅アルプス口に、参加者30名が集まりました。お一人での参加から、親子や友人同士の参加まで、性別も年齢も多様なメンバーが勢ぞろい! 一行を乗せたバスは、松本駅から西に向かって走り始めました。

今回の目的地である山形村と朝日村は、松本市から西側、北アルプスの麓に広がる農村地帯です。11月上旬といえば、農作物の収穫シーズンの真っ只中。市街地を抜けたらすぐに広々とした田園風景が広がります。車窓からのどかな景色を眺めながら、最初の目的地である山形村の清水寺へと向かいました。

▲JR松本駅のアルプス口。JR新宿駅からはJR松本駅までは特急利用で2時間半~3時間。バスタ新宿から松本バスターミナルまでは高速バス利用で3時間半~4時間ほどでたどり着けます。

▲集合から解散までバス移動なので、山形村と朝日村の魅力的な場所を一日で巡ることができるのです。

あの清水寺との関係も!? 1300年の歴史をもつお寺を見学

JR松本駅からバスに揺られること約40分。途中、道沿いに美しい紅葉が広がる山道を通ってたどり着いたのは、標高1200mの山の上に佇む「慈眼山 清水寺」です。ここは山形村の指定文化財にも認定されている真言密教の祈願寺。寺伝によると729年(天平元年)に開創されたという古い歴史をもち、観光地として有名な京都の清水寺の元寺という言い伝えもあるそう。

管理人の倉畑さん案内のもと、石造の仁王像が両脇に立つ仁王門をくぐり、100体の石仏が並ぶ参道を進み、山門である円通門をくぐると本堂が現れます。今回は、特別にその本堂の中まで入ることができ、大切に安置されてある仏像の数々を間近に見ながら、倉畑さんからお寺にまつわるさまざまな話を聞きました。

▲円通門。鐘楼を山門として使っているのでは、といういわれもあるそう。

▲2017年に茅葺だった屋根を銅板にリニューアルしたという、美しい外観をした清水寺。

▲京都の清水寺との関係について、情熱をもって研究を続けている倉畑さん。

ご当地ぐるめ「やまっちそば」を求めて唐沢そば集落へ

清水寺で趣あるお寺の見学を楽しんだあとは、山形村にある「唐沢そば集落」でランチ。この集落には約500メートルに7件のそば屋が立ち並んでいて、全国のそば通が足を運んでいる隠れたスポットなのです。今回は2班に分かれて、「からさわ亭」と「そば幸」でそばをいただきました。

どちらのお店もいくつかのメニューが用意されているのですが、一押は「やまっちそば」。山形村の名物であり、新そばと長芋がどちらも旬を迎えていたタイミングだったので、ほとんどの参加者がこのやまっちそばを注文していました。薄く細切りにされた長芋とそばをいっしょに口に運ぶことができ、ふたつの旬を同時に味わえるのがこの料理の大きな魅力のひとつです。

▲肌寒い一日でしたが、そばの味わいを堪能するために冷たい「やまっちそば」を注文する参加者たち。

▲山形村産の新そばと、収穫が始まったばかりの地野菜・長芋とのコンビネーションがたまらない、山形村の名物グルメ「やまっちそば」。

「唐沢そば集落」松本エリア|登山口スポット【食事&土産】

「唐沢そば集落」松本エリア|登山口スポット【食事&土産】

2016年09月30日

木工業が盛んな朝日村で木の小物づくりに挑戦

ご当地グルメでお腹を満たした一行はふたたびバスに乗り込み、山形村の南側、乗鞍岳の手前の鉢盛山の麓にある朝日村へ。山にほど近い朝日村は木工芸が盛んな地域で、今回は「朝日村クラフト体験館」で、山でも日常でも使える木の小物づくりに挑戦しました。

参加者はお箸かバターナイフかのどちらかを選んで、カンナ、ナイフ、電動ヤスリといった道具を使い、世界にひとつのMy箸、Myナイフを製作。最初は道具の使い方に戸惑っていた方も、後半になると慣れてきて、黙々と作業に集中していました。

▲先生が見守るなか、慣れない手つきでお箸作りに挑戦する小さな参加者。

▲ナイフを使って、バターナイフ作り。木材はヒバ、ヒノキなどの間伐材で。

▲たっぷり1時間をかけて作った完成品といっしょに記念撮影。体験は定休日の水曜と年末年始以外は常時受け入れ可能です。先生のレクチャーをしっかり受けたいなら、事前予約がおすすめ。

紅葉の森で五感を研ぎ澄ませるヨガ&ハイク

朝日村クラフト体験館からさらに山のほうへ5分ほどバスを走らせたところに、「野俣沢林間キャンプ場」があります。夕暮れに近づき紅葉がより鮮やかに輝くなか、まずはアウトドアヨガの体験から。沢の音を聞きながら森のなかで、ゆっくりした呼吸で体を伸ばしながら、徐々に自然のなかに溶け込んでいく感覚を味わっていたのではないでしょうか。

体をほぐしたあとは、地元の森林セラピーインストラクターに先導されながら、キャンプ場内の森の散策を楽しみました。沢水が流れる音やカツラの葉の甘い香りに癒されるひととき。歩き終わるころには参加者の顔も笑顔があふれていて、大満足な一日を終えることができました。

▲安曇野を拠点とする「ポコスタ」の南澤ひろみさんを講師に迎え、青空の下でアウトドアヨガ体験をしました。

▲一人ひとりが、静かに自分の身体や自然と向き合う時間。

▲森で見つけた枝を手にうれしそうだった男の子。お母さんと親子で参加。

▲森歩きを楽しんでいる参加者で一枚。夏にはこのキャンプ場内で天然のヒメボタルにも会えるとか。

北アルプスの麓の自然や文化を楽しむこのランドネ山大学ですが、長野県大町市にて来年の2月には第2弾としてスノーシューを楽しめるイベントを計画中です。夏や秋とはまったく表情が異なる、雪に覆われた北アルプス山麓へ、ぜひ遊びに行きましょう!

写真◎井上卓郎(Happy Dayz Prd.)
文◎松元麻希

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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