【いつか泊まりたい山小屋#36 北アルプス・らいちょう温泉 雷鳥荘】立山三山を望む源泉掛け流しの展望風呂が自慢
ランドネ 編集部
- 2023年05月01日
「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。36軒目は、北アルプス・立山室堂に建つ、雷鳥荘をピックアップ。
立山の雄姿を眺めながら、源泉掛け流しの湯に浸かって寛ごう
富山県と長野県の県境にあり、1300年以上前から信仰の山として親しまれてきた立山。なかでも標高約2,400mの立山室堂は、北アルプス最難関・剣岳の登山口であり、富山県側からも長野県側からもアクセスできる「立山黒部アルペンルート」が整備されているため、ベテランの登山者から観光客まで、幅広い層に人気の場所だ。この立山室堂の大きな特徴は、山々の景色に加えて、地熱活動により湧き出した源泉の湯を堪能できる宿がいくつもあること。今回ご紹介する雷鳥荘もそのひとつだ。
雷鳥荘の温泉は源泉掛け流しで、湯船に浸かったまま窓の外にそびえる大日連山を眺められる。最高のロケーションのなか長湯をしたいところだが、温泉の成分が濃いので、とくに初めての人は入浴時間を10分程度に留めるようにしよう。
湯上がりも快適に過ごせるサービスの数々が魅力
温泉から上がったあとも快適に過ごせるのが、雷鳥荘の魅力だ。エントランスに直結する2階には談話室があり、暖炉の火のぬくもりを感じながら山小屋の夜を満喫できる。おなじ階には喫茶室もあり、そこでも腰を下ろして一服することが可能。喫茶室やロビーでフリーWi-Fiが利用できることや、決済にクレジットカードや各種電子マネーが利用できるなど、細やかなサービスがあることも見逃せないところだ。
食事にも力を入れており、夕食には旬の食材を数多く使った豪華な手料理が並ぶ。湯と食と山の景色に癒されて、翌日のエネルギーをしっかりチャージできるはず。
山小屋から目指すおすすめルート【雷鳥荘~みくりが池 片道約20分】
雷鳥荘に限らず立山室堂にある宿は、立山三山、大日岳、劔岳などさまざまなルートを歩くための拠点となる。経験値や体力に応じて、そういった登山に挑戦するのもおすすめだが、ここでは、のんびりみくりが池を一周するルートをご紹介。雷鳥荘を起点にぐるっと回れば、行動時間は1時間30分ほど。この区間であれば、石造りの遊歩道を歩けるので、本格的な登山靴でなくとも楽しめる。
みくりが池を見下ろせる場所にはベンチが設置されているので、そこに腰掛けて池と山が創り出す絶景を眺めながらコーヒーを一杯、というのも一興。雪が残る4~6月はライチョウの繁殖期にあたり、遭遇率も高まる。ただし刺激を与えると繁殖に影響を及ぼす可能性があるので、見つけたら遠くからそっと見守って。
夏は高山植物が咲き誇り、秋は紅葉がすばらしい立山室堂。見頃の時期は特に多くの人が訪れるため、雷鳥荘での滞在をゆっくり味わいたい人は、平日など混雑しない日を選ぶことをおすすめしたい。
雷鳥荘
http://www.raichoso.com/
・標高:2,370m
・営業期間:4月15日~11月24日
・宿泊料金(税込):【個室】 1泊2食11,350円~(2名~)、素泊まり8,350円~
(2人~)/【相部屋】1泊2食10,850円、素泊まり7850円、お弁当1,100円 ※宿泊者のみ購入可。
・入浴料金(税込): 1,000円 ※宿泊者は無料。
・電話番号:076-463-1664
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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