山と仲間の思い出を写真に残す方法~後編~│ランドネ山大学ONLINE
ランドネ 編集部
- 2022年09月26日
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山を安全に楽しむための学びコンテンツをYouTubeで配信している「ランドネ山大学ONLINE」。そのテキストブックとなるのが、このページです。
今回はフォトグラファー加戸昭太郎さんに、山でイメージどおりの写真を撮影する方法を習ってきました!
心象に近い一枚を切り取るには
「写真は良い悪いとか、上手い下手とかではないんです。好きか嫌いか、好みなんです」と言う加戸さん。
暗い写真も見方によってはいい表現をしている写真だったり、写真単体で見ると違和感がある写真でも雑誌や広告で使用して文字が載ったときにインパクトのある写真になったりするという。
「上手く撮れないと気にする人は多いですが、それは自分が思ったとおりの写真を撮影できていないのだと思います」。今回は頭に描いた仲間の笑顔や目の前にある山の景色などをイメージに近づけて撮れる方法をレクチャーしてもらった。
森に差し込んだ光を捉える
木漏れ日をそのまま撮影しても思ったように写らないことが多い。「カメラは暗いものを明るく、明るいものを暗く撮る性質があります。森のなかだと樹木に合わせて明るさが調整され、木漏れ日が見えなくなります。露出をマイナス補正して暗く撮影してみましょう」。
Photo/加戸昭太郎
撮影位置を移動してみる
好みの光を取り入れられる位置に移動してみよう。マイナス2 ~ 2.5 など暗く撮るとまわりの木々が黒くなり、木漏れ日が写る(下)。※調整なしで撮影(上)
Photo/hide(オリンパス・タフ5)
明るさをマイナスにする
撮影する位置が決まったら、どのくらい木漏れ日を写し出せるか確認、マイナス補正の段階を変えてみると、好みの一枚を探れる。
Photo/いっしー(富士通・アローズBe3)
仲間の笑顔をすてきに
「じつは目で見てきれいだと思っている光は逆光のことが多いのです」。逆光で仲間を撮影すると顔が暗くなってしまうと思いがち。でも逆光で撮影したほうがまぶしくないぶん、表情を上手く撮影できるそう。プロのフォトグラファーが人物を撮影するときはピントをまつげに合わせているそうだ。
逆光を使う
逆光で明るさを仲間の顔に設定して撮影(上)。順光で撮影すると帽子や木々の影が顔に出てしまうことが多い(下)。
Photo/加戸昭太郎
S(シャッター優先)に設定
動いている仲間や動きの予測が不可能な子どもなどを撮影するときには、S を1/250 や1/500に合わせる
Photo/加戸昭太郎
いい位置に立ってもらう
陰影があり木漏れ日が顔にうっすらと当たる位置に仲間に立ってもらい、顔に明るさの設定を合わせると、目で見ている雰囲気そのままに撮れる
Photo/加戸昭太郎
山ごはんをおいしそうに
山ごはんをいろいろな角度で撮影してみたけれど、今日はおいしそうに撮影できなかったということはよくある。「山ごはんを乗せるかわいい食器やカトラリーがなくても、山ごはん自体が地味なものでも、山ごはんを置く場所を選び直すだけでおいしそうに写せます」。
逆光を使う
山ごはんも逆光を使う。草などの写り込みもバランスを見て場所を決める(上)。コップの影やコーヒーに写る雲も入れるといい。※光や写り込みのバランスを考えずに撮影(下)。
Photo/ みわこ(オリンパス・OM-DE-MマークⅢ)
高さを出す
高さを出すとまわりがぼけるので、自然と山ごはんが際立ち、食べたくなるビジュアルに変身する。
Photo/加戸昭太郎
葉っぱを使う
落ちている葉っぱや木の実などをまわりに散らしたり、少し添えるだけで、味わいのある一枚に。
Photo/加戸昭太郎
山の上からの景色は朝か夕暮れがいい
順光で撮影すると、すべてに光があたっているので、のっぺりとした景色になる。「光が横からあたる夕暮れや朝方のほうが絶対的にいい景色を撮影できます。でも日中で、どうしても奥行きを出したいときは遠くの山にピントを合わせて近くをぼけさせるとよくなります」。
Photo/加戸昭太郎
周りをぼかして道標をかわいく撮る
「道標は近くで見ると意外と汚れていたり、草木の中に埋まっていたりします。そういうものがあまり写らないように絞りをを開けて、周りをぼかすとかわいく撮れます」。また逆光を利用し、明るさを調整し、ふんわりした光のなかに立つ道標の写真も山好きに好まれる。
Photo/加戸昭太郎
フォトグラファー 加戸昭太郎さん
小誌では表紙や特集の撮影を担う。人物、景色、料理など、被写体は多様。山岳・アウトドア雑誌を中心に活躍
Photo/荒木優一郎
mt.ランドネ会員、集合!
今回生徒としてmt.ランドネ会員の有志の方にご参加いただき、鎌倉の低山へ。一眼レフとコンデジ、スマホなど撮影機材はさまざま。山で写真撮影を楽しみたい気持ちは皆いっしょ。
Photo/荒木優一郎
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このほかの「山と仲間の思い出を写真に残す方法」はランドネ最新号にて!
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山大学ONLINE 〜山と仲間の思い出を写真に残す方法〜
詳しく学びたい山の知識やハウツウを講師の方々にオンラインで教えてもらう配信イベントを開催。今回のゲストは、小誌の表紙や特集の撮影も手がける加戸昭太郎さん。山で思いどおりの写真を撮影する方法について、Mt ランドネ会員のたのしみ隊のみんなが教わったようすを配信します。
[雑誌]ランドネ 2022年11月号 No.123のP118~、または本記事を含むテキストブックを見ながらYouTube配信をご覧ください!
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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