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“縦走”登山とは?基本を押さえて無理のないステップアップを

山と山をつないで歩くからこその、楽しめることや気をつけるべき点をしっかり押さえて。自分にとって無理のないステップアップ方法を模索しませんか。

今回は、登山ガイドの佐藤玲奈さんに、 “縦走”登山の基本について教えてもらいました!

そもそも縦走とは、山に泊まる魅力とは

ひとつの山を登頂しておなじルートで戻ってくることをピストンといいます。それに対し縦走は、いくつかの山と山をつないで歩く山行スタイルのことをいい、登山口と下山口が異なることが多いです。

縦走や宿泊をともなう登山では、山のなかを長く歩くからこそ、時間帯や天候によって移りゆく景色、目まぐるしく変わる山の表情を楽しむことができます。小さなピークを越えていくことで、森林が岩場になったり、気温や植生が変わったりするなど、自然の変化を体感しながら歩けるのも魅力です。

2泊3日以上ともなれば、丸一日を山のなかで過ごす日を作れて、より自分のペースで堪能することができるようになります。

縦走は上級者向け、と思う方は多いかもしれませんが、低山やロープウェイなどの交通の便がいい場所なら、日帰りでプチ縦走をすることもできます。まずは自分のレベルに合った縦走の方法を探してみてくださいね。

ステップアップの考え方

STEP 1
日帰りで低山を歩いてみる

そもそも登山に慣れていないという人は、まずは日帰りで低山を歩くことから始めてみよう。初めから長時間歩くのではなく、散策の延長からスタート。景色を楽しんだり写真を撮ったり山ごはんを作ったりして、自然のなかで過ごす時間を満喫してみよう。

STEP 2
日帰りで縦走してみる

山歩きに慣れてきたら、日帰りでプチ縦走を楽しんでみては。低山や途中までロープウェイで上がれる場所には、日帰りでも充分に楽しめるところも。初めはふたつの山を、次は三つの山を縦走するなど、徐々に歩く距離を延ばしてレベルアップを目指すのもいいトレーニングに。

STEP 3
山小屋に一泊してみる

体力に自信がついてきたら、山のなかで一泊してみよう。日帰り装備に比べて行動食や水分、着替えが増えるので、少し荷物が重くなることを想定して行動計画を。初めて登る山域なら、まずは目的地を山小屋に設定して往復することからでも◎。

STEP 4
山小屋をつないで縦走してみる

ステップ3までの経験がある人なら、山小屋に数泊しながらの縦走も楽しめるはず。ただし、2日目、3日目と日を増すごとに体が想像以上に疲労していく場合があるので、無理はせず。山小屋には15〜16時までに到着するように計画しながら、縦走を楽しもう。

レベルに合わせた無理のない計画を

上の「ステップアップの考え方」のように、ひとつずつレベルを上げていき、自信をつけていくことが望ましいです。

登山計画を立てる際は、どのような山を歩きたいのか、岩場などの危険箇所はあるのか、山小屋泊かテント泊か、だれと行くのかなどを考え、そのときの自分に合った無理のないスケジュールにしましょう。初めのうちは、行動時間は長くても6時間程度にし、経験のある人といっしょに歩くと余裕をもって楽しめるかもしれません。

また、行きと帰りのコースが異なる場合、交通手段や時間なども細かくチェックしておきましょう。

次は、ビギナーなら気になるアレコレをチェック!

縦走Q&A

いざ計画を立て始めると、気になってくるルートや時間配分、装備のこと。細かなポイントまで登山ガイドの佐藤玲奈さんに聞いてみました。

Q.1
エスケープルートは必要?

A.万が一に備えて

登山計画書を作成するときに、必ず目にする「エスケープルート」の文字。よくわからないからと、空欄にしていたという人もいるのではないでしょうか?エスケープとは日本語で「脱出する」や「逃げる」といった意味があります。つまり、緊急時の逃げ道ということですね。

登山計画を立てるときは、山では天候悪化や体調不良などのトラブルが起こりうる、ということを前提として頭に入れておきましょう。峠や山小屋など、わかりやすい分岐からエスケープルートを考えてもいいですし、来た道を戻るのもエスケープです。万が一に備えて地図をよく確認しておくといいでしょう。

Q.2
体力が不安。コースタイムどおり歩けなかったら?

A.はやめにエスケープの判断を

あらかじめ立てていた計画よりも時間がかかるようであれば、早めにエスケープする勇気を。ゆっくりならなんとか歩けるかも、と無理に行動し続けることによって想像以上に体力を消耗してしまったり、日が暮れて辺りが真っ暗になってしまったりする可能性もあります。何かあってからでは遅いので、元気があるうちに引き返すことが大切です。

体力に自信がないのであれば、上の「ステップアップの考え方」を参考にしてみてください。まずは日帰りのプチ縦走などで長く歩き続ける練習をし、ちょっとずつ体力に自信をつけていきましょう。

Q.3
地図読みが苦手でも大丈夫?

A.まずは自分の居場所を知ることから

高度なテクニックはいりません。まずは事前に歩くルートを確認すること。山では休憩時に広げて現在地を確認することが大切。そこから次のポイント地点までコースタイムはどのくらいかなどを見ておくと、残りの行動時間の目安がわかり、気持ちがラクになります。

初めはざっくりと、自分がいまどこにいてどの方向に向かうのか、目的地はどこか、時間はあとどのくらいかかるのか、それだけわかればいいのです。細かい読み方は次のステップで勉強しましょう。地図読みが得意になると、山歩きがより楽しくなりますよ。

Q.4
ひとりでも大丈夫?

A.経験を積み重ねてから慎重に

できればパートナーがいたほうが安心ですが、経験を積んで女性ひとりで歩くハイカーもいます。もしひとりで歩くのであれば、地図の携帯はもちろんのこと、天気などもしっかり把握し、慎重に計画・行動しましょう。また、万が一の体調不良やケガをしてしまった際の対応についても事前にしっかりと考えておく必要があります。登山計画書を提出し、出かける前に家族や友人に山に行くことを伝えておくことも忘れずに。

まずは行き慣れている山からソロトレッキングを楽しんでみましょう。

Q.5
1泊と2泊、装備の違いは?

A.行動食が少し多めになるくらい

山に2泊するというと、荷物が多くなる心配をされる方が多いかもしれません。ですが私の場合は、宿泊日数が増えてもさほど変わりません。行動食が少し多めになるくらいです。着替えなどを持ちすぎるとかえって背負って歩く際の負担になるので、軽量化を図ってみましょう。山小屋などで水や行動食を購入して補給するのも手です。また、行動食は高カロリーで軽量なナッツ類などがおすすめです。

Q.6
荷物をコンパクトにするには?

A.ウエアの軽量化を図ってみて

荷物のなかで意外とかさばるのがウエア類です。シャツ類は薄くて軽量なもの、防寒着類はコンパクトになるものを選ぶといいでしょう。パッキングの際は道具のすき間に詰めるようにして、収納していくとかさばりません。寒いのか暑いのか、いろいろ心配で物を持ちすぎてしまう気持ちもわかりますが、初めは失敗しながら徐々に自分に必要なものを見極めていきましょう。もちろん、レインウエアなどは必携です。

Q.7
お風呂に入れないときは?

A.汗拭きシートなどを活用して

お風呂に入れない山行では、汗拭きシートを活用する人が多いです。私は大きめのシートを1日2枚計算で泊数分+予備1〜2枚を密閉式ビニール袋に入れて持っていきます。水の少ない山小屋でも体をすっきり拭けるのでリフレッシュできます。

水が豊富な場所であれば、水を使って顔をしっかり洗い、体は手ぬぐいで拭くこともあります。化粧水やクリームも小さい容器に移して持っていくと、お肌のケアもできます。

教えてくれたのは

登山ガイドの佐藤玲奈さん

暖かい季節は登山、寒い季節はスキーと、四季を通してさまざまなガイドを行なう。北アルプスを中心に長野県や山梨県、関東近郊の山々を案内する。

 

(出典/ランドネ 2021年7月号 No.118[雑誌]

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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