■熊野古道とは

山深い地にあり、現世の浄土とされてきた熊野三山（熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社・那智山青岸渡寺）への巡礼路。5本の道に分かれ、全長は1,000㎞を超える。平安時代から鎌倉時代にかけ、上皇らがくり返し熊野を詣でた「熊野御幸」では、京都の城南宮を出発したのち、大阪まで淀川を下り、「紀伊路」「中辺路」を経て熊野本宮に到着した。海沿いを進む「大辺路」は、熊野御幸の帰路として利用されたほか、江戸時代には風光明媚な景色を楽しむ人々にも好まれたという。ほかに、高野山と熊野を結ぶ「小辺路」、伊勢からの「伊勢路」がある。

■高野参詣道とは

空海が開山した山上の聖地・高野山に登拝するための参詣道。険しい山を登り、古くから修行者や信仰者たちが通った道は、歩くことで歴史の重みと精神の静寂を感じられ、高野山にたどり着いたときの達成感はひとしお。山内には117もの寺院があり、名所の散策に加え、宿坊に泊まって写経や阿字観（瞑想）などさまざまな仏教体験ができるのも魅力。高野山への登山道は「高野七口」と称される七つの道があり、町石と呼ばれる石柱が道しるべとなる「町石道」や、女人禁制の時代、女性たちがめぐった「女人道」などがある。

• 和歌山を巡る際に歩きたい道や立ち寄りたいお店、お寺や神社など、
• ルート周辺のおすすめポイントをピックアップ。旅の計画にお役立てください。

• 鉄道や空路をうまく乗り継げば、主要都市から4時間以内で和歌山市に到着する。
• 熊野古道・高野参詣道は広域なため、どの区間を歩くかで行き方が異なる。
• 目的地を決めてからアクセス方法を調べよう。
• 県内の移動はレンタカーの活用も◎。