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「YAMAHA NIKEN(ヤマハ・ナイケン)」~スポーツバイクの新しい可能性~【R/C インプレッション】

広がるモビリティの世界。目指せ、転ばないバイク! そんな思いで生まれたヤマハのLMWテクノロジーはついにビッグバイクの世界にも波及してきた。確かに二輪は不安定。でもそれが魅力だった。果たして、ナイケンにバイクらしさは健在なのか!?
(※本記事は『ライダースクラブ 2018年12月号』掲載記事を再編集したものです)

前輪の不安は皆無。その新しさに没頭する

ナイケンはバイクなのだろうか?

バイクはバンクして曲がる乗り物だ。それだけにバイクの醍醐味は思い通りに操りコーナリングすること、曲がること。特に本誌読者の皆さんの大半は、そんなコーナリング大好きライダーだと思う。しかし、醍醐味と同時に難しさや不安を感じさせるのも“バンク”だ。

果たして、ヤマハのナイケンはバイクなのだろうか?

フロント二輪の迫力と、見る物を圧倒する近年のヤマハらしいアグレッシブなデザインから、乗り味を想像することはできなかった。それは20年以上かけて培ってきた僕のキャリアや先入観が心のどこかで、「認めたくない」「認めてはいけない」と邪魔しているからなのか……。でも、ベテランほどそんな気持ちになるライダーが多いはずだ。

確かに二輪との違いはあるが、違和感ではない

僕はナイケンがバイクなのかを確かめるべく、試乗会が行われる修善寺のサイクルスポーツセンターに向かった。会場にはナイケンがズラリと並び、二輪のバイクにはない圧倒的存在感で迎えてくれた。

ヤマハのLMW(リーニング・マルチ・ホイール)テクノロジーは14年に125cc、17年に155ccのトリシティをリリースし、今回のナイケンは第3弾だ。MT‐09の845㏄並列3気筒をベースとした専用エンジンを搭載し、バイクらしい醍醐味を追求するため、専用のステアリング機構と電子制御も採用する。

走り出すと三輪の違和感は皆無。確かに二輪との違いはあるが、違和感ではない。前方に二輪と4本のフロントフォークがあり、これは相当の重量物だが、ハンドリングは軽い、というか自然だ。フォークのストロークは少な目で、ピッチングモーションも少ないが、リーンのタイミングは掴みやすく、ハンドリングは軽いがクイックではなく、アンダー目のロードバイクといったところ。不思議なのはブレーキを強めにかけてリーンしても、旋回中にブレーキをかけても不安定な挙動や重さがでないことだ。

ナイケンに採用された独自のLMWアッカーマン・ジオメトリーにより、リーンでセルフステアする感覚はないものの、その挙動はライダーの操作に忠実で、リーンの重心移動をすると、軽々とバンクする。これも不思議な挙動だが、すぐに身体に馴染むため不安はない。旋回中も安定感が高く、すぐにステップが接地。素早いリーンも得意だし、旋回中にさらに寝かせることもでき、ラインの自由度が高い。ペースを上げると立ち上がりで膨らむ印象だが、制限速度域では安定感だけが際立つ。

走行中は転び方が想像できないほど安定感に「どうやったら転ぶんですか?」

さらにスロットルを大きく開けると後輪がかなりスライドしてからトラクションコントロールが介入してくる。そんな状況でも前輪は勝手に巧みにバランスを取って車体をいなす。進入でもどこまで行けるんだろう……とかなり強めにブレーキを残したまま入ってみたが、限界が見える気がしなかった。

この後、待ってました!? とばかりに大雨に……それでも前輪はピクリともしない。大雨でも前輪の性能を引き出せる感覚はドライ以上に不思議で、ブレーキを思いっきり握ったままリーンできるし、素早く切り返せる。ペースアップすると進入でも立ち上がりでも滑り出すのは後輪からだったが、公道の速度域ならそんな挙動はみせないはずだ。

試乗を終えテストライダーの方に「ナイケンはどうやったら転ぶんですか?」と聞いてみると、「強くブレーキを握りながら進入していくとフロントが切れ込みます。ただしそれは相当深い領域での話です」とのこと。走行中は転び方が想像できないほど安定感が高かった。

ヤマハのLMWの世界は、さまざまなライダーに恩恵をもたらしてくれる。バンクに対する恐怖がないため、多くのライダーがバイクならではのバンクする爽快感を味わえる。またウエット時にかかわらず、苦手なコーナーなどで緊張し身体が力むとそれが疲労に繋がるが、ナイケンなら常にリラックスして操れるため、疲労も軽減してくれるだろう。

雨、風、路面の荒れや砂、雨の日のマンホール……そんなシチュエーションや路面の変化の影響を受けにくい。唯一の不安は、ウエットでこの安定感を経験した後に普通のバイクに戻れるのか……ということだ。 ナイケンがバイクであることはよく分かった。

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2020年03月15日

YAMAHA NIKEN(ヤマハ・ナイケン) ディテール

エンジンはMT-09 からクランクモーメントを18%増やした。燃調もナイケンのためにゼロからやり直し、その特性にこだわった。

メーターは視認性の高いネガポジ反転液晶タイプ。電子制御も充実しており、パワーモード、トラコン、クイックシフト、クルーズコントロールなどを装備。

独自のステアリング機構であるLMWアッカーマン・ジオメトリーを採用。バンク角を45度に設定し、これがスポーツバイクに匹敵する運動性能を実現した。

左右のリーン角が変化していっても前輪を並行に保つため、独自の機構を採用する。

4本のフロントフォークで、専用の15インチタイヤを支持する。

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2019年10月15日

後輪は190/55の17インチ。もちろん三輪をきちんと制御するためのABSも装備。ディスク径はフロントがφ298mm、リヤはφ282mm。

リヤサスペンションには工具なしでプリロードを調整できる油圧のリモートアジャスターを装備する。タンデム時や荷物積載時に便利だ。

Specifications:YAMAHA NIKEN(ヤマハ・ナイケン)

エンジン 水冷4ストローク並列3気筒
バルブ形式 DOHC4バルブ
総排気量 845cc
ボア×ストローク 78×59mm
圧縮比 11.5対1
最高出力 116ps/10000rpm
最大トルク 8.9kgf-m/8500rpm
圧縮比 11.5対1
変速機 6速
クラッチ 湿式多板
装備重量 263kg
キャスター/トレール 20°/74mm
サスペンション F=倒立
R=リンク式モノショック
ブレーキ F=ダブルディスク
R=シングルディスク
タイヤ F=120/70-15
R=190/55-17
全長/全幅/全高 2105/885/1250mm
軸間距離 1510mm
シート高 820mm
ガソリンタンク容量 18L
価格 178万2000円

※本スペックは『ライダースクラブ 2018年12月号』掲載時のものです。

取材協力

ヤマハ発動機(フリーダイヤル:0120-090-819)
https://www.yamaha-motor.co.jp/

出典

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PROFILE

小川 勤

編集長

小川 勤

ライダースクラブ編集長。18歳からSRを所有し続け、カスタムと走りを探求。世界各地で行われる試乗会に参加し、最新モデルの進化を熟知する。現代のバイクに合ったライテクや最新パーツにも精通する

小川 勤の記事一覧

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