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イラストエッセイスト・松鳥むうの「山のふもとのゲストハウス案内」#4SEN GUEST HOUSE(香川県小豆郡)

その土地の暮らしに寄り添いながら、訪れた旅人を優しく迎え入れてくれる宿、ゲストハウス。全国各地に点在するゲストハウスを100軒以上訪ねてきた、イラストエッセイストの松鳥むうさんが、山歩きの拠点にもおすすめのゲストハウスを紹介する連載。4軒目は、瀬戸内海に浮かび、穏やかな気候のなかで山旅が楽しめる小豆島にある「SEN GUEST HOUSE」です。

その場にいるだけで心も身体もゆるむ島の楽園

この絶景を肴に、宿オリジナルのクラフトビールで喉を潤す夕暮れ時が、私は好きで好きでたまらない。
ココは、瀬戸内海に浮かぶ小豆島の宿「SEN GUEST HOUSE」。島を上空から見ると、牛のような形をしており、その後ろ脚部分にあたる田浦半島に「SEN」はある。醤油の香りが町中に漂う"醤(ひしお)の郷"と、壺井栄の小説『二十四の瞳』の舞台となった分校との間に位置する。車道から、急傾斜の階段を登ったトコロにあり、テラスからは穏やかな海が一望できるのだ。街中からはかなり外れた場所ではあるが、周囲に民家はほぼなく、果てしなく穏やかな時間が流れる。

宿主は香川県出身のノリさんとアメリカ出身のマットさんご夫妻。クラフトビールは、マットさんが、島内のクラフトビール工房「まめまめびーる」さんと共同で作っているのだという。宿内で購入できるのはもちろん、宿泊客でなくとも、宿下の道向かいにある「BEER HOUSE」でも頂ける(毎週日曜日OPEN、冬季2021年11月~2022年3月は休業。宿泊客はどのシーズンでも注文可能)。やさしい呑み口で、ついつい何杯でもいけてしまう。あぶないあぶない(笑)。「BEER HOUSE」スペースは大工さんとマットさんの手造りだ。もちろん、ココからも海を眺めながらまどろめる。自分の心と身体が、どこまでもゆるくなるのを感じられてたまらない。

「BEER HOUSE」の脇の小道をほんの少し下ると、そこには、なんと、ぷちプライベートビーチが!ハンモックに揺られながら眺める海。さらにさらに、自分の内面がゆるくやわらかくなっていく。もちろん、泳ぐのもいい。夏は、幼稚園から帰って来た宿の娘ちゃんが、マットさんやノリさんと水遊びをしているコトもしばしば。そんな景色もほほえましく、ついつい頬がゆるむ。

▲和個室。窓からはオーシャンビュー!室内のクローゼットの暖簾にはロープが使われていて、島っぽさを感じる

小豆島の「島遍路」愛にあふれるふたり

「SEN」は2018年5月まで、同じ四国の愛媛県道後温泉エリアにあった。出産を期に、子どもが自然のなかでめいいっぱい遊べるようにと小豆島に移住して来たという。が、理由はもうひとつある。「小豆島の島遍路をたくさんの人に歩いて楽しんでほしい」という気もちだ。

そもそも、ノリさんとマットさんの出会いは「四国遍路」。当時、ノリさんがスタッフをしていた大阪のゲストハウスへ、旅人として訪れたマットさん。ちょうど四国遍路歩きを区切り打ちで歩き始めていたノリさんと遍路の話題で盛り上がったのがきっかけだった(区切り打ちとは、八十八カ所を一気にめぐるのではなく、1度に数カ所ずつを何度かくり返してお遍路を進めるコト。働きながらでも休日を利用して歩けるスタイル)。ふたりは、四国遍路を行く人たちのお手伝いができればと、道後温泉エリアでゲストハウスをはじめたのだ。

そして、今は、小豆島の島遍路に心を注いでいる。自分たちで歩いた島遍路情報を盛り込んだ『豊かな心にふれあう旅 小豆島遍路』というMAPまで作って販売するほどだ。「水にぬれても強い紙で作ってるんですよ」というこだわり具合。

小豆島の「島遍路」は、意外にも息を呑むような美しく神秘的な山岳霊場が点在している。「SEN GUEST HOUSE」を拠点に遍路を歩き、夕方はクラフトビールで乾杯!そんな数日間を、あなたにも過ごしてほしいと思う

SEN GUEST HOUSE

宿泊料金:男女共同ドミトリー 3,400円/人、個室「和室ファミリールーム 」(定員2~3名、お子様歓迎)2名:12,000円/室、3名:13,500個室/室、個室「和 個室」(定員1~2名、お子様歓迎)1名:6,000円/室、2名:9,000円/室

※個室のお子様添い寝(0~6歳)は1室1人まで無料。2人目以降は1500円追加※3~6泊で5%引き、7泊以上で10%引き

TEL.0879-61-9980
https://www.senguesthouse.com/

※2022年1月3~16日は冬季休業です。

SEN GUEST HOUSEを拠点に歩きたい、寒霞渓

日本三大渓谷のひとつである寒霞渓。1,300万年前の火山活動で誕生し長い年月を経て創造された美しい渓谷が魅力です。ロープウェイからは空と海と渓谷をいっぺんに眺められて、迫りくる渓谷の姿が圧巻!初夏の新緑や秋の紅葉シーズンがおすすめです。

松鳥むう(まつとり むう)

イラストエッセイスト。離島とゲストハウスと滋賀県内の民俗行事をめぐる旅がライフワーク。訪れた日本の島は109島。今までに訪れたゲストハウスは100軒以上。その土地の日常のくらしに、ちょこっとお邪魔させてもらうコトが好き。著書に『島旅ひとりっぷ』(小学館)、『ちょこ旅沖縄+離島かいてーばん』『ちょこ旅小笠原&伊豆諸島かいてーばん』(スタンダーズ)、『ちょこ旅瀬戸内』(アスペクト)、『日本てくてくゲストハウスめぐり』(ダイヤモンド社)、『あちこち島ごはん』(芳文社)、『おばあちゃんとわたし』(方丈社)、『島好き最後の聖地 トカラ列島 秘境さんぽ』(西日本出版社)、『初めてのひとり旅』(エイ出版社)等。Podcast&Radiotalk はじめました。

http://muu-m.com/
Podcast→「松鳥むう」で検索
Radiotalk→https://radiotalk.jp/program/65843

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

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