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田辺のキホンを歩く!山と海・まち・人をつなぐ旅のはじまり|ランドネ100楽山(和歌山県田辺市)

南紀白浜空港から車でおよそ30分。紀伊半島の南部、熊野古道への玄関口に位置する和歌山県田辺市は、山とまちを歩く旅を〝楽しむ〞拠点として、とっておきの場所です。

山と海・まち・人をつなぐ旅

人をつなぐ

田辺を訪れる観光客や登山者を、いつでも温かく迎え入れてくれる地元の方たち。また訪れたい(帰りたい)と思う理由のひとつには、ここで出会う人たちの優しさがあるからこそ!

田辺の山・海・まちを歩いた人

低山トラベラー・大内征さん(右)
全国の低山を歩く山旅文筆家。田辺の風土や低山にほれ込み、毎年通っている。熊野古道歩きがライフワーク。本誌では「偏愛ハイカーに会いに行く」を好評連載中。

たなべ低山登山部・竹林陽子さん(中)、佐向大輝さん(左)
月1 ペースで活動する「たなべ低山登山部」のメンバーは20 名ほど。真夏は活動休止するなど、ゆるく地元の山を楽しむスタイル。オリジナルバッジやT シャツも制作している。

山、海、まち。甘味、酒、モーニング。田辺の”キホン”を考える

まちから近い日帰りできる低山を、あえて二日間かけて寄り道しながら楽しむ――。これは、僕が日本中の低山を歩くなかで実践している、山旅のひとつの最適解である。信仰の山なら宿坊に泊まる体験が貴重だし、温泉宿や民宿なら山の歴史文化に深く触れることができる。旅人たちとの情報交換が有意義なゲストハウスも好きだし、機動力を重視してビジネスホテルやキャンプ場を拠点に動き回るのもアリだ。

地方の低山も宿泊前提のまち歩きとセットにすると、楽しい冒険になることは間違いない。山はもちろん、川、海、まち、そこで暮らす人、文化、すべてが新しい発見であり、新たなつながりになる。登るだけじゃなく、訪ねること。飲み屋に行けるのも大きい。

▲「人とのつながり」といってすぐに思い浮かんだ、たなべ低山登山部の竹林さんと佐向さん。これまでに何度も山を歩いた仲で、この秋は熊野古道中辺路を(また)いっしょに歩く予定。

そんな僕が何度もリピートしているのが、和歌山県の田辺市である。山を歩きにきたはずなのに、気がつけば山以外で遊んでいることが多い。市街地はコンパクトながら飲食店の充実度は感動レベルで、酒を酌み交わして仲よくなった友人は現地に数知れず。最近では、地元の有志で結成された「たなべ低山登山部」がおもしろく、縁あっていっしょに歩く機会があるのもうれしいところ。

旅の基本は、まちと自然と人にある。これを知るには歩くのが一番だ。自分の足と意思で一歩ふみ出すことは尊く、そして気持ちがいい。ということで、田辺の〝キホン〞を再確認する山旅の計画を立てた。賛同してくれた地元の友人は「たなべ低山登山部」の竹林陽子さんと佐向大輝さん。よくいっしょに田辺の山を歩く、気心の知れた山仲間だ。

まちをつなぐ

長年地元の人に愛される菓子店や喫茶店、移住やU ターンをきっかけにオープンしたショップなど、まちを歩けば歩くほど、新しいお店に出会えるのが田辺。自分なりにスポットをつないで歩いてみて。

 お菓子の調達やひと休みする場所も充実

和歌山県南部の中核都市、田辺市。熊野古道中辺路の玄関口として古くから知られ、いまでは大きなバックパックを背負った外国人ハイカーや、熊野を詣でる日本の旅人を見かける土地柄だ。行動食にバッチリの和菓子と洋菓子が充実しており、甘味処やカフェも多く、甘党にはたまらない。保冷ボトルに入れてもらったアイスコーヒーは「バニラカフェ」の名物で、豆も購入可能。「菓匠 二宮」はまんじゅうが逸品で、店内は茶店になっており、ぜんざいやパフェなどの甘味を楽しめる。また、ラーメン屋が少ないいっぽうで、町中華のお店はレベルが高い。

ともゑ堂
和歌山県田辺市南新町47 TEL.0739-22-1260 営業時間:10:00~17:00 定休日:日曜、年末年始

バニラカフェ
和歌山県田辺市南新町201 TEL.0739-25-0888 営業時間:12:00~18:00 定休日:日曜

菓匠 二宮
和歌山県田辺市下屋敷町27 TEL.0739-22-1001 営業時間:9:00~18:00(喫茶13:00~16:30) 定休日:水曜、※月1 回火曜日あり

田辺の朝といえばモーニング

旅のお楽しみといえば、モーニング。朝のひとときを個性あふれる純喫茶ですごすのが、田辺らしい“朝活”のお作法だ。今回訪れたのは、地元の人が日常的に利用する「グッピー」と「シルバースター」のふたつ。旅慣れているランドネ編集部のスタッフたちをも唸らせた、地元の名店だ。バタートーストには目がない僕も大満足 。

グッピー
和歌山県田辺市上屋敷3-1-10 TEL.0739-24-4080 営業時間:8:00~18:30(土~ 15:00) 定休日:日曜

シルバースター
和歌山県田辺市上の山1-12-24 TEL.0739-25-2489 営業時間:8:30~15:00 定休日:水・木曜

宿泊は、秋津野ガルテンやゲストハウスがおすすめ

近年、増えているゲストハウスは旅好きにおすすめ。なかでも「the CUE」は人気の宿で、袖振り合うも他生の縁とばかりに、居合わせた旅人たちと情報交換を楽しみたい。旧上秋津小学校校舎跡地を再活用した注目の宿泊施設「秋津野ガルテン」は、敷地内の「農家レストランみかん畑」とともに評判が高い。高尾山の登山口・奇絶峡へのアクセスも良好。

秋津野ガルテン
和歌山県田辺市上秋津4558-8 TEL.0739-35-1199

t h e  C U E
和歌山県田辺市湊16-6 TEL.0739-20-4297

田辺の夜は“ うまい”が集まる味光路へ

田辺が誇る飲み屋街が「味光路(あじこうじ)」だ。200を超えるといわれる個人店がひしめく夜の桃源郷で、いわゆるチェーン店の少なさが特徴的。黒潮の幸に恵まれる土地柄だけに魚介類はとくにおいしく、なかでも「もちがつお」は人生で一度は食べたい刺身。あまりのおいしさに、魚介にはうるさいと豪語する僕もあえなく撃沈。

四季食彩料理 楽庵
和歌山県田辺市高雄1-5-58  TEL.0739-24-5234 営業時間:17:00~22:30 定休日:不定休

味の里 あん
和歌山県田辺市高雄1-1-10 TEL.0739-22-1130 営業時間:16:00~23:00 定休日:水、木曜

>>>田辺のまち歩きと海岸線トレイル|ランドネ100楽山(和歌山県田辺市)
>>>日本全国の”高尾山”のなかでも、屈指の絶景を堪能|ランドネ100楽山(和歌山県田辺市)

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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