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芸術と信仰を生み出す、美しい岩と渓谷と水の世界へ。大分・耶馬溪を旅して

美しく猛々しい岩と渓谷と水。自然が織り成すその姿に、古くから人々が芸術と信仰を見出し、大切に守ってきたという大分県の耶馬渓エリアへ。
ランドネNo.105特集「まだ見ぬ景色に出会う旅へ」では、女優森郁月さんが旅をしてきました。

文人画人が大切に残してきた 景観を肌で感じて

たとえ写真や映像を見て奇岩が連なるダイナミックな地形をイメージできていたとしても、誰しも耶馬渓の真髄を目の当たりにしたらそのエネルギーとスケールに圧倒されるのではないだろうか。

「日本にこんな場所があったんだ」。
福岡空港から車を走らせて約1時間45分。今回の旅人、女優の森郁月さんは、駐車場からそびえ立つ古羅漢(ふるらかん)を眺めて息を呑んだ。

古羅漢は高さ100mほどの怪奇な形をした岩峰だ。下から眺めると
ずいぶん急峻な山道が続くようにみえるけれど、歩みを進めるのは難しくない。

10分ほどで山頂エリアにたどり着き、ふもとの町を一望できる。
山間に広がる田んぼは秋になると黄金色に輝き、蕎麦の畑は年に二度白い花を咲かせるのだそう。

耶馬渓は、大分県の中津市と玖珠町にまたがる広いエリアだ。古くからこの地で暮らしてきた人々は、岩に信仰と芸術を見出し、大地にお寺や橋、庭園を造り上げてきたという。

その美しい一つひとつが大正時代、観光列車「耶馬溪鉄道」がひかれたことでつながった。その様が巨大な観光地と見立てられて、旅人が訪れるようになったそうだ。

▲鉄道廃線跡を利用したメイプル耶馬サイクリングロード。勾配が緩やかで景色を楽しみながら走れるからおすすめ! レンタサイクルも可能。約全36㎞

▲急流が流れる猿飛甌穴群(さるとびおうけつぐん)にて。もともとこの地域は海底で、溶岩が噴出して変化した岩石が川の流れで削られてこの地形になった

山水画のような景観や温泉、そして美食――それらを愛した文人画人がこの地を舞台に絵や詩、文学を生み出し、大切に守ってきたのだ。だからこそ、時代が変わり周りの開発が進んでも、ここでは1000年以上変わらない自然景観を至るところで楽しめるのだ。

初めて訪れるにあたってどこから足を運ぶといいのか決めるために、地元の方に耶馬渓のどこが好きか訪ねると、てんでばらばらの答えが返ってきた。
「一番にぎわうのは紅葉のころかな」
「あまり知られてないけど、ライオンの顔に見える岩があってかっこいいんだ」
「生まれ育った場所でどの景色も自分にとっては日常だから決めるのは難しいな……あ、でも冬は最高に好きだ」。

それぞれに偏愛があふれている。

きっと今回の旅で出会えたのは耶馬渓がもつ魅力のほんの一部だけなのだろう。
季節を変えて訪れて、歩いたりサイクリングしてみたり。そのうちにきっと〝わたしのお気に入り〞が見つかるはずだ。
耶馬渓には、そんな旅のスタイルが合う気がする。

明治創業の料亭でハモ料理を

日本人の体に合った食材や丁寧にとった出汁、麹で作った醤油を使い、“精神や魂を育てる”料理を提供する筑紫亭へ。
名物は、耶馬渓の水が注ぎ込む豊前海で一年中獲れるハモのしゃぶしゃぶ。豆やきくらげを葛で固めたデザートの巻蒸(けんちん。写真右上手前)は醤油味のやわらかな甘みと香りがやみつきに。ミシュラン一つ星を獲得。

筑紫亭
data
大分県中津市枝町1692 TEL.0979-22-3441
営業時間:12:00 ~ 13:30、17:00 ~21:30(L.O.)
不定休
料金:昼は¥3,000、5,000、6,000 のコース(ハモは¥5,000のコースから)

食と温泉を堪能して、安らぎの時間を

耶馬渓ならではの岩肌を眺めながらひと晩を過ごせる宿「つきのほたる」。初夏になると裏の川沿いにホタルが乱舞するそう。宿すぐ前には地元の共同温泉、折戸温泉があり、ぬるめの源泉湯にゆっくり浸かるのもいい時間。カフェ利用も可能。地元産の旬の食材を使った女将の料理も堪能したい。

つきのほたる
data
大分県中津市耶馬溪町大字深耶馬2142-1 TEL.0979-55-2259
チェックイン16:00 ~、チェックアウト10:00
料金:1泊2食¥10,100~

写真◎網中健太
モデル◎森郁月

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ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

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