冬の奥入瀬渓流へ、噂の「氷瀑」を見に行ってきました!
ランドネ 編集部
- 2018年03月13日
豊かな天然林と美しい水の流れを堪能できる、青森県十和田市の奥入瀬渓流は、一度は行ってみたい場所だった。しかし、「奥入瀬渓流に行きませんか?」と誘われた季節は、冬。冬の奥入瀬とはいかに? 知る人ぞ知る、その魅力をこの目で確かめてきた!
春には新緑、夏にはしっとりとした苔の緑、秋には紅葉を楽しめる景勝地として人気の、奥入瀬渓流。ところが、今、冬の奥入瀬が注目を集めているという。人気の理由は、氷結した滝、「氷瀑」が見られるから。ということで、噂の氷瀑を見に、一路青森へ!
夕方、八戸駅から無料シャトルバスに乗って、今夜の宿泊地である『星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル』に到着。ビュッフェレストラン『青森りんごキッチン』のりんごを使った料理で腹ごしらえしたら、まずは今年新登場したという「氷瀑ライトアップツアー」に出かけることに。
無料シャトルバスでホテルを出発してしばらく走り、「着きましたよ」と言われた場所は、真っ暗な車道。伴走してきたライトアップ車がLEDライトを点灯すると、暗闇のなか、馬門岩の周りにできた氷柱がぼんやりと浮かび上がった。
「ここは、夏にはとくに誰も来ない、岩壁しかない場所なんです。でも冬になると、岩の間から染み出す湧き水が少しずつ凍って、こんな大きな氷柱ができあがるんですよね」
と、同行してくれたネイチャーガイドさんが言う。夜の森というだけでもレアな体験だが、耳をすますと、湧き水が氷に当たる「カチカチカチ」という音までが聞こえて、なんとも幻想的だ。
ホテルに戻ると、夜の冷気で冷えた体を温めてくれるのは、なんと「氷瀑の湯」。この渓流露天風呂自体が2017年4月にオープンしたばかりで、冬季限定で作られる氷瀑を眺めながら、八甲田から湧き出るお湯につかることができる。見た目は寒いが、もちろんお湯に入れば体はポカポカ。
翌朝、朝食をいただいた後は、いよいよお楽しみの氷瀑スノーシューツアーへ。昨夜、暗闇のなかで見たような氷瀑の全体像を見に行けるのだ。しかもスノーシューで!
スノーブーツとスノーシューを借り、シャトルバスで移動して、いざ雪の上へ。
「ここは国立公園なので、雪のない時期は遊歩道以外は立ち入れないんです。冬の時期だけ特別に、雪の上を自由に歩くことができるんですよ」
と、ネイチャーガイドさんによる解説を聞きながら、ふかふかの新雪を踏んで歩いていく。
すると、そこには幅20m、高さ7mにもなる奥入瀬渓流最大の滝、銚子大滝の凍りついた姿が……! 半分は凍り、半分は水のまま流れ続ける迫力の氷瀑は、今までに見たことのないものだった。
「氷瀑はそのときの天候や気温によって、毎日違う表情を見せてくれるんです。昨夜は冷え込んで氷が締まったので、今日の氷瀑は一段と美しいですね」
同じ表情を二度と見ることのできない、氷瀑の美しい姿を目にしっかりと焼き付けた。
最後には、お決まりのコレ!
奥入瀬の雪の上に、ちゃんと痕跡も残して、今回の旅は終了。
ここで紹介した以外にも、奥入瀬ランプ制作・こけ玉作りの体験や、南八甲田山麓を歩くスノーランブリングなど、さまざまな過ごし方ができる奥入瀬。ここまで来たら、ぜひ連泊してゆっくりと冬の奥入瀬の魅力を楽しみたいものだ。
星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
TEL:0570-073-022(星野リゾート予約センター)
料金:1泊2食付き 2名1室利用時1名あたり18,500円~
http://www.oirase-keiryuu.jp/
氷瀑ライトアップツアー
期間:~2018年3月18日
料金:無料(宿泊者限定)
氷瀑の湯
期間:~2018年3月29日12:00
料金:無料(宿泊者限定)
氷瀑スノーシューツアー
期間:~2018年3月29日
料金:無料(宿泊者限定)
写真◎尾内一希
文◎山賀沙耶
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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