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【いつか泊まりたい山小屋#31 丹沢・尊仏山荘】湘南の夜景と富士山の雄姿を眺められる絶景宿

「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。31軒目は、丹沢の塔ノ岳山頂に建つ、尊仏山荘をピックアップ。

いつか泊まりたい山小屋
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関東からのアクセス抜群な丹沢屈指のビュースポット

▲尊仏山荘がある塔ノ岳の山頂は広々としていて、周囲の景色をゆっくりと堪能できる。

公共交通機関でもアクセスしやすく、都心部からでも日帰りで行ける山域として人気の高い丹沢エリア。なかでも尊仏山荘が建つ塔ノ岳は、大倉登山口から約3時間40分、ヤビツ峠登山口から三ノ塔経由で片道約4時間と、日帰りで往復できる絶景スポットとして、多くの登山客が訪れている。
塔ノ岳には、かつて山頂に‟お塔”と呼ばれる巨石「尊仏岩」があり、雨乞いの神として地元の人々に親しまれていたそう。山頂に建つこの山小屋の名前は、そんな歴史が由来となっている。山小屋のなかに入ってすぐ現れるのは、年季の入ったストーブが中央に置かれた受付兼休憩室。塔ノ岳は、とくに迫力満点の富士山を眺められることで有名だが、休憩室には大きな窓が設えられているので、運が良ければ休憩しながら富士山を拝むこともできる。

▲小屋番の深松悠平さん。訪れる登山者を、爽やかな笑顔で出迎えてくれる。
▲日中は立ち寄り客も多く利用する受付兼休憩所。一角に売店もあり、オリジナルTシャツやバンダナ、手ぬぐい、山バッジなどを購入可能。
▲客室はすべて2階にあり、相部屋と個室がある。2階の窓からの景色も格別だ。
▲夕食は2種類のルウをブレンドしている、手作りの野菜カレー。カレーもご飯もおかわり可能。朝食はお腹にやさしいおでんが提供される。

宿泊の醍醐味は、麓の夜景と朝焼けの富士山を独り占めできること

▲麓の街、湘南の夜景。もちろん、天候に恵まれれば星空も楽しめる。(提供:尊仏山荘)。

塔ノ岳といえば、日帰りで登山する人が圧倒的に多いけれど、ここではあえて尊仏山荘に一泊することをおすすめしたい。尊仏山荘が建つ塔ノ岳は神奈川県の北西部に位置し、湘南エリアをはじめ繁華な街が麓に広がっている。そのため、夜はまぶしいほどの夜景が視界の先まで広がるのだ。そんな美しい夜景をゆっくり味わえるのは、山小屋泊ならでは。
さらに翌朝、早起きして外に出れば、東側には東京湾の向こうから昇る太陽を、西側には朝焼けに照らされて赤く染まる富士山を眺められる。縦走するなら話は別だが、もし下山するだけであれば時間に余裕があるので、写真撮影などを心ゆくまで堪能しよう。

▲塔ノ岳山頂から眺める富士山。まわりに遮るものがなにもないので、富士山の均整のとれた美しさがより際立つ。(提供:尊仏山荘)

山小屋から目指すおすすめルート【尊仏山荘~丹沢山 片道約1時間40分】

▲丹沢山へ向かう途中で楽しめるのは、塔ノ岳山頂とは異なる、木々の間から覗く富士山の景色。

尊仏山荘に宿泊した翌日、ぜひ足を伸ばしてほしいのが丹沢山だ。丹沢山は塔ノ岳から北に延びる稜線をまっすぐ歩いていけばたどり着ける。塔ノ岳の標高が1,491mで、丹沢山の標高が1,567m。つまり標高差が100mもないので体力的にそれほどきつくなく、フラットな稜線歩きを楽しめる。

森林限界以下なので稜線上には木々が生えているけれど、視界が開ける場所もところどころにあるので、塔ノ岳とはまた違った富士山や相模湾の景色に出合える。1泊2日であれば、丹沢山から来た道を折り返して下山するのがおすすめだが、もし2泊できるなら、丹沢山の先へさらに2時間歩いたところに建つ、標高1,673mの蛭ヶ岳山荘に泊まるのもいいだろう。

▲塔ノ岳と丹沢山の間の稜線の道。丹沢山のさらに奥に聳える、丹沢エリアの最高峰、蛭ヶ岳も確認できる。

通年営業で、春夏秋冬、多くの登山者が行き交う尊仏山荘。稜線を南へ歩けば鍋割山があるなどコースのバリエーションも豊富なので、この山小屋を縦走の拠点として、季節を変えて何度も訪れてみてほしい。

尊仏山荘
https://sonbutsusanso.amebaownd.com/
・標高:1,491m
・営業期間:通年
・宿泊料金(税込):1泊2食8,000円、素泊まり5,000円
※2023年1月1日より改定
・電話番号:070-2796-5270 (9:00~19:00)
・コロナ禍での確認事項:完全予約制、個室あり、マスクを要持参

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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