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「KAWASAKI Ninja ZX-10R SE(カワサキ・ニンジャZX-10R SE)」〜リアルタイムで追従する電子制御サスの実力〜【R/C インプレッション archives】

ワールドスーパーバイク選手権で4連覇を果たしたZX-10Rにセミアクティブサスペンション組み込んだ上級グレードが2019年に登場した。カワサキとショーワによって開発されたそれは制御の緻密さと速さが自慢。スポーツ性もさることながら、なにより快適性が劇的に向上していた。
(※本記事は『ライダースクラブ 2019年6月号』掲載記事を再編集したものです)

電子制御式サスペンションが走りをサポート

2018年9月に19年型ZX‐RRのワールドローンチが熊本県のオートポリスで開催、正式なリリースが2019年3月1日から始まった。導入されたのは3種のグレードで、レース参戦のためのホモロゲーションモデル「ZX‐RR」を筆頭に、 STDモデルの「ZX‐R」と、そこにプレミアムな装備を追加した「ZX‐R SE」が脇を固める。

今回、その中のSEに試乗することができた。SE最大のトピックは、 国産初のセミアクティブサスペンションが採用されたことだ。オーリンズやWPを始めとする海外メーカーの製品はかなり浸透してきたが、カワサキはショーワとタッグを組み、その実用化に成功。既存の電子制御サスペンションに対し、情報処理能力と実際の反応速度が大きく向上しているという。

ショーワのサスペンション「BFF」と「BFRClite」に同社 の電子制御ユニット「EERA」を組み込み、車体側に備えられたサスペンション専用のECUが制御。 そこにIMUで検知した車体情報も加えてリアルタイムに減衰力を可変していく、というのが概要で、そのシステムを総称して「KECS」(カワサキ・エレクトリック・コントロール・サスペンション)と呼ぶ。

KECSの特徴は、サスペンションの作動状況を検知するストロークセンサーそのものを内蔵し、減衰力調整を一般的なステッピングモーターではなく、ソレノイドバルブによって行っているところだ。

そのおかげで可変スピードと作動精度が飛躍的に上がり、関係者は「市販車で本当にリアルタイムと呼べるのはKECSだけではないでしょうか」と自信をのぞかせる。

サスペンションやパワーモード、トラクションコントロールの設定ボタンはハンドル左側に集約されている。

デフォルト設定されているモード は「ロード」と「トラック」のみ

内部のシステムは複雑怪奇ながら、それを機能させる時のインターフェイスは極めてシンプルだ。

デフォルト設定されているモード は「ロード」と「トラック」の2種のみで、減衰力を固定できる「M(マニュアル)」も用意。それらの切り換えはボタンひとつで行える。

名称の通り、ロードは一般公道を、トラックはサーキットを想定したものだ。印象的なのはロードを選択した時の穏やかさで、しなやかに大きくストローク。SEに限らず、ZX‐Rシリーズは他のスーパースポーツよりも大柄で、ライディングポジションにはゆとりがあるのだが、それがプラスに働き、ツアラーかと思うほど悠々と快適に走るのだ。

このカテゴリーのマシンの場合、どうしても速さが大きな評価基準になる。そのために犠牲になる性能や装備があってもやむなしと受け入れる傾向にあるが、現実的には多くのユーザーが街乗りに使い、ロングツーリングにも出掛けるはずだ。

あるいは、本当はスーパースポーツに憧れていても日々の使い勝手を考えると選択肢から外さざるを得なかったユーザーもいるに違いない。

このSEなら、そうした多くのニーズとシチュエーションをカバー。 オールラウンダーのような付き合い方ができるのである。

極めて複雑で高度なことをシンプルな操作で実現

もちろん、ただ快適なだけなら機械式のサスペンションでもこと足りるが、アベレージスピードを上げたり、フルブレーキングを要するような場面では電子制御が機能。減衰力が違和感なく即強まり、車体に安定性をもたらしてくれる。そのレベルをもっと引き上げたい時は、モードをトラックに切り換えれば望む反応が得られるはずだ。

極めて複雑で高度なことをシンプルな操作で実現し、しかもそれをしっかり体感できる。その完成度にカワサキとショーワ開発陣の高い見識を感じずにはいられない。

それらはパワーモードやトラクションコントロールといった他の電子デバイスにもおよび、扱いやすさをサポート。歴代最強のZX‐Rが、このSEである。

KAWASAKI Ninja ZX-10R SE(カワサキ・ニンジャZX-10R SE) ディテール

速度や加減速に応じて減衰力が変化するオーリンズの電子制御ステアリングダンパーを装備。

ショーワの「BFF」(フロント)と「BFRClite」(リヤ)をそれぞれ電子制御化。ホイールはマルケジーニ製のアルミ鍛造だ。

KAWASAKI ZX-10Rシリーズのラインナップは他に2種類

Ninja ZX-10RR(ニンジャ ZX-10RR)
チタンコンロッドが走るを進化させる

500台限定のホモロゲーションモデル。エンジンにはパンクル社のチタンコンロッドが組み込まれ、レスポンスと出力が向上。サスペンションにもファインチューンが施されている。一人乗り専用だ。

Ninja ZX-10R KRT EDITION(ニンジャ ZX-10R KRT エディション)
10Rの魅力が詰まったスタンダードモデル

ファクトリーマシンのカラーをまとうSTDモデル。エンジンにはフィンガーフォロワーロッカーアームが採用され、上級グレードのみに対応していたオートシフター(アップ/ダウン)も標準装備。

Specifications:KAWASAKI Ninja ZX-10Rシリーズ(カワサキ・ニンジャ ZX-10Rシリーズ)

エンジン 水冷4ストローク並列4気筒
バルブ形式 DOHC4バルブ
総排気量 998cc
ボア×ストローク 76×55mm
圧縮比 13対1
最高出力 203ps/13500rpm(SE&KRTEDITION)、204ps/13500rpm(RR)
最大トルク 11.6kgf-m/11200rpm(SE&KRTEDITION)、11.7kgf-m/11200rpm(RR)
変速機 6速
クラッチ 湿式多板
フレーム アルミツインスパー
装備重量 208kg(KRTEDITION)、206kg(RR&KRTEDITION)
キャスター/トレール 25°/107mm
サスペンション F=SHOWA製倒立
R=SHOWA製リンク式モノショック
ブレーキ F=φ330mmダブルディスク
R=φ220mmシングルディスク
タイヤ F=120/70-17
R=190/55-17
全長/全幅/全高 2085/740/1145mm
軸間距離 1440mm
シート高 835mm
ガソリンタンク容量 17L
価格 265万6800円(SE)、292万6800円(RR)、206万2800円(KRTEDITION)

※本スペックは『ライダースクラブ 2019年6月号』掲載時のものです。

フロントフォークの倒立と正立の違いって? 【ネモケンの今さら聞けないバイクのギモン】

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2019年10月15日

取材協力

カワサキモータースジャパン(フリーダイヤル:0120-400819)
https://www.kawasaki-motors.com/
Ninja ZX-10Rはこちら

出典

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PROFILE

伊丹孝裕

メインテスター

伊丹孝裕

ライダースクラブのメインテスター。アマチュアレースに熱中した後、バイク雑誌編集者に。鈴鹿8耐やマン島TTなど、国際的なレースに参戦し、近年はオフロードも本格的に。何にでも積極的に首を突っ込むスタイル

伊丹孝裕の記事一覧

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