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365日持ち歩ける山道具。登山者に寄り添い進化を続ける、モンベルの折り畳み傘

9タイプがラインナップするモンベルの折り畳み傘は、山でも街でも、常に携帯しやすい構造になっている。誕生してからこれまでの変遷をたどりながら、その機能性や魅力をじっくりと掘り下げていきます。

mont-bell(モンベル)

1975 年、現会長の辰野勇が世界で愛される登山用具やアウトドアグッズの開発を目指し、大阪市に株式会社モンベルを設立。以来、「Function is Beauty(機能美)」「Light & Fast(軽量と迅速)」をコンセプトに商品開発を行なう。半世紀近いモンベルの歴史をなぞれば、近年のアウトドア用品の進化の歴史が見えるともいわれる。国内外に多くの店舗を展開し、2023年4月17日には大阪門真店がオープン。

(右から)
トレッキングアンブレラ
¥4,950 本体重量:150g カラー:アイボリー、ほか5色
55㎝のカーボン骨を8本使用し、軽量性と強度を高い次元で両立。幅広いシーンで活躍する。使用時の直径98㎝、傘袋への収納時27㎝。

U.L.トレッキングアンブレラ
¥5,280 本体重量:128g カラー:ターコイズ、ほか5色
10デニールの軽量な生地を使い、骨長を短くすることで、軽量・コンパクト性を実現。使用時の直径88㎝、傘袋への収納時26㎝。

サンブロックアンブレラ
¥4,950 本体重量:200g カラー:ライトグレー
表面に日射しを反射するシルバーコーティングを施し、優れた遮熱効果を実現した。晴雨兼用。使用時の直径98㎝、傘袋への収納時27㎝。

ロングテイル トレッキングアンブレラ
¥6,050 本体重量:145g カラー:ブラウン、ほか2色
背中側の生地を長くし、背負ったバックパックなどが濡れにくい設計。雨天でのトレッキングに最適。使用時の直径92㎝、傘袋への収納時29㎝。

山で、街で。活躍シーンが幅広いアンブレラ

――アウトドアユース、タウンユースの垣根を越え、軽量かつ高機能な傘といえば、もれなくモンベルの製品名が挙がり、登山者のみならず世間一般の認知度も随分と高い。現在、9タイプを展開する同社が初めて傘を売り出したのは1988年のこと。現在まで約40年におよぶ傘づくりの歴史をたどっていくと、製品がひとつ、またひとつ誕生する背景に、その時代ごとのアウトアドシーンの特徴も透けて見える。

新商品の立案からデザイン、素材開発まで一手に担う同社企画部では、日ごろからアウトドアアクティビティを愛好する従業員の意見はもちろん、店舗スタッフから届く顧客の要望も半年ごとに集計。商品開発やモデルチェンジに際し、大いに参考にしているという。現在、企画部に在籍する武藤和良さん、広報部の黒瀬美保さんに傘の変遷について伺った。

武藤:約40年前、「山で傘を差す」という発想はなかった時代。登山で雨が降れば、レインウエア一択でした。とはいえ、どんなに透湿性に優れたウエアでも蒸れるし、公共交通機関でのアプローチの際は傘を利用したいものですが、アウトドア用のコンセプトを持った傘は市場に見当たらない。それならばと、開発したのが初代トレッキングアンブレラだったと聞いています。通常の雨傘以上の強度を持ちながら、自社開発の生地を使用し、折り畳み時の長さは25㎝と軽量&コンパクト。アウトドアシーンにインパクトを与えたようですね。

黒瀬:自分たちのほしいものがなければ、自分たちで作る。そんな考え方が根底にあるのがモンベルです。傘というアイテムひとつをとっても、それが反映されていますね。

タイプによってカラーは異なり、選ぶ楽しさもあり。
左から、U.L.トレッキングアンブレラ、トレッキングアンブレラ。
左から、ロングテイル トレッキングアンブレラ、サンブロックアンブレラ。いずれも親骨には軽さと強度を備えたカーボンを8本使用。炎天下のトレッキング向きのサンブロックアンブレラは、裏面を黒くすることで光を吸収し、視界を見えやすくしている。

武藤:2001年になると新しい生地の開発が進み、U.L.トレッキングアンブレラ、リフレックトレッキングアンブレラが登場します。U.L.トレッキングアンブレラはそれまでになかった15デニールの生地と骨の材質にアルミを採用し、165gという軽さを実現。収納サイズは24㎝とコンパクトになるので、常にバッグに携帯しても負担にならないのが評判でした。2009年、迷彩柄のカモワッチ アンブレラが仲間入りし、2010年にはロングテイル トレキングアンブレラが登場。テール(後ろ)部分を長くしたシルエットで、背負ったバックパックをカバーするため、濡れにくい。この構造は、トレッキングや日常まで、あらゆるシーンで要望がありました。2016年は大幅なモデルチェンジを行なった年。当時、UL(ウルトラライト)製品がよく話題にのぼっていました。私たちも素材を見直し、すべてのモデルの親骨を軽量で、優れた強度を備えたカーボンに変更しました。

黒瀬:同年、アメリカだけで販売していたサンブロックアンブレラを日本市場にも投入しました。猛暑日が続く日本では、熱中症対策、紫外線対策としての利用が山と街で目立ちました。かわいらしい色柄の日傘とは一線を画す、いかにもギアっぽい見た目は、当時はめずらしく、男性の支持を集めた記憶があります。トラベルアンブレラもこの年に登場し、2020年にはトレッキングアンブレラL、翌年トラベルサンブロックアンブレラを発売しています。

武藤:こうして改良を重ねながら長年、傘づくりをしている私たちですが、より長く愛用してもらえるよう、修理に応じています。骨交換の場合、修理期間は約1カ月。手ごろな値段で対応。付属の傘袋を紛失した場合も購入が可能です。モンベルの傘と長くつきあってもらえるのが何よりうれしいです。

>>>モンベルの折り畳み傘のラインナップはこちら!

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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