香りで楽しむ高尾の森~ 秋の植物を探して~(前編)│ランドネ山大学
ランドネ 編集部
- 2023年09月28日
Mt.ランドネ会員さんといっしょに学ぶ「ランドネ山大学ONLLINE」。そのテキストブックとなるのがこのページです。今回は、インタープリターの梅田由花さんに「香り」をテーマに高尾の森を案内してもらいました。
香りのある葉をもつ植物
「植物は動けないので逃げることができません。花は交配を虫に助けてもらうために香りますが、葉が香るのは、動物や虫が嫌がる香りを身に付けることで、彼らに食べられないようにしていることがほとんどです」。
なるほど! でも人にとってはいい香りなのでしょうか? 花とは違う香りを求めて、案内してもらいました。
牧野富太郎さんが名付け親
レモンエゴマ
だれもがよく知るシソとそっくりな葉をしたレモンエゴマ。葉を擦って匂いを吸い込むと、まさにレモンの香り! 葉はフワフワ、いい香りだけど、食べられない。交雑もあり、香りの強さに差があるものの、夏のハイキング中に嗅ぐとさわやかな気分になれます。「NHKの朝ドラ『らんまん』のモデルとなっている植物学者の牧野富太郎さんがこの高尾山で発見して、名付けた植物なんですよ」。
上)葉。エゴマのカタチに似ているのでレモンエゴマと名付けられた。右上)半日陰地に生息する。右下)近年の高尾山では9月上旬から花が咲き始める。
■M e m o
香り:レモン
分類:シソ科シソ属
高さ:50 ~ 90㎝
生活型:一年草
時期:8 ~ 10月
花の時期:9月~ 10月
育つ地域や原産地:在来種
本州、四国、九州
育つ場所:林縁、日陰
観察時の注意点:よく似た植物が多いので、葉を擦って嗅いでみる
インタープリター 梅田由花さん
八王子出身。大学卒業後、地元から近い高尾ビジターセンターに就職。Tシャツやバッジなど、オリジナルグッズの企画制作やイラスト作成なども手がける。
高尾山(東京都/八王子・標高:599m)
日影バス亭~いろはの森~一号路~高尾山~ケーブルカーで高尾山口駅/約2時間30分。日影バス停からいろはの森まで徒歩5分。高尾駅北口から出ている小仏行きに乗車。高尾山口駅からの便はないので注意
ランドネ山大学ONLINE「香りで楽しむ高尾の森」は10月31日20時~配信
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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