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Keishi Tanakaの「月と眠る」#28 新たな趣味の始まりの日

ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2019年春から、連載のシーズン2として「月と眠る」をスタート。ここでは誌面には載らなかった当日のようすを、本人の言葉と写真でお届けします。

Keishi Tanakaの「月と眠る」
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Keishi Tanakaさんの連載が掲載されている最新号は、こちら!
>>>『ランドネNo.132 11月号』

新たな趣味の始まりの日

本誌にも書いた通り、何度かやったことがある程度だった釣りに、ついに興味をもった。釣竿をいただいたことをきっかけに、足りないものを買い足し、自分の道具で釣りに出かける日が来たのだ。

その前日からのようすを書き残しておこうと思う。

▲自分の釣り道具たち。

とあるアウトドアフェスでライブをしたことがきっかけで、「Huerco」の釣竿をいただいた。釣りをやらない僕のために考えられた、絶妙なサイズに思えた。いままで感じたことのない釣りへの想い。良いきっかけをもらった気がした。

すぐに友だちと釣具屋に行き、この釣り竿で釣れる魚は何か、そんな会話から買い物を始める。「海で使うならアジあたりを狙いたい」とか、「渓流釣りでも使えそう」とか、話しているだけで楽しんでいる自分がいた。イメージが膨らんでいく。

▲ここからスタート。

友だちからは、エサではなく、ルアー釣りを勧められた。少し難易度を上げて、じっくり永く釣りを楽しんでほしいとのこと。この判断が吉と出るか凶と出るか、それは数年経った時にわかることかもしれない。

ひとまず、コレクションのように並べた自分のルアーを見て、自分に合っているような気持ちにはなった。早く使ってみたい。自分の釣竿とルアーでアジを釣ってみたい。モチベーションは高い。

▲手取り足取り教えてもらう。

撮影で何度かやったことがあるとはいえ、知識はほぼゼロに近い。手取り足取り教えてもらわなければ、釣りをスタートするところまで辿り着かない。

新たな趣味の始まりとなる今回は、海ではなく川を選んだ。時間は4時間ほど。狙いはマスのみ。「1匹でも釣れるといいね」と言いながら、心のなかでは5匹くらいを目標としていた。

▲糸を釣竿に通す。

指先を使った細かい作業が続く。

▲準備完了。

リールをつけ、糸を通し、その先にルアーをつける。ここまでくればほぼ準備完了。

▲いよいよ釣りスタート!

準備が終わり、いよいよ釣り始める。楽しみにしていた時間は、驚くほど静かに始まった。

ここは天然の渓流ではあるが、下流のほうは釣り堀に近い形になっていて、竹の釣竿にエサをつけて垂らし、割と簡単に釣ることができる。姿は見えないが子どもたちの声がかすかに聞こえる。

僕もおとなしくそっちで釣っておけば良かったのではないか。そんな想いが何度か頭をよぎった。1匹も釣れないまま時間だけが過ぎていく。釣り好きの友だちは3匹ほど釣っていたが、それでも思ったほどではないらしく、暑すぎる気温のせいではないかと言った。お盆が過ぎたとはいえ、まだまだ危険な暑さが続いてた8月の終わりの話である。

▲釣りに没頭する。

とはいえ、楽しくないとは思わなかった。

釣りをしながらいろんな考えごとをするのかなと思っていたが、実際はそうではなく、釣りだけに没頭する時間が続いた。この時間だけは、日常を忘れる。SNSを見ることもほぼないし、仕事のメールを見ることに関してはゼロ。この時間を過ごすために、釣り人は海や川や湖に出かけるのか。静かな良い時間である。そう思いながら、また釣り竿に視線を戻す。

お腹が空いたらやめようと言っていた。12時を過ぎ、「そろそろかなー」という会話になった。「12時半で終わろっか」ということで決まり、少し気合を入れ直す。最後の30分だ。

▲ついにその時が!?

本当に12時半ちょうどだったと思う。何度目かのアタリがきた。魚がルアーを口に入れたのがわかった。ここで逃してしまうというのを数回経験していたのと、これがラストチャンスということで、グッと力が入った。それが良かったのだと思う。

リールを巻き、水面から上がってきた糸の先にはマス。タイムリミッドはギリギリ。「釣りを続けなさい」という神様からのメッセージか。この瞬間に、新たな趣味が始まった。

▲嬉しそう(笑)。

★今月のニューフェイス

Huerco/VR240-30
¥14,300
人生初の自分の釣竿。エサ釣り、ルアー釣り、どちらにも対応でき、サイズも大き過ぎず小さ過ぎず、初心者にも最適な入門ロッド。とはいえ、ウナギ、アジ、サバ、キス、カレイなど、さまざまな魚を狙え、リュックにも入ることから、経験者からも人気の一本。

〇Keishi Tanaka
1982年11月3日、北海道生まれ。ミュージシャン。作詞家。作曲家。Riddim Saunterを解散後、2012年よりソロ活動をスタート。ライブハウスや野外フェスでのバンドセットから、ホールやBillboardでの11人編成ビッグバンド、さらには小さなカフェでの弾き語りなど、場所や聴く人を限定しないスタイルで年間100本前後のライブを続けている。最近はV6への楽曲提供が話題となる。5枚目のアルバム「Chase Aftrer」をリリースし、秋に弾き語りツアー「ROOMS」を全国19箇所で開催する。

Keishi Tanaka Official Site
https://keishitanaka.com

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ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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