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「YAMAHA TMAX 530DX/SX(ヤマハ・ティーマックス530DX/SX) 」~通勤&ツーリングの相棒と思いきや……~【R/C インプレッション archives】

2001年にデビューしたヤマハのスポーツスクーター「TMAX」。これまで幾多の改良が加えられ、現在5世代目へと進化。コミューターの域を大きく超え、ロングツアラーとしての機能とスポーツバイクとしてのハンドリングに磨きが掛けられていた。
(※本記事は『ライダースクラブ 2019年8月号』掲載記事を再編集したものです)

ヤマハハンドリングを継承する侮れないスポーツ性を披露

“モーターサイクル感覚のファンライド”を掲げ誕生したTMAX

1995年にヤマハから登場したビッグスクーターがマジェスティだ。250ccの単気筒エンジンを持つそれは、日本のみならずヨーロッパでも大ヒットを記録。このカテゴリーのパイオニアになり、数多くのフォロワーを生み出した。

ほどなくより快適で、よりパワフルなモデルを望む声が高まり、それに応えるカタチで、2001年に投入されたのが、500ccの2気筒エンジンを搭載した初代TMAX(ティーマックス)である。

TMAXが特徴的だったのは、スクーターの構造を単にスケールアップするという安易な手法が用いられなかったところだ。エンジンはダイヤモンドタイプの鋼管フレームにマウントされ、それ自体を剛性メンバーとして活用。そこからダイレクトにリヤタイヤを繋ぐのではなく、独立したスイングアームを介してチェーンで駆動させていた。

圧巻だったのは最大50度を公称していたバンク角だ。それを実現するにはディメンションのみならず、フレーム、サスペンション、タイヤを含めたすべてのパーツが、スポーツバイク的でなくてはならず、TMAXはそれを達成していたのである。

当初、コンセプトのひとつに「モーターサイクル感覚のファンライド」が掲げられていたが、以来それは変わることなく、最新の「TMAX530」にも受け継がれている。

コーナーを攻略している時に得られる満足感は完全にスポーツバイク

現行のTMAXは2017年に登場し、5世代目に当たるモデルだ。その時に施された大きな改良ポイントが、「YCC‐T」と呼ばれる電子制御スロットルと従来モデル比で7kgも軽量化された新アルミフレームの採用である。また、グレードには「DX」と「SX」がラインナップされ、今回はよりスポーティなSXをテストすることができた。

このモデルは、全長2200mm、ホイールベースは1575mmに達するため、数値だけ見れば同社のスポーツツアラー「FJR1300A」とほぼ同等だ。ただし、車重は215kgに過ぎず、その構造上、低重心なことも手伝って取り回しは軽く、街中の渋滞路でも持て余すような場面はほとんどない。

シート高は800mmあり、その座面は広い。足着き性に関しては日本人男性の平均的な体格があった方が望ましいものの、それは利便性ありきのコミューターとして見た場合である。スポーツバイクとしては平均的であり、スポーツツアラーとして快適性を確保するための設計と思えば、許容できるに違いない。

360度クランクを持つ水冷並列2気筒エンジンの排気量は、13年に500ccから530ccに引き上げられている。最新モデルでも基本設計を踏襲しながら、新たにエンジンモードやトラクションコントロールを追加。そのパワーとトルクが余すところなく、専用の内部構造を持つタイヤに伝達され、トラクションへと変換されていく。

ヤマハが「D‐MODE」と呼ぶエンジンモードには、穏やかな「T(ツーリング)」とダイレクトな「S(スポーツ)」があるが、Sをセレクトした時の回転の上昇スピードと加速力はかなりのものだ。ゼロ発進時には2000rpm付近で遠心クラッチが完全につながり、「ズォォォ」というツイン特有の野太いサウンドとともにグングンと増速していく。それは、サーキットのスポーツ走行においても不足がない。

しかしながら、本当に印象的なのは、コーナリング時に見せるライントレースの自由度とスタビリティの高さだ。車体をリーンさせる時の手応えはあっけないほど軽く、スッとフルバンクに到達。かと言って不安定さもなく、スロットルのオンオフやブレーキレバーへの入力加減でピッチングを容易にコントロールできるため、コーナーを攻略している時に得られる満足感は完全にスポーツバイクのそれである。

また、身体の自由度も高く、シート上で前後左右に動かすことで旋回力を意のままにコントロールする楽しみもある。このあたりは実にヤマハらしく、その懐の深さはスーパースポーツであっても、スクーターであっても一貫している。

上級グレードのDXを選択すれば、電動スクリーンやグリップウォーマー、シートヒーターといった快適装備が追加されるが、いずれにしても単なるスクーターという枠組みでは縛ることのできない高いスポーツ性がそこにはあった。

YAMAHA TMAX 530DX/SX(ヤマハ・ティーマックス530DX/SX) ディテール

フロントフォークはφ 41mmの倒立タイプを採用。そこに対向4ピストンのキャリパーがラジアルマウントされ、高いコントロール性と制動力に貢献。タイヤは専用にチューニングが施されたものだ。

フロントフォークの倒立と正立の違いって? 【ネモケンの今さら聞けないバイクのギモン】

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2019年10月15日

ライトはLEDを採用。スクリーンの高さは、SXが2段階の切換式。上級グレードのDXは135mmの幅でスライド可能な電動調整式を装備する。

アナログ表示のスピードメーターとタコメーターを左右に配置し、その間に3.5インチのTFTマルチファンクションモニターを装備。そこにスクーターの雰囲気はなく、スポーツバイク然としている。

傾斜での停止やパーキングの際に便利な機械式のリヤブレーキを別系統で装備。

ハンドル右下には12VのDCジャックが備えられ、電子機器の使用や充電が可能だ。

ジェットヘルメットなら2個収納可能(形状によって不可の場合あり)な大容量の収納スペースをシート下に確保。DXならメインシートにヒーターも標準装備される。

エンジン特性を切り換える「D-MODE」

2017年のモデルチェンジの際、電子制御スロットルを採用。それに伴って電子デバイスが充実し、エンジン特性が切り換わる「D-MODE」が装備された。

「T」は市街地での扱いやすさを重視したモード。

「S」はスロットルレスポンスが向上するパワフルな仕様。

ウエットや不整地など、滑りやすい路面でのホイールスピンを抑制するトラクションコントロールも標準装備。OFFも選択可。

Specifications:YAMAHA TMAX 530DX/SX(ヤマハ・ティーマックス530DX/SX)

エンジン 水冷4ストローク並列2気筒
バルブ形式 DOHC4バルブ
総排気量 530cc
ボア×ストローク 68×73mm
圧縮比 10.9対1
最高出力 46ps/6750rpm
最大トルク 5.4kgf-m/5250rpm
変速機 Vベルト式無段変速/オートマチック
クラッチ 湿式多板遠心
フレーム ダイヤモンド
装備重量 218kg(215kg)
サスペンション F:倒立
R:モノショック
ブレーキ F:ダブルディスク
R:シングルディスク
タイヤ F:120/70R15
R:160/60R15
全長/全幅/全高 2200mm/765mm/1420mm
軸間距離 1575mm
シート高 800mm
ガソリンタンク容量 15L
価格 135万円/DX ABS、124万2000円/SX ABS

※()内はSX
※本スペックは『ライダースクラブ 2019年8月号』掲載時のものです。

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2019年10月17日

取材協力

ヤマハ発動機(フリーダイヤル:0120-090-819)
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/

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PROFILE

伊丹孝裕

RIDERS CLUB / メインテスター

伊丹孝裕

ライダースクラブのメインテスター。アマチュアレースに熱中した後、バイク雑誌編集者に。鈴鹿8耐やマン島TTなど、国際的なレースに参戦し、近年はオフロードも本格的に。何にでも積極的に首を突っ込むスタイル

伊丹孝裕の記事一覧

ライダースクラブのメインテスター。アマチュアレースに熱中した後、バイク雑誌編集者に。鈴鹿8耐やマン島TTなど、国際的なレースに参戦し、近年はオフロードも本格的に。何にでも積極的に首を突っ込むスタイル

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