登らない高尾山!6号路で水遊び|モデル仲川希良の「親子でやさしい外あそび」#1
仲川 希良
- 2024年07月16日
モデルでフィールドナビゲーターである仲川希良さんによる新連載。大人も子どもも、がんばりすぎずに外あそびを楽しむヒントをゆるりとご紹介。今回は、暑い時季にぴったりな水遊びでのエピソードを綴ります。
歩くのとは違うテンポで浸る、高尾の自然
夏の日差しを浴びながら、ひとり高尾山へ向かった私。きらめく沢沿いを歩けてお気に入りの6号路から登り始めたとき、「あの水に足をつけたいな」という衝動が湧き上がりました。しかしまだ登山口からほんの数分……うしろ髪引かれつつ、予定していたとおり山頂へ。でもこのときの気持ちを叶えたくて、数日後に息子を連れて、今度は沢での水遊びを目的に再訪しました。
親子ともに水陸両用サンダル。息子は初めて自分で歩く登山道に「石が多くて進めないよ!」と、おっかなびっくり。ゆっくり15分ほどかけてたどり着いた、岩屋大師という洞穴の脇から沢に下りました。
(このとき息子は2歳半。
サンダルのままそっと水に入った途端、「はー」だの「ひー」だの、思わず声が出てしまうのは大人も子どももいっしょです。ひやりと冷たく澄んだ、山の水。体にこもった熱や疲れが、足先からすーっと溶け出ていくよう。
このころには山の環境に慣れたのか、それとも水遊びへの興奮が勝ったのか、ぐんぐんと先へ進んでいく息子。時折石を拾い上げては投げ、バシャリと水がはねるだけで楽しくて大笑いしています。形を観察してクジラ石、お芋石、と名付けたりも。
せせらぎに重なるヒグラシの声、風に揺れるキヨスミイトゴケ。水面を流れてくるテイカカズラの花を拾い上げ、香りを吸い込みます。歩くのとは違うテンポで浸る、高尾の自然。
時折「水遊びいいなぁ」とつぶやいてとおりすぎる登山客を見送りながら、登らない高尾山もいいもんですよ、と心でお返事しました。
親子に役立つプチ情報
高尾599 ミュージアム
高尾の自然への理解がより深まります。下山後に立ち寄り、出会った動植物の名前を確認するのも楽しいひととき。カフェを併設。きれいなお手洗いや授乳室、持ち込みの飲食可能なスペースあり。
タカオネ
高尾山口駅前のホテル「タカオネ」で焚き火をしてから帰るのがわが家の定番。初心者でも気軽に薪割りや火起こしを楽しめます。一階のカフェ&ダイニングの硬めプリンがおいしい!
高尾山蕎麦
高尾山口駅〜
お役立ちアイテム
水陸両用サンダルと速乾Tシャツ
わざわざ水着にならずともOK!来たままの格好で遊んで、
ベビーカー
小さいお子さんとの電車移動なら、行き帰りで体力を使わないため
モデル/フィールドナビゲーター
仲川希良
テレビや雑誌、ラジオなどに出演。登山歴は14年。里山から雪山まで広くフィールドに親しみ魅力を伝える。一児の母。著書に『わたしの山旅 広がる山の魅力・味わい方』『山でお泊まり手帳』
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PROFILE
ランドネ / モデル/フィールドナビゲーター
仲川 希良
テレビや雑誌、ラジオ、広告などに出演。登山歴はランドネといっしょの14年。里山から雪山まで幅広くフィールドに親しみ、その魅力を伝える。一児の母。著書に、『わたしの山旅 広がる山の魅力・味わい方』『山でお泊まり手帳』
テレビや雑誌、ラジオ、広告などに出演。登山歴はランドネといっしょの14年。里山から雪山まで幅広くフィールドに親しみ、その魅力を伝える。一児の母。著書に、『わたしの山旅 広がる山の魅力・味わい方』『山でお泊まり手帳』