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「YAMAHA YZF-R1M(ヤマハ・YZF-R1M)」~ハタチになったR1~【R/C インプレッション】

1998年、ヤマハYZF-R1のデビューは強烈だった。そのR1がデビュー20周年を迎えた近年では鈴鹿8耐&全日本の常勝マシンとして君臨し’18シーズンはついにWSBでも勝利。ハタチになった’18年モデルのR1Mは、電子制御を磨き上げて強さをさらにアピールする。
(※本記事は『ライダースクラブ 2018年8月号』掲載記事を再編集したものです)

市販ヤマハスポーツの頂点。20年は、まだまだ通過点!

ヤマハらしい斬新なデザインは色褪せない

1998 YZF-R1:1000cc、150psのスペックもさることながら、ヤマハがピュアスポーツをつくってきたことにとても意味があった初期型。だからこそ他メーカーが過敏に反応したのだろう。いま考えても、明らかにスポーツバイクづくりの流れが変わった瞬間だった。

1997年の東京モーターショーに登場し、98年にデビューしたYZF-R1は、2018年で20年目を迎えた。96年に教習所で大型二輪免許取得が始まり、二輪業界は空前の大型ブーム。僕もそのブームに乗ったひとりだ。中でもR1の登場はとてもセンセーショナルで、その後のスーパースポーツブームを牽引。現在ではR6はもちろん、R3、R25といった弟分までを従え、ヤマハスポーツの一時代を築きあげている。

98年からパワー&軽量化のスペック競争は年々過熱し、02年には世界GPもWGPからモトGPとなり4ストローク化、WSBも04年から1000cc化した。すると、大パワーをいかに路面に伝えるか……という電子制御の戦いが始まり、07年にはこの戦いに外車も本格参入。ドゥカティ、BMW、アプリリアが続々とニューモデルを登場させ、外車の独壇場……と思った矢先に待ったをかけたのが14年のミラノショーで登場したYZF‐R1Mだった。

98年に150psだったパワーは、いまでは200psに……。これは20年の月日と技術の向上を改めて感じさせる数値である。

R1Mのデザインはヤマハらしさに溢れ、いまでも斬新。エンジン&車体を完全新設計とし、モトGPマシンYZR-M1に通じる雰囲気は多くのファンを熱狂させた。日本車の逆襲……R1Mのデビューにはそんな気運が漂い、そこからは国内の全メーカーがスーパースポーツをフル電子制御化した。

誰もがこれまでの並列4気筒エンジンにない個性に驚くはず

18年モデルのR1Mは電子制御をさらに研ぎ澄ますように進化。オートシフターはダウン側にも対応し、電子制御式のサスペンションは走行シチュエーションにも合わせられるように進化した。

いちばんの特徴は他にないクロスプレーンエンジンで、並列4気筒エンジンながら爆発間隔を不等間隔にすることで、独特のフィーリングを確保。走り出せば誰もがこれまでの並列4気筒エンジンにない個性に驚くはずだ。フォーンっと一気に吹け上がるのでなく、バババババッと爆発感のある回転上昇フィーリングは、V・ロッシがホンダからヤマハに移籍した際に「スイート」と表現した感覚そのもの。A、B、Cの3種類のエンジンモードがあるが、サーキットでもまずはCからスタートするのが賢明だ。そうすると、スロットルを開けると後輪にトラクションが生まれ、スロットルワークでバイクをコントロールするこのエンジンの狙いを掴みやすい。

ちなみにもっともレスポンスの良いAモードは、かなり広いサーキットでスキルのあるライダーがハイグリップタイヤを履いて使うようなイメージのモードで、それだけスロットルワークに対して車体がシビアに反応することを付け加えておきたい。

ハンドリングはライバルと比較しても軽快さが際立つ印象。着座位置も極端に高いため、フラッと倒れ込むようにリーンする。サスペンションも硬め。市街地やツーリング、小さめのサーキットがメインなら、STDより柔らかめにセットしてみるといいだろう。どちらかというと設定されている速度レンジも高めで、しっかりと荷重を強められるライダーのスキルが求められる。

しかし、18年モデルはその手強さが軽減。ダウンシフトはもっとも忙しい曲がる直前の操作を減らしてくれ、ブレーキングや抜重のタイミングに集中させてくれる新しい武器。旋回に移行し、バンクしている状態でシフトダウンしてもショックがなく、もうシフトダウンでギクシャクする悩みは皆無。これは立ち上がり時に常に理想的な回転数をキープできることも意味し、クロスプレーンエンジンの本領発揮というところだ。

ビギナーには手強いが、だからこそ操るための努力が楽しい

98年当初のコンセプトは「ツイスティロード最速」しかし最新型のコンセプトは「サーキット最速」を打ち出しており、最新R1Mはそれを明確に感じさせるハンドリング&エンジン&電子制御を搭載。実際に鈴鹿8耐&全日本ロードレース選手権では圧勝しており、そのコンセプトが正しかったことを物語っている。

国産スーパースポーツが出揃った今、R1Mを選ぶライダーにはある意味覚悟が必要で、腕に自身のあるライダーにトライして欲しい。正直、ビギナーには少々手強いキャラクターだ。しかし、だからこそライダーとR1Mがシンクロしたときの悦びは何にも代えがたい物になる。

操るための努力を惜しまず、そこに楽しさを見い出す……そんなストイックなライダーにこそR1Mは最高の相棒となってくれるに違いない。

YAMAHA YZF-R1M(ヤマハ・YZF-R1M) ディテール

オーリンズ製の電子制御サスペンションは、各減衰力だけでなく、ブレーキング時、コーナリング時、加速時といったシチュエーションに合わせてセッティング可能になった。

アップ側のみに対応していたクイックシフトがダウン側にも対応。オートブリッパーがシフトダウンの悩みを解決。ともに20km/h以上、2200rpm以上の走行状態で使用できる。

メーターはカラーTFT液晶パネル。モードの状態はもちろん、ブレーキ圧や前後荷重バランスの状態をリアルタイムで表示する。デバイスの細かい設定もメーターを見ながら行う。スマホでセッティングできる専用アプリも用意されている。

前後サスペンションはオーリンズ製の電子制御。自社製IMU で車体の動きを見ながらさまざまな電子制御と連動。ホイールは自社製のマグネシウム鋳造。モノブロックキャリパーもオリジナルだ。

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2019年10月15日

コンパクトで存在感を感じさせないヘッドライトとLED 製のポジションランプが独特のフロントマスクを生み出す。カウリングはドライカーボン製だ。

アルミタンクはヘアラインが美しい仕上げ。ボディやタンクの質感はライバルと比較しても明らかに高級。これはこれまでの国産スーパースポーツになかった手法だ。

ブレーキランプは“1”のカタチに光る。

MはGPS機能も持つ。ラップタイム計測や走行状態の解析も可能。

シート高は860mmとライバルと比較しても高い。ハンドルも低いため、ポジションはかなりキツい。

Specifications:YAMAHA YZF-R1M(ヤマハ・YZF-R1M)

エンジン 水冷4ストローク並列4気筒
バルブ形式 DOHC4バルブ
総排気量 998cc
ボア×ストローク 79×50.9mm
圧縮比 13対1
最高出力 200ps/13500rpm
最大トルク 11.5kg-m/11500rpm
変速機 6段
クラッチ 湿式多版
フレーム アルミツインスパー
キャスター/トレール 24°/102mm
サスペンション F=φ43mmオーリンズ製倒立フォーク
R=オーリンズ製モノショック
ブレーキ F=φ320mmダブルディスク
R=φ220mmシングルディスク
タイヤサイズ F=120/70ZR17
R=200/55ZR17
全長/全幅/全高 2055/690/1150mm
軸間距離 1405mm
シート高 860mm
燃料タンク容量 17L
装備重量 201kg
価格 226万8000円(YZF-R1)
307万8000円(YZF-R1M)

※本スペックは『ライダースクラブ 2018年8月号』掲載時のものです。

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2019年10月17日

取材協力

プレストコーポレーション(TEL:03-5419-8231)
https://www.presto-corp.jp/

出典

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PROFILE

小川 勤

編集長

小川 勤

ライダースクラブ編集長。18歳からSRを所有し続け、カスタムと走りを探求。世界各地で行われる試乗会に参加し、最新モデルの進化を熟知する。現代のバイクに合ったライテクや最新パーツにも精通する

小川 勤の記事一覧

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