【いつか泊まりたい山小屋 #40 八ヶ岳・双子池ヒュッテ】北八ヶ岳の深い森とふたつの池に囲まれた山小屋
ランドネ 編集部
- 2023年09月07日
「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。40軒目は、双子池というふたつの池の畔に建つ、双子池ヒュッテをピックアップ。
オーナー夫妻の気遣いが居心地のよさを生み出している
北八ヶ岳のなかでも北側に位置し、蓼科山や北横岳の東麓にひっそりと佇む双子池ヒュッテ。「雄池」「雌池」というふたつの池から成る「双子池」のあいだに建つこの山小屋は、2018年から、黒百合ヒュッテのご主人の弟である米川友基さんと奥さまの米川佳子さんが切り盛りしている。
この山小屋での滞在に居心地のよさを感じる理由は、森や池に囲まれた静かな環境にあることに加えて、オーナー夫妻の人柄や気遣いがサービスに込められているからだろう。サービスの一例としてユニークなのが、コロナ禍で感染症対策として室内テントを導入したことだ。宿泊客にも好評だっため、コロナ禍が落ち着いた後も継続してサービスを続けるという。
充実した食事メニューが提供されていることも、宿泊客、立ち寄り客にとってうれしいサービスだ。名物は、ベルギー仕込みの手作り&焼き立てワッフル。そのほかロースト鴨丼、クリームブリュレ、自家製ジンジャーエールなど手作りメニューが満載。テント泊の宿泊客に夕食限定で提供されている焼きチーズカレーも人気。山小屋の宿泊客に向けた夕食や朝食ももちろん、極力手作りにこだわったメニューが提供されている。
山小屋周辺に生息する動物をモチーフにしたグッズが勢ぞろい
双子池ヒュッテに滞在した際、もうひとつ着目してほしいのが、オコジョ、サンショウウオ、ウソなど、山小屋周辺で出会える動物をモチーフとしたグッズが数多く取り扱われていることだ。ここでしか手に入らない山小屋オリジナル商品も多いため、動物好きやかわいいものに目がない人へのお土産にも最適。
グッズの種類も多様で、山小屋定番土産のバッチや手ぬぐい、Tシャツだけでなく、エコバック、サコッシュ、ボトル、ステッカー、キーホルダー、石鹸、木製の鈴、カレンダーなどがあり、選ぶ楽しみは尽きない。
山小屋から目指すおすすめルート【双子池ヒュッテ~双子山 片道約45分】
大河原峠の登山口から双子池ヒュッテを目指す人にとっては通り道になるが、双子池ヒュッテの北西に聳える標高2,224mの双子山は、山小屋から気軽に目指せる目的地だ。ゆっくり歩いても1時間かからずに頂上へたどり着けるので、子連れ登山にもおすすめ。
歩き始めから山頂のすぐ手前までは樹林帯の道が続き、山頂に着くと同時に視界が開けて、周囲の山々やふもとの街の景色が広がる。山頂周辺は平坦で腰を下ろすスペースもあるので、天気が良ければ軽食やお菓子などをバックパックに詰めて登り、山頂ピクニックを楽しむのもよいかも。
池のまわりを散策したりハンモックをレンタルして昼寝したりなど、双子池ヒュッテにはのんびり過ごせる環境が整っている。自分がいちばん心地よいと感じる山の過ごし方を探しに、この山小屋を目指してみてはいかが。
双子池ヒュッテ
https://www.tateshina2531.com/
・標高:2,034m
・営業期間: 4月29日~11月11日泊 ※木曜定休。定休日以外に不定休を設ける場合もあり。詳細は、公式ウェブサイトやSNSを参照。
・宿泊料金(税込):1泊2食10,000円(1名、大部屋利用)、素泊まり6,500円、お弁当1,000円(宿泊者のみ) ※個室利用の場合、追加料金あり。※冬季は暖房費として+1000円が必要。
・電話番号:090-1553-4500
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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