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「BMW R1250R」~スーパースポーツに迫るボクサーツインの進化~【R/C インプレッション archives】

ワインディングのコーナリングがバイクライフのモチベーションという『ライダースクラブ』のボス根本健。ところが本誌主催のサーキット走行イベントのライディングパーティ・通称ライパのタンデムでの使用車両も、そして自身の愛車もBMWのボクサーであることが、イタリアンSSを熱く語るキャラクターと相容れないと思う方もいるのでは? しかし新型となったR1250Rの解析をご覧になれば、きっと納得されるに違いない。
(※本記事は『ライダースクラブ 2019年12月号』掲載記事を再編集したものです)

ビギナーには良き先生となり熟練者も熱き思いを続けられる一台

「充分じゃないですかコレで……」小川編集長がこのバイクに試乗して最初に飛び出してきた言葉だ。まさに我が意を得たり。彼のようなスーパースポーツ好きが、アップライトなネイキッドだからと手加減せずに醍醐味を楽しめた驚きが伝わってくる。

バイクは速ければイイってものでもないが、この最新型水冷ボクサーは速さのレベルが半端ないのだ。かなりイケるのが走り出した途端に分かるので、それならと攻めていくと、「まァこのあたりがネイキッドの領域上限ね」といった緩さをみせない。

もちろんスーパースポーツの緊迫感のある領域とは一線を画すが、ハンドリングからエンジン特性まで高度なパフォーマンスを前提としたマナーが限界まで守られているため、操る満足度が並外れて高いのだ。

そもそもボクサーエンジンの、シリンダーより上にエンジンの構成パーツがない低重心な特質と、一般的な概念からいえばパフォーマンス追求には向いていないビッグボア2気筒を、ここまで進化させてきたBMWには感心させられるばかりだ。

ボクの愛車はこのバイクの5年前のモデル、R1200Rだ。まずそのチョイスの理由から話そう。

1993年にデビューしたR1100RSは、創業から続いたボクサーエンジンを21世紀へと繋ぐため、OHVからハイカム4バルブの空油冷になった。水冷4気筒も生産していたBMWが、伝統のボクサーが持っている可能性を新たに引き出すための、模索のスタートだった。しかし試乗したボクは、そのコーナリングの醍醐味が知らない種類のものだったことに興味津々。ツーリングバイクとして長時間を楽々走るためのノウハウにも感銘を受けたが、これならばワインディングを繋いだツーリング三昧ができると新たな相棒に決め、コーナーを求めて全国各地への長距離ツーリングに耽った。

操る醍醐味の刺激を感じながら不安に陥らない制御が見事!

速さではない。コーナーで操ることに集中させる、簡単には破綻しないハンドリングや、押しまくる積極性が味方するエンジン特性。それまではコーナリングでアーティスト気分に浸れるイタリアンに共感してきた我がバイクライフだったが、ボクサーは時と場所を選ばずサバイバルにコーナーをむさぼる野生に目覚めさてくれた。以来RSを、1150を含め3台。1200STと繋ぎ、水冷化されるとR1200Rへ。ボクサー歴も25年になった。

とはいえ、深くバンクすれば路面にシリンダーが接触するボクサーでコーナーをむさぼるとは? とお思いだろうから、説明が必要か。

まずリーンが常に軽やかなこと。さらに旋回中の安定感が抜群で、強めでなければフロントブレーキがいつでも使える頼もしさも、乗り手をどんどんその気にさせる。クランクシャフトより上に慣性力が働いていない資質は、意外なほど多くのメリットをもたらしている。もとよりタンデムでのテストや、リーンアウトでもハンドリングをチェックする独得な開発手法で、条件によって変化しにくい重心位置など、繊細ではない方向にまとめられているのだ。

これに最新型では状況に応じてスプリングのプリロードと伸び側減衰力の電子制御が加わった。たとえば極端に速度が低いヘアピンでありがちな、フラッと倒れ込みそうなフロントフォークの突っ張りを即座に落ち着かせ、まるで小排気量車のようにクリアしてみせる。

加えて、1250へとスケールアップしたビッグボアツインのたくましさだ。100mmを越えるボアは、燃焼室の縁まで瞬時の火炎伝播が難しいと避けられてきた歴史がある。しかしBMWはこれを克服して得られるメリット、つまり低回転域でもスロットルを開けた瞬間に生まれる瞬発力、トラクションによる後輪グリップなど、コーナーで操る醍醐味を左右するポテンシャルは、僕の知るかぎり低回転域ではスポーツバイク最強だ。空を飛びそうな勢いでグイグイと前へ押していく中速域も、腕に覚えのあるライダーなら思わずニンマリしてしまうセクシーさに溢れる。ライディングモードにはスーパースポーツのように個別設定できるダイナミックプロもあり、刺激的なシーンも堪能できる。

さてボク個人の買い替えをどうするかはさておき、ビギナーにはビッグバイクを操る意欲を芽生えさせる希有な存在としてお薦めなのだ。ベテランの方でハイパーマシンに疲れ気味で、サイズダウンしてツーリングの機会を増やそうとお考えであれば、刺激を求める気持ちを削ぎ落とすことなく両立できる新型Rは、いつまでも乗りたい熱い心を汲んでくれる最適の1台となるはずだ。

BMW R1250R ディテール

1923年にR32で伝統の水平対向ツインがスタート。’80年代の消滅の危機を’93年の新世代で乗り越え、最新世代は水冷化、DOHC化、可変バルブに加えて排気量アップで唯一無二をまっしぐら!

バイクエンジンの基本やトリビア、歴史を彩った名作などを詳しく解説

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2019年10月15日

ネイキッドのベーシックモデルでさえ電子制御サスが奢られた。レインとロード、ダイナミック(さらにProは個別に設定可能)があり、流石の実績で乗りやすく自動調整されていく。

ラインナップ上ではベーシックモデルだが日本向けはフル装備に近い豪華仕様。ローシートではなく標準シート高の820mm。各種機能パーツが純正/社外で選択豊富なのはBMWならでは。

メーター表示はアナログ風とデジタルのどちらも可能。機能設定はジョグダイヤルで直感的に操作できる。

BMW R1250Rは先進的な機能を多数装備

標準装備

ライディング・モード Pro Road/Rain/Dynamic (Dynamic PRO*) の、エンジン出力特性などの異なる3種類の走行モードが選択可能
*Dynamic PROは個別設定機能
ETC2.0 最新の二輪用ETCシステムで、一部のICでは一時退出時の継続割引に対応
クルーズ・コントロール 高速巡航時に速度を固定する機能。1km/hごとの微調整も可能
ヒートグリップ 指先の冷えを防ぐ暖房機能で、オフ、強弱2段階が選択可能
ギアシフト・アシスタント Pro 走行中はクラッチレバーを使わずにシフトペダル操作でシフトをアップ/ダウンできる機能
ヒルスタートコントロールプロ コントロールユニットが5%以上の傾斜地を感知し、自動でブレーキを作動させる機能(手動・自動・オフを選択できる)
オートマチック・スタビリティ・コントロール(ASC) コントロールユニットが前後輪の回転数差を検知し、駆動輪の空転を抑制するシステム
ダイナミックトラクションコントロール(DTC) コントロールユニットが車両の横滑りを検知し、エンジン出力を抑制するシステム
ABS Pro コーナーリング中のパニックブレーキによる後輪の浮き上りを抑制するシステム
次世代型 Dynamic ESA 走行状態や荷重に応じて前後サスの減衰力およびスプリングプリロードを自動的に調整し、コーナリングでも最高レベルの快適性とトラクションを提供する
コンフォートターン インディケーター機能 ウインカーの消し忘れを防ぐオートキャンセル機能。30km/hまでの場合50m、30~100km/hの場合200m、100km/h以上の場合は5秒後に、それぞれウインカーがリセットされる。機能そのものの解除も可能(2019年モデルより全車標準装備)

日本仕様非装備

ダイナミックブレーキアシスタント(DBC) 意図しないスロットル操作を回避することで、困難な状況でもブレーキをかけるときの安全性を高める機能。エンジン制御に介入し、制動中に駆動トルクが低減されるため、制動距離が短くなる

Specifications:BMW R1250R

エンジン 水冷4ストローク水平対向2気筒
バルブ形式 DOHC4バルブ
総排気量 1254cc
ボア×ストローク 102.5×76mm
圧縮比 12.5対1
最高出力 136ps/7750rpm
最大トルク 14.58kgf-m/6250rpm
変速機 6速
クラッチ 湿式多板アンチホッピング
フレーム スチールパイプトレリス
重量 246kg
キャスター/トレール 27.7°/125.6mm
サスペンション F=φ45mm倒立フォーク/電子制御式伸び減衰調整付
R=電子制御式伸び側減衰調整付
タイヤ F=120/70-ZR17
R=180/55-ZR17
全長/全幅/全高 2165/850/1180mm
軸間距離 1515mm
シート高 820mm
ガソリン容量 18L
価格 195万円~

※本スペックは『ライダースクラブ 2019年12月号』掲載時のものです。

フロントフォークの倒立と正立の違いって? 【ネモケンの今さら聞けないバイクのギモン】

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2019年10月15日

車両協力

BMW(フリーダイヤル:0120-269-437)
http://www.bmw-motorrad.jp

出典

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PROFILE

ネモケン

ネモケン

根本健。75 ~78年まで世界GPに参戦。帰国後はライダースクラブ編集長として、ワークスマシンから市販車まで幅広く試乗。70歳を超えた今も最新マシンに乗り、読者にライテクを指南している

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