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【いつか泊まりたい山小屋#41 北アルプス・槍平小屋】印度カリー子直伝のスパイスカレーと岩壁の絶景を求めて

「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。41軒目は、北アルプスの主峰である槍ヶ岳登山のベース、槍平小屋をピックアップ。

いち押しは印度カリー子プロデュースのスパイスカレー

▲印度カリー子さんが槍平小屋のために考案したという、オリジナルスパイスカレー。

北アルプスのなかでも圧倒的な人気を誇る槍ヶ岳だが、その槍ヶ岳を目指すためのベースとして利用されている山小屋のひとつが槍平小屋だ。歴史は古く、2023年に創業100周年を迎えた。

この山小屋のオーナーである沖田拓未さんは、2018年に4代目として小屋に入って以来、さまざまな取り組みを行ってきた。スパイス料理研究家の印度カリー子さんがプロデュースしたことで話題の夕食のスパイスカレーも、ヘリの輸送費用の高騰に悩んでいた沖田さんが、印度カリー子さんに直接問い合わせて実現したという。

槍平小屋のオリジナルスパイスカレーの特徴は、印度カリー子さんのスパイスショップの人気商品「Dear.Curry」を山小屋風にアレンジしたスパイスをベースに、その日の気候や客層に合わせていくつかのスパイスがブレンドされていること。豊かな風味をもち、スパイスの効果で元気に登山が出来るようにという思いの詰まったカレーは、国内外の宿泊客に大人気の看板メニューになっている。

▲夕食のメニュー。スパイスカレー、炊き立てのごはん、日替わりスープ、印度カリー子さんと共同開発したザクザクスパイスふりかけが付く。ごはんはおかわり可能なので、1杯目はスープカレーを、2杯目はふりかけごはんをいただくという、ぜいたくな食べ方も。
▲売店では、夕食のごはんのお供に添えられている「ザクザクスパイスふりかけ」を購入できる。

売店に並ぶ山小屋オリジナルグッズにも、オーナーである沖田さんのこだわりが満載。長野県松本市を拠点とするジュエリーブランド「mauve」とコラボレーションした登山バッチや、東北を拠点とする革ブランド「革細工まつした」とコラボレーションした山モチーフのブローチなどを商品化している。

お土産に人気なのは、岐阜県下呂市の自家焙煎珈琲店「緑の館」が手がけたディップスタイルの山小屋オリジナルドリップバッグだ。お湯とカップさえあれば淹れることができ、登山やアウトドアにぴったり。ランドネでもおなじみの漫画家、鈴木ともこさんとのコラボレーションで誕生したオリジナル深煎りブレンドコーヒー「山想ブレンド」もあり、100周年を記念したフォトコンテストがInstagram上で開催されている。(2024年1月10日まで。詳細は、槍平小屋Instagramアカウント@yari_dairaを要チェック)

槍平小屋の売店には、このように山好きの胸をくすぐる仕掛けの数々があるので、財布の紐が緩みすぎてしまわないよう注意が必要だ。

▲mauveのバッチには、山小屋の歴史の長さを象徴するランプをモチーフにした商品も。革細工まつしたのブローチには、ニッコウキスゲ、オコジョなど、山小屋周辺で出会える動植物がモチーフになったオリジナルデザインがラインナップ。
▲パッケージに鈴木ともこさんのイラストが描かれたドリップバッグ。売上の一部が、登山環境維持のために寄付される。

窓越しに“アルピニズムの殿堂”を一望

▲槍平小屋の客室のなかには、北穂高岳から涸沢岳までの山並みを眺められる部屋も。(写真:槍平小屋)

槍平小屋は、槍ヶ岳への最短ルートとして知られる「飛騨沢ルート」上にあり、山小屋周辺や館内から、東西に聳える山々を眺められるのも大きな魅力だ。なかでも、“鳥も通わぬ”と表現されるほど切り立った北穂高岳の滝谷の岩壁は圧巻。岩登りの殿堂として名高い険しくも美しいその山容は、アルパインクライミングの愛好家に限らず多くの人を惹きつける。

山小屋の前には広いウッドデッキがあり、天気が良ければデッキに設置されたベンチに腰掛けて山々を眺めるのもいい。滞在をとおして、100年という長い間多くの登山者が行き交ってきた槍平小屋の歴史に思いを馳せてみて。

▲畳敷きの個室。個室か蚕棚かは宿泊客が選ぶことはできないが、いずれにせよ清潔に保たれていて快適だ。
▲槍平小屋には、いわゆる“蚕棚”と呼ばれる2段式の客室も。窓からは河原のキャンプ場の様子が見える。
▲槍平小屋の受付と2023シーズンのスタッフ。

山小屋から目指すおすすめルート【槍平小屋~奥丸山 片道約1時間30分】

▲奥丸山の山頂は、槍穂高の撮影ポイントとしても人気が高い。(写真:槍平小屋)

山小屋に早く到着したとき、最終日で下山するだけのときなど、時間と体力に余裕がある際に目指してほしいのが、槍平小屋の西側に位置する奥丸山だ。標高2,440mで、槍平小屋との標高差は約450m。片道1時間半ほどで、たどり着くことができる。この山を目的に登りに来る写真家もいるのだとか。

奥丸山の山頂からはもちろん、東に連なる槍穂高や槍ヶ岳の西に延びる西鎌尾根、その先に聳える樅沢岳、双六岳など360度の絶景が。槍平小屋から見上げる山々とはひと味違った景色に出会えるはず。

▲槍平小屋の北側に位置するキャンプ場。写真の左手へ進むと、奥丸山への登山道がある。

槍ヶ岳を目指す際に利用されることの多い山小屋だが、山小屋自体をゴールにしたプランを立ててもいいだろう。登山口の新穂高温泉から槍平小屋まで比較的緩やかな道が続くので、山小屋デビューの仲間と歩くのにちょうどいい。たどり着いた先には、絶品スパイスカレーと迫力ある岩壁の景色が待っている。

槍平小屋
https://www.yaridaira.jp/
・標高:1,990m
・営業期間:7月12日~10月9日(2023年度)
・宿泊料金(税込):1泊2食13,000円、素泊まり9,000円、お弁当1,500円(宿泊者のみ)
・電話番号:0578-89-2523(槍平小屋事務所)、090-8863-3021(現地直通 ※営業期間中)

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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