風味豊かなハーブを使ったビールが魅力|山のそばでものづくりvol.17「奥大和ビール」米田義則さん
ランドネ 編集部
- 2024年04月07日
山のそばに拠点を置き、山の恩恵を受けながらものづくりをする人々に注目する本連載。今回は、ブルワリー代表の米田義則さんにお話を伺いました。
プロフィール
米田義則さん
奈良県宇陀市出身。高校を中退して上京し、音楽活動を行なう。2017 年に地域おこし協力隊として帰郷し、2018 年に奥大和ビールを設立。登山も趣味で、初登山は3 歳のころに父親と登った高見山。
ハーブを副原料とするビールづくりを追究
副原料にさまざまなハーブを使用し、風味豊かなビールを製造している「奥大和ビール」は、2018年に奈良県宇陀市で誕生した。宇陀市の位置する奈良県東部が、南部とともに〝奥大和〞と呼ばれていることが、このブルワリーの名前の由来だそう。
このブルワリーを立ち上げた米田義則さんは宇陀市出身。音楽活動のため10代で上京し、長く東京で暮らしていたが、2017年に宇陀市へ戻って来た。「上京後20年という節目を迎えて、新しいことに挑戦したいという想いがふつふつと湧いてきたんです。音楽の次にビールが好きだったので、ビールづくりの世界に入りました」
米田さんは東京在住時にメディカルハーブの資格を取得していたため、その要素をビールにも取り入れることに。当時ボタニカルを基盤とする醸造所はなく、作り方はほぼ独学で習得したそうだ。「宇陀市は大和当帰というハーブの産地です。この大和当帰の根は生薬にも使われています。奥大和ビールでは、葉の部分を使った『アンジェリカ』というビールも作っていますよ」
音楽からビールへ、まったくの異業種へ転身した米田さん。じつはビールと音楽には共通点があるのだと教えてくれた。
「ビールづくりは、いろんな素材が合わさってひとつの作品ができるという点で音楽と似ていて、アーティスティックだと感じています。演じ手、作り手の状態によっても味が変わりますし。そんな変化を楽しんでもらえるビールを作っていきたいですね」
奥大和ビールの商品一覧
①メディックビター
金木犀やジャスミンが香るIPA。原材料にはそのほかクコの実や陳皮など、体が喜ぶ生薬も入っている。825 円。ABV(※ 1)6.0%、IBU(※ 2)30
②ラブ・フィールド
有機栽培の麦芽とホップ、宇陀市の有機農家のニンジンを使用したフィールドビール。毎年ニンジンの収獲期にのみ製造。913 円。ABV 4.8%、IBU 18
③スパイスダーク
最初に国際的な品評会で金賞を受賞したスタウトビール。香ばしい麦芽とスパイスの香りが交わった、豊かな風味が特徴。748 円。ABV 4.5%、IBU 20
④アロマホワイト
オレンジピール、コリアンダー、カモミール、エルダーフラワー、ステビアと5 種のハーブをブレンド。フルーティーな香り。748 円。ABV 4.3%、IBU 17
⑤ハーバルエール
オレンジピールやコリアンダーなどで上品に仕上げられたセゾンスタイルのビール。ドライな喉越しで、和食との相性も◎。748 円。ABV 5.0%、IBU 20
⑥マサラブロッサム
マサラチャイの原料であるスパイスを9 種類ブレンド。ひと口飲むごとにスパイスが演出するさまざまな味わいを楽しめる。825 円。ABV 7.0%、IBU 12
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PROFILE
ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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