新年の遊びはじめ 天然氷のスケートリンク｜アウトドアタウンときがわで里山遊び＃23

「アウトドアといえば、ときがわを思い浮かべるような”アウトドアタウン”にしたい！」。そんな思いを抱き、地元の人を巻き込みながら日々さまざまな活動を行なう、野あそび夫婦のアオさんこと青木達也さんが、ときがわの自然の楽しみ方や、そこで暮らす魅力的な人たちなどを紹介します。

新年の遊びはじめ 天然氷のスケートリンク

ときがわ町には天然氷のスケートリンクがある。年末の暴飲暴食で重くなった体を少しでも軽くしたいと、気軽に遊びに行ったのがきっかけで、いまでは夫婦の年始の恒例行事となりつつある。

この天然氷のスケートリンクは「上サ・スケート場」と言い、標高約250メートルに位置し、自然豊かな里山に囲まれたロケーションが特徴的で、町内に限らず町外からも多くの人が自然のスケートリンクを楽しみにくる。実際に滑ってみるとわかるが、冷たい空気を切りながら自然のなかで滑る感覚は、都会のスケートリンクとはひと味違った魅力がある。

滑りが苦手な人は、小学校で使われていた古い椅子を補助具として使えるので、慣れない人でも安心して利用ができるようになっている。妻は今年も補助具なしでは滑れなかったが、いつかは補助具なしでキレイに滑る姿を見せてくれるだろう。

ちなみに、天然氷のスケートリンクと聞いた人のなかには、湖や池が勝手に凍ったようなイメージをもつ人もいるかもしれないが、この「上サ・スケート場」は、昭和52年から始まった人工のスケート場である。毎年冬になると、スケートリンクを運営する地元の方が、川から水をポンプで汲み上げて、ひと晩かけて氷を張り、それをくり返すことでリンクを完成させている。自然環境の変化や新型コロナウイルスなどの影響で、これまで続いていた伝統行事などが消えつつある里山で、いまも懸命にこの天然のスケートリンクを守ってくれている人たちには感謝しかない。