山と温泉と地酒を楽しむ“山のセント酒” #2 三ノ塔・秦野温泉さざんかと吉川醸造
大垣柚月
- 2022年03月05日
山歩きのあとは温泉、そして訪れた土地のおいしいものをいただきたい。そんな山旅を愛する人におすすめしたい旅先を提案します!
山と温泉と地酒
『孤独のグルメ』など、著名な漫画、エッセイを多く執筆している久住昌之さんの作品に『昼のセント酒』というグルメ漫画がある。広告代理店に勤める主人公が罪悪感を感じながらも「今日は特別!」と、昼から仕事をサボり、銭湯に浸かり、ビールを呑むという漫画だ。さすがに平日の昼から仕事はサボらない(サボれない!)が、週末山に行った後は「今日は特別!」とふもとの温泉に浸かり、地酒を土産に買い、帰宅後は山の写真をつまみに一杯やっているランドネスタッフ(大垣)がいる。
そんなオジサン女子の「山と温泉と地酒」を紹介する連載です。
山ごはんにもぴったりな三ノ塔へ。
第二回は神奈川県、丹沢山地の三ノ塔(標高1,205m)へ。 小田急小田原線秦野駅からバスで行くことのできるヤビツ峠が今回の登山口です。ヤビツ峠はレストハウスが昨年春に新しくなり利用がしやすくなりました。そこから一ノ塔、ニノ塔とピークを踏んだ先にたどり着く三ノ塔は、人気の塔ノ岳(標高1,491m)よりアクセスの良い絶景スポット。
都心から1時間でたどり着けるとは思えない、奥深さが魅力。富士山や他の丹沢の山を一望でき、ベンチも充実しているので、山ごはんにもぴったりな場所です。帰りは神奈川県立戸川公園へ下山し、バスで秦野駅へと戻ります。
下山後は秦野天然温泉さざんかへ
温泉は秦野の隣駅、東海大学前駅で下車し、歩くこと10分ほどのところにある、「秦野天然温泉さざんか」へ。
丹沢山地に囲まれた広めの露天風呂は、山からの心地よい風を感じながら浸かることができます。サウナも充実しており、日本名水百選に選ばれた水がふんだんに使われた水風呂もおすすめです。
泉質は塩化物温泉で、湯冷めしにくく、切り傷や皮膚疾患に効くといわれています。また、「熱の湯」、「傷癒しの湯」とも称されており、アルカリ性度合いも高く(ph9.1)、美肌効果も期待できます。
お土産には丹沢大山の硬水で仕込んだ日本酒「雨降」を
そして、山での汗を流し、癒された後に立ち寄りたいのが、吉川醸造です。酒蔵へ公共交通でのアクセスは難しいですが、伊勢原駅近くの酒店などで購入することも可能です。
丹沢は古くから雨や霧の多い山として知られており、大山の神社、阿夫利神社は雨降が転じて阿夫利となったと言われるほど。そんな丹沢に降った雨が大地へ染み込み、長い年月をかけて濾過された、ミネラル豊富な硬水で仕込まれた日本酒は、その名の通り、「雨降(あふり)」と名付けられ、親しまれています。
今回はこちらの「雨降」を購入し帰路につくことといたしましょう。
<雨降 かすみさけ>
●アルコール度数:13%
●精米歩合:90%
●米をしっかり蒸しあげることで、上質な麹と力強い酒母を育成。超低温仕込みにより豊かな米の旨味が引き出され、雑味のない上品な味となっています。ほのかな甘みが特徴で、よく冷やしてワイングラスなどで飲むのがおすすめです。
次回は岐阜の手軽に登れる低山と女性に嬉しいスーパー銭湯を紹介します!
秦野天然温泉さざんか
神奈川県秦野市南矢名2-13-13
TEL.0463-78-0026
営業時間:平日10:00~22:00 (最終受付 21:30)
土日祝10:00~22:00 (最終受付 21:30)
料金:大人(平日)700円 、(土日祝)850円
https://onsen-sazanka.com
吉川醸造
神奈川県伊勢原市神戸681
TEL.0463-95-3071
営業時間:8:30~12:00、13:00~17:00
定休日:日曜、祝日
https://kikkawa-jozo.com
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