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音と緑と街との関係 from ototabito #1-3【長野県茅野市|高見石小屋】

ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2024年6月から、連載のシーズン3として「音と緑と街との関係」をスタート。本誌ではKeishiさん本人とその街との関係について読むことができます。そして、こちらのWEB版ではさらにおすすめのスポットを3回に分けて紹介してもらいます。

Keishi Tanakaさんの連載が掲載されている最新号は、こちら!
>>>『ランドネNo.136 8月号』

茅野から歩くおすすめの山小屋

山に登り始めた10年以上前のこと。なるべくおなじ山ではなく、登ったことのない山、泊まったことのない山小屋を目的地にすることが多かった。そのなかでお気に入りをみつけたならば、そこに通い始める。ライブツアーにおける定食屋や居酒屋と同じような感覚だ。

とは言いつつ、頻繁に山登りに行けるわけではないので、おなじ山小屋に泊まった経験はほぼないのだが、ひとつだけ頭に浮かんだ山小屋がある。いくつものピークをもち、さまざまな表情を見せてくれる八ヶ岳のなかで、割と行きやすい場所にあり、思い出も多い山小屋。今回は高見石小屋のことを紹介したい。

高見石小屋の正確な住所は、茅野市にはならないようだが、山歩きという視点で、今回は起点となる茅野市のおすすめスポットとして入れさせてもらった。

茅野市にある渋の湯登山口まで車で行き、そこから2時間ほど歩けば高見石小屋に辿り着く。初心者にもおすすめのコースである。山小屋から30分ほど下った場所には白駒の池があり、冬は凍った池の上でスノシューをすることもできる。僕も一度だけ経験があるが、スノシューを履き、池の真ん中あたりまで歩き、そこで甘いものを食べながら淹れたての珈琲を飲む、という経験はほかでは味わえない、なんとも言えない不思議な感覚をもつ。

高見石小屋に着いたら、バックパックを小屋に置き、まずは裏の高見石に登る。安全なところに腰掛け、景色を眺めながらボーっとするのは最高の贅沢である。

山小屋の名物、揚げパンを食べるタイミングも先が良い。到着した直後の疲れを、甘いものが取り払ってくれる。

そして、僕が高見石小屋をおすすめしたい最大の理由は、小屋のスタッフさんによる星空案内である。「星とランプの高見石小屋」と謳っているだけあって、星の知識が半端ではない。忙しさにもよるのかもしれないが、タイミングが合えば満天の星を見上げながら、天然のプラネタリウムを開催してくれる。僕が何度目かに訪れたときのスタッフ、木村さんのロマンチックな星の話を今も忘れていない。赤く光るペテルギウスの話。

こうして書いていると、また高見石小屋に行き、木村さんにも会いたくなる。3回に分けて書いてきた茅野市のおすすめスポットを改めて周りながら、高見石小屋で1泊をする計画を立てようと思う。

高見石小屋
https://takamiishi.com/

ototabito(オトタビト)

音楽をきっかけとした、自然と街、そこで暮す人たちと出会うアウトドア旅を提案。アーティストが、自身の音楽とつながりのある街と思い出の場所を紹介します。https://funq.jp/randonnee/ototabito

Keishi Tanaka

1982年11月3日 北海道生まれ。ミュージシャン。バンド編成と弾き語りでライブ活動を続ける。4曲入りの「KOKORO EP」や、最新曲「おぼろげ」は自宅でレコーディングを完結させた意欲作。9月23日に10人編成でのワンマンライブが決まっている。

Keishi Tanaka | おぼろげ
https://KeishiTanaka.lnk.to/Oboroge

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PROFILE

Keishi Tanaka

ランドネ / ミュージシャン

Keishi Tanaka

1982年11月3日 北海道生まれ。ミュージシャン。弾き語りから大所帯のバンドセットまで、観る人や場所を限定せずに活躍中。V6などへの楽曲提供、CM音楽の制作を行うほか、趣味を活かしたアウトドア分野での活動・執筆にも注目が集まっている。
https://keishitanaka.com/

Keishi Tanakaの記事一覧

1982年11月3日 北海道生まれ。ミュージシャン。弾き語りから大所帯のバンドセットまで、観る人や場所を限定せずに活躍中。V6などへの楽曲提供、CM音楽の制作を行うほか、趣味を活かしたアウトドア分野での活動・執筆にも注目が集まっている。
https://keishitanaka.com/

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