〇〇しながら備える『ながら防災』/今月のレシピ【ポリ袋プリン】| CAMMOCの「キャンプしてたら防災できた!」#28
キャンモック
- 2024年09月19日
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キャンプの道具や知識には、防災に役立つものがたくさんあります。でも、いくら優れた道具を揃えても、電源や水道のないストイックなキャンプ経験があっても、災害時にはまったく経験したことのないさまざまな問題が襲いかかってくるでしょう。予期せぬ事態を目の前にしたとき、道具や知識がいつものように使えないかもしれません。
そんな悔しい思いをしないために、災害時に役立つ情報やすぐに使える収納方法など、ちょっとしたヒントを知っておくとあなたの知識や道具がもしものときにぐっと頼もしいものになってくれるはずです。
この連載では、無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱するCAMMOCの防災士資格を持つメンバーから、アウトドア好きの皆さんへ、もしものときに役立つ情報とレシピをお届けします。
ながら防災とは
約10年以上、「キャンプのある暮らし」をコンセプトに活動してきた私たち。そのなかで、キャンプで得た経験が防災にも繋がることに着目し、「キャンプ×防災」をテーマにメディア発信や講演活動を続けています。
私たち自身、つねに防災について学び、さまざまな情報を吸収しながら日々アップデートするなかで、仕事をしながら、子育てをしながら、日々の暮らしを大切にしながらできる防災方法を見つけました。それが「ながら防災」です。
こんな人におすすめ
少しの工夫で、無理なく、自分に合った方法で続けられる「ながら防災」。下記項目にひとつでも当てはまる人は、今すぐにでも実践してほしいスタイルです。
- 忙しくて防災を考える余裕がない
- 何から備えたらいいかわからない
- 賞味期限や使用期限を切らしがち
- 防災バッグや備蓄の見直しが面倒
- 家族分の備えを考えることが億劫
- 備蓄を置くスペースがない
ちなみに、私たちは ✔面倒くさがり ✔ズボラ ✔常に仕事・育児・家事などタスクに追われている という現状。そんな私たちでも、理想の暮らしと防災の両立ができた「ながら防災」の一部をご紹介します。
キャンプしながら
ライフラインのない自然のなかで衣食住を整えてすごすキャンプは、いわば防災訓練。道具の扱い方になれたり、予想外のハプニングを現地にあるもので乗り越えたり、キャンプでの経験がいざというときに役立ちます。
そのためにも、「キャンプセットはキャンプのときに使うもの」と決めつけず、日常的に家の中でも活用してみると、いつ起きるかわからない“もしも”に強い暮らしが叶います。
備えている防災バッグも、「非常時の際に持ち出すもの」と決めつけず、キャンプや旅行の際に持ち出すことで、自然と見直すことができます。
料理しながら
気付けば毎日キッチンに立ってませんか?たまにはラクしたいなーというときこそ、カップ麺やレトルトなど賞味期限がわりと長く“備蓄食向き”な食品を消費するチャンス!そのぶん、次の買いもので多めにストックしておけば、自然とローリングストックが叶い、いざというときも安心です。
調理においても、少ない水で作れる防災レシピの代表“水漬けパスタ”は、茹で時間短縮でガス代の節約になります。家でもガスバーナーや卓上コンロを使えば、扱い方に慣れたり、ガス缶の残量を把握し補充しておくことで防災につながります。
暮らしながら
私の家は4人家族で収納スペースがほぼないマンションですが、いつも使っているソファやベッド自体が収納となり、そこへ備蓄品を収納しています。
窓際にはソーラー充電式のライトやモバイルバッテリーを置いて、日中は常に充電。ライトは夜ベッドサイドで使えば節電にも役立ち、バッテリーは外出時に持ち運べば万が一のときも安心です。
コミュニケーションを取り合いながら
コミュニケーションは、日々の暮らしを円滑にしてくれます。たとえばご近所さんとごあいさつをしていたら、地域のお役立ち情報を教えてもらえたり、家族とこまめに連絡を取り合っていたら、体調が悪いときにすぐに駆けつけてもらえたり、自分から周囲の人たちを気遣うことも自然とできるようになります。
そうして築いた手を差し伸べ合う関係性は、もしものときに思わぬ助けとなってくれることもあります。
家庭内ではもちろん、日ごろ関わる人たちとも、なにげない会話をしながら、備蓄はどうしてる?などと話していると、今日の晩ごはんのおかずとともに、備蓄のアイデアが生まれるかもしれません。
日常の先に備えがある
非常事態はいつだって日常の延長線上にあります。だからこそ、“いつも”の暮らしを工夫して、身近に起こる“もしも”の事態を減らす。それを暮らしながら叶える「ながら防災」ぜひあなたに合った方法を見つけて取り入れてみてください。
さらに詳しいアイデアやヒントはこちら
CAMMOCのながら防災が本になりました!本書では、「防災バッグのつくり方」「無理のないローリングストック法」「家の防災対策」「防災レシピ」などオールカラーの写真付きでわかりやすく紹介しています。
山頂でコーヒーを飲みながら、焚き火を眺めながら、のんびりすごしながら読んでいただくのにぴったりな一冊。ぜひ書店で見かけた際にはお手にとっていただけるとうれしいです。
今月のレシピ【ポリ袋プリン】
プリンの材料を耐熱製のポリ袋に入れて、鍋に入れるだけ。ほったらかしで作れるので、そのあいだに家事や仕事ができちゃいます!
寒い季節やキャンプの夜などは、できたてホカホカのプリンもおすすめです。
※鍋により加熱時間が変わるので、お好みの固さになるように調節してください。
材料:1人前
タマゴ…1個
牛乳…100cc
砂糖…大さじ1
あればバニラエッセンス…数滴(なくてもOK)
作り方
①耐熱製のポリ袋に、タマゴを入れ溶き混ぜ、牛乳、砂糖を加えてよく混ぜ合わせる。
②お好みでバニラエッセンスをたらして混ぜたらプリン液の完成。
ポリ袋の口を空気がなるべく入らないように結ぶ。
③フタ付きの鍋に②のプリン液がしっかり浸る程度の水を入れて沸騰させ、耐熱皿をいれる。その上に②を入れる。結び目は水から出ていても問題ない。再び沸騰させたら火を止め蓋をし、30分ほど置いて完成。
クリエイターズユニット
CAMMOC(キャンモック)
左から、三沢真実、三宅香菜子、内舘綾子
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。アウトドア・フードロス・防災などの観点からドライフードに注目し、初著書「うまみがギュッ!干すだけ簡単 はじめてのドライフード(山と溪谷社)」全国書店にて絶賛発売中。
HP:https://cammoc.com
Instagram:www.instagram.com/cammoc
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PROFILE
キャンモック
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/
「キャンプのある暮らし」をコンセプトに空間やフードのコーディネート、キャンプ撮影の監修、防災講演など、多数メディアで活躍するクリエイターズユニット。無理なく無駄なく楽しくできる「SDGs防災キャンプ」を提唱。 https://cammoc.com/