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【イベントレポート】奥秩父・金峰山へ稜線にたたずむ山小屋を訪ねて|アンドワンダー×ランドネ 山思うプロジェクト

奥秩父・金峰山の魅力を堪能しながら、新しい山のマナーや楽しみ方を考えるイベントをアンドワンダーとランドネ編集部が企画しました。2日間の山旅のようすをお届けします。

みんなの目線を合わせて快適に山を登るために

アンドワンダーのデザイナーである森美穂子さんが、新型コロナウイルスの影響で山から遠ざかったときに「山小屋のご主人はどうしているかな」と顔を思い浮かべたことから発足した「山思うプロジェクト」。

いま自分たちにできることはないかと考え、昨年はアーティストの作品やオリジナル製品を販売。売り上げの一部を支援金として山小屋へ送る取り組みを行なった。二年目の今年は、「支援した山小屋を訪れて登山を愛するみなさんといっしょに新しい山のマナーを考えたい」、「登山者と山小屋が目線を合わせることで、もっと心地よい山の時間をつくりたい」と考えていたところにランドネ編集部が共感し、イベントが実現。

8月に開催した八甲田山荘でのイベントに続き、今回は奥秩父の金峰山小屋へ。じつは金峰山小屋は、山思うプロジェクトの構想が生まれた場所なのだとか。

何度でも帰ってきたくなる
ランプの灯るあたたかい山小屋を目指して

奥秩父に位置する金峰山は、山梨県と長野県の境目にあり、日本百名山にも選ばれている山。コースはいくつかあるが、今回は1泊2日で廻り目平キャンプ場から金峰山まで登り、金峰山小屋に宿泊。2日目に瑞牆山を目指すという、深い森から稜線歩き、岩場まで楽しめるよくばりルートを選んだ。

自己紹介と準備体操をしてから登山スタート。

佐久市にある洋菓子店「ピータース」の行動食をおともに、金峰山小屋までは深い森のなかを歩く。

▲楽しくておいしい山おやつ時間

廻り目平キャンプ場からしばらくは、透明度が高い西股沢に沿った林道を進む。

林道周辺は木々が赤や黄色に色づいていたが、山頂付近の紅葉はもうすこし先のようだった。

天気のピークは出発時で、雲行きはだんだん怪しくなっていく。見えていた山が一瞬にして見えなくなったり、逆に遠くの山々まで見渡せたり、一気に赤くなったり。こんな日にしか出会えない景色を楽しむうちに、山の神様に「またおいで」と言われているような気持ちに。

一瞬一瞬で変わっていく景色に
この先への期待をつのらせる

金峰山山頂に到着するころにはあたりが真っ白。

そんななかでも一気に視界が開けて周りが見渡せる瞬間や、空が赤くなる瞬間など、目まぐるしく景色が変わっていった。どんどん変わっていく色を目に焼き付ける。

金峰山小屋でほっとひと息

金峰山小屋はアットホームな雰囲気で暖かく、安心できる山小屋。

ランプシェードは版画家のまつみひろこさんのデザインで、一つひとつ模様がちがうのですべてを写真に納めたくなる。

夕食後は金峰山小屋の吉木真一さんとアンドワンダーの森美穂子さんとのトーク。

山小屋や登山者への思い、ガイドの林恭子さん、三木野広岳さんの山への思いに耳を傾ける。参加者のみなさんの思いも伺った。

山頂から少し下ったところに位置する金峰山小屋。

夕食はボリュームたっぷりチキンソテーのワンプレートでごはんがすすむ。デザートにはメロンまで!

朝食のおかゆは起き抜けの体に染みる。

【data】
金峰山小屋

標高:2,440m
住所:長野県南佐久郡川上村
TEL:0267-99-2030
料金:1泊2食9,000円、1泊夕食8,000円、冬季料金(11/1~ GW)+500円
休み:11月下旬~4月下旬(年末年始と1、2月の週末は営業)

深い森や稜線、岩場歩きまで
山歩きをまるごと味わう

初日の夜時点で次の日は朝から雨の予報。多くの人が瑞牆山には登れない覚悟をしていたが、起きてみたら北アルプスや八ヶ岳が見渡せるくらいの天気に好転。

二日目は稜線歩きも岩場も森も、すべて満喫できるよくばりなハイキング。

瑞牆山を目指すチームと森歩きをじっくり楽しむチームのふたつに分かれて、自分に合ったスタイルの歩き方をした。

瑞牆山までは岩場が続く、ややけわしい登山道。小雨のなか声をかけ、励まし合いながら登る。

 

▲岩場歩きもエンジョイ!

下山は瑞牆山荘まで、森のなかを下っていく。雨に濡れた木々がキラキラと輝き、幻想的な世界が広がる。晴天の金峰山と瑞牆山は次来るときのお楽しみ。

二日間で参加者それぞれが自分らしい楽しみ方を見つけ、励ましあいながら歩く。昨日出会ったばかりなのに、山だといつも話せないようなことまで話せて、ギュッと距離が縮まった。

しばらく山から遠ざかったことで、自分にとって山がなくてはならない存在だと改めて感じた読者の方も多いのでは。少しずつ日常を取り戻しつつあるいま、自分ができる対策を続けながら、みんなで目線を合わせて心地よい山登りをしませんか?

※自然のなかで人と人との距離を充分にとれるときや記念撮影のときのみ、会話を控えてマスクを外しています

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PROFILE

ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

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