福島の山を歩いて、おいしく頂く旅
ランドネ 編集部
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旅の目的は山ごはん!安達太良山の頂で
寒い季節の訪れとともに、不思議とお腹は空くものだ。山の上で食べるホカホカのごはんを想像しては、ぐ〜っとお腹を鳴らしてしまう。
東京駅から郡山に向かう東北新幹線に乗り込んだのは、山ウエアに身を包み、バックパックを背負ったふたり。イラストレーターのコグレチエコさんと、ランドネの大垣柚月。旅の目的は、福島県の名峰・安達太良山での山歩きとふもとの町歩き。なかでも一番楽しみにしているのは、山を歩いた先で作って食べる〝山ごはん〞。メニューは、炊き込みごはん、雑炊、あったかスープと焼き餅。すべて福島県で作られた保存食品で作る予定。1泊2日の旅支度で膨らんだバックパックの中には、それらの食材と調理道具を詰め込んできた。
あだたら山ロープウェイに乗り込み、山頂駅に辿り着いたふたり。ひんやりとした風が頬にあたるたび、あったかごはんが頭をよぎる。行動食に選んだ羊羹を食べながら、頂を目指す。ボッとバーナーに火をつけ、お米を炊いて、お鍋でお湯を沸かす。立ち上る白い湯気と〝おいしい〞香りにお腹はぐ〜っと音を鳴らす。シアワセの瞬間は目の前。頂きます!
「ふくしまの常備食で作る」お手軽山ごはん
福島県内で生産する保存食品を厳選した「ふくしまの常備食」シリーズを使って、お手軽にアレンジした山ごはんを紹介します!
手に取りやすくおしゃれなパッケージには、おすすめの食べ方や調理方法を記載。今回は山ごはんにぴったりの5商品で4品を調理!そのほか行動食としておすすめの「なつはぜ羊羹」もあり(写真上真ん中)。
レシピ①「いわなの贅沢ごはん」の炊き込みごはん
メスティンでお米(一合)を炊く際に、いわながまるっと入った商品を混ぜるだけ。フタをして火にかけ約12 分、タオルに包み蒸らして約10分。少し濃い味が山でうれしい。乾燥ネギ(別売り)を散らして。
▲浸水させておいたお米と水をいっしょにメスティンの中へ。
▲石など重しをフタの上に乗せながら火にかけると◎。
レシピ②「川俣シャモのゴロっと煮込み」の雑炊
川俣シャモがゴロっと入り、鶏油(チーユ)を使用したスープがジュレ状になった商品をクッカーに開け、火にかけ温める。そこにごはんを投入して煮込んで雑炊に。三つ葉(別売り)を添えたら見栄えも◎。
▲ごはんはコンビニの「塩むすび」が簡単で便利!火にかけたクッカーの中でおにぎりを崩しながら具材と混ぜて。
レシピ③「凍み餅」と「エゴマ豚みそ」の焼き餅
水に浸けたお餅を寒風に晒し凍らせ、乾燥させて作る伝統的な保存食「凍み餅」は、豚肉がゴロっと入ったエゴマ味噌との相性がバツグン。腹もちもよし。「エゴマ豚みそ」はごはんのおともにも◎。
▲餅はバーナー用の網で両面こんがり焼いて。
レシピ④「味噌玉」のあったかスープ
味噌に粉だしや乾燥食材を混ぜて丸めた「味噌玉」は、簡単山ごはんでの定番!味は、青のりとねぎ、さきいかとわかめ、刻みわかめ、コーンととろろ昆布、舞茸とふのり、ミョウガとわかめ。全6種類。
▲味噌玉はラップに包んで保冷バッグに入れて持ち運ぶと◎。シェラカップなどに入れてお湯を注ぐだけ!
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福島旅のおすすめスポット
安達太良山での山歩きをメインに、旅の途中で立ち寄りたい、おすすめスポットを厳選して紹介します!
スポット①安達太良山/あだたらやま
ロープウェイで標高1,350m まで上がれて、初心者でも気軽に歩ける日本百名山として人気の安達太良山(標高1,700m)。登山道はとても歩きやすく、低い木に囲まれた道を30分ほど進めば視界が開ける森林限界に。その眺望のよさと飽きないコースの変化が、訪れる人を楽しませる。ときおり漂う硫黄の香りのなか、下山ルート沿いに建つくろがね小屋へ。
▲道標も多く道迷いの心配もなし。▲あだたら渓谷自然遊歩道には美しい滝も。
(コース)奥岳登山口→(あだたら山ロープウェイ10分)→山頂駅→(35分)→表登山口・仙女平分岐→(45分)→安達太良山→(25分)→峰の辻→(30分)→くろがね小屋→(30分)→勢至平分岐→(1時間10分)→奥岳登山口
(アクセス)二本松駅から奥岳登山口まで路線バスで約50 分(大人800 円)※運行期間要確認
スポット②くろがね小屋
福島県が昭和24年に山小屋を開業し、昭和39 年にいまの建物が完成。長年多くの登山者を受け入れている歴史ある山小屋は、大自然のなかに溶け込むように佇む。吹き抜けのある建物内の1 階には受付・売店と食堂、2・3階は宿泊スペースに。名物の白濁した酸性泉の温泉は、筋肉痛や冷え性のほか美肌効果もあり。日帰り入浴も可能(10:00~13:00、500円※冬季暖房料300円)。
▲売店メニューはコーヒーほか、福島県産さるなしドリンクなど。▲小屋の建つ風景と、詩人・高村光太郎の文章が書かれた、くろがね小屋のオリジナル手ぬぐい。
(インフォメーション)
営業期間:~2023年3月31日
TEL.090-8780-0302(衛星電話)
https://www.tif.ne.jp/kuroganegoya/
スポット③沼尻高原ロッジ
福島県出身の登山家・田部井淳子さんが生前オーナーを務めた「沼尻高原ロッジ」が、その意志を引き継ぎながら2019年11月に再オープン。田部井さんの愛用していた山道具や写真があちこちに飾られたロッジでは、源泉かけ流しの温泉、会津の旬を活かした和食コースがいただけるほか、アクティビティ体験できるプログラムも。
▲宿泊者が24時間入浴できる自慢の温泉は、沼尻元湯源泉の薬湯ともいわれる。▲ロッジとなりにオープンした、アクティビティの拠点となるカフェスペース「nowhere」では、地元食材を使ったケーキやこだわりのパンの販売も。
(インフォメーション)
福島県耶麻郡猪苗代町大字蚕養字沼尻山甲2864
TEL.0242-93-8101
料金:1泊2食15,000円~
日帰り入浴:11:00~14:30(最終受付14:00)/1,000円
https://www.numajiri-lodge.com
(アクセス)JR 磐越西線・猪苗代駅から車/タクシーで約20分
スポット④あさか野窯
16代目の志賀喜宏さんが、長い伝統を受け継ぎながら、新しい焼き物のカタチを目指し活動する「あさか野窯」では、郡山の土を使った手びねりやろくろで器を作る陶芸体験教室を開催。志賀さんが土のこね方から、ろくろを回しながらの形の作り方まで、一つひとつ丁寧に教えてくれる。ギャラリーではあさか野焼の販売も。
▲ろくろは優しく手を添えて。
(インフォーメーション)
福島県郡山市中野1-12
TEL.024-973-6320
営業時間:9:00~18:00(ギャラリー)
定休日:陶芸教室のみ月・木・金
陶芸教室:陶芸体験コース(手びねり)2,500円~、ろくろ体験コース2,000円~
https://www.asakano.net
(アクセス)JR 郡山駅から鳴神まで循環バスで約27分。下車後、徒歩約1 分
スポット⑤ブルーバードアパートメント
老舗の美容室だった築46 年(昭和50年竣工)の4階建てビルを「地元の人たちに立ち寄ってもらいたい」という思いでフルリノベーション。1 階の喫茶室は、コーヒーをはじめ、人気のカレーや月替わりのフード&ドリンクを味わえる。喫茶室本棚には絵本、デザイン、暮らしなどの本がずらり。店内での閲覧はもちろん、購入することも可能。4階レンタルスペースは、スノーピークのテーブルやイスを配置した開放的なフロア。
▲那須発、森林ノ牧場のソフトクリームは人気メニュー。
(インフォメーション)
福島県郡山市清水台1-8-15
TEL.024-954-8744
営業時間:平日11:00~18:00、土日祝9:00~18:00
定休日:なし
https://bluba.jp
(アクセス)JR 郡山駅から徒歩約10分
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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