奥大和の美しい景観に魅了された、1泊2日のトレッキングツアーのようすを編集部員がレポート!|Day.1 山の辺の道
ランドネ 編集部
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トレッキングやカヤック、自転車などのアウトドアアクティビティを通じて、日本各地の美しい自然や人々との交流を楽しみながら、地域の新たな魅力を発見する旅のスタイル「ジャパンエコトラック」。
今回、奈良県南部・東部の19市町村を指している「奥大和エリア」が新たにジャパンエコトラックへ登録されたということで、奥大和の壮大な自然と歴史を満喫する1泊2日のトレッキングツアーに、編集部員のみかみが参加することに。
絶好の天気に恵まれながら、奈良県・奥大和エリアを歩いた山旅のようすをたっぷりと紹介します!
わびさびと地域信仰を感じられる街歩き
奥大和は、世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」など修験道の聖地として長い歴史を持つ地域だ。ここでは緑深い山々だけでなく、開放感のある高原や川のせせらぎなど、溢れんばかりの豊かな自然を堪能することができる。はじめて訪れる地域での体験に期待をふくらませながら、まずはJR・近鉄天理駅に集合。
天理駅前広場コフフンには、モンベルが包括連携協定を結ぶ天理大学と共同でプロデュースした「モンベル天理店」が。豊富なラインナップに加えて、地域限定のモンベルTシャツの販売や隣接したカフェで休憩することも可能。歩きはじめる前にひと息つくのにもぴったり。
まずは、奈良で一番長いとされているアーケード街へ。平日とはいえど人通りが多く、自転車に乗った天理大学の学生たちが楽しそうなようすで何度も横を通りすぎる。地域の方々がのんびりとすごしている姿にほっこりしながら、天理教の信者が宿泊をする大きな詰所や、古くから残っているであろう商店や本屋を横目に歩みを進めていく。
多くの観光客でにぎわいをみせる「石上神宮(いそのかみじんぐう)」
日本書紀に記された神宮は、伊勢神宮と石上神宮(いそのかみじんぐう)、出雲大神宮の3つのみで、楼門は重要文化財として指定されている。境内を見回すと、辺りには放し飼いされた長鳴鶏や烏骨鶏などの鶏が歩いていて、愛らしい姿を見ることができる。ほかにも国宝である「七支刀」をモチーフにしたお守りが人気なのだとか。
待ち望んでいた「山の辺の道」へ!
山の辺の道は、奈良市の平城山から天理市を経由し、桜井市まで続く約35kmの道。アップダウンの少ない奈良の盆地を歩くことになるので、登山初心者でも心配なく楽しめるのがうれしい。ハイキングコースは、石上神宮を境に北ルートと南ルートに分かれている。
今回のツアーでは、JR三輪駅をゴールにした南ルートへ。
山の辺の道でとくに印象深かったのは、無人販売と近隣住民の方が開いているお店の多さだ。天理市が発祥とされている刀根早生柿に加えて、野菜類やみかんなどの果物、なかには手作りの大福まで販売していた。
どれも100円~300円ほどで購入することができるため、無人販売所が現れるとついつい足を止めてしまう。これがちょっとした休憩にもなり「こんな楽しみ方もいいですね~!」と参加者同士で盛り上がった。
おやつ休憩には、天理観光農園の粟餅をいただく。砂糖醤油ときな粉の2種類があり、私は砂糖醤油をセレクト。ひと口食べると、粟のやさしい甘みが広がって、つい「おいしい!」と声を出してしまう。満足感もバッチリなので、山の辺の道を歩くときに絶対食べてみてほしい一品!(天理観光農園は、モンベルフレンドショップ優待もあり)
歩いている途中で立ち寄った、奈良の春日大社と関係の深い「夜都岐神社」。拝殿が茅葺きとなっており、なんとも珍しい。自然の音だけが響く静かな境内に、風情のある佇まいがとても似合っていて、心地いい空間だと感じる。
洋食Katsuiのエビフライ定食が絶品!
山の辺の道や、東海自然歩道の魅力を発信している施設「天理市トレイルセンター」に到着。併設された「洋食Katsui」から漂う、おいしそうな匂いがたまらない……。長く歩き続けたことでお腹がペコペコだった一同は、すぐさま席へ案内してもらうことに。平日にもかかわらず店内は満員で、名物のエビフライ定食を求めて訪れているお客さんがたくさん!
オーナーの勝井さんは、大阪で料理人として25年ほど働いていた経歴を持つ。いまでは地元に店を構え、山の辺の道を歩く人や地元の方々へむけて、おいしい料理をふるまっている。奈良県の魅力は長期で滞在したほうがより深く味わうことができるため、そういった方々に向けたサービスなども検討しているとのことで、今後の展開が楽しみだ。
歴史ある3つの神社を辿り、1日目のゴール地点へ
いくつかの古墳を通りすぎ、1日目の行程もいよいよ終盤へ。立ち寄ったのは、天照大御神を祀っている檜原神社。柱を共有しながら3つの鳥居が連なっているのが特徴で、本殿とされるものはなく、この鳥居越しに三輪山をご神体として拝む形となっている。趣のある佇まいが印象的な鳥居だった。
次に狭井神社へ。三輪山を水源とした湧き水「薬井戸」があり、境内で飲むことができる。古くから「くすり水」として信仰されており、万病に効く神水とされていた。ペットボトルでの販売もしているため、気になる方は購入することも。
この神社から三輪山に登拝できるが、入山可能な時間が定められており(朝の9時から正午までに受付・入山し、15時までに下山報告をする必要がある)、撮影が禁止。山中で起こったことの口外も禁止となっており、いかに神聖な山なのかを知る。
最後のポイントである大神神社に到着。日本最古の神社といわれており、遅い時間にも関わらず参拝客が後を絶えないようす。蛇の姿をした神様が祀られており、参拝に訪れる方は蛇の好物であるたまごを持参するそう。今回ガイドを務めてくれた關さんも、たまごをひとつお供えしていた。
ほかにも、酒造りの発祥の地であることから、お酒の神様も祀られている。今回はタイミングよく「酒まつり」のタイミングで訪れていたこともあり、たくさんの酒樽が並べられているようすも見られた。
奥大和デジタルスタンプラリー2024開催(11/29~1/31)
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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