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直4等間隔爆発エンジンの魅力–SUZUKI GSX-R1000R ABS

SUZUKI GSX-R1000R ABS 35年の進化

スーパースポーツを手に入れ、それを操る醍醐味はエンジンに因る部分が多い。ライダーの心拍数を跳ね上げ、アドレナリンが溢れ出てくるその刺激の強さという意味では、一気に回り切る直4エンジンの等間隔爆発に勝るものはない。強烈なエンジンを持つ200ps級国産スーパースポーツのパフォーマンスに迫るインプレッション特集。今回はキングオブスポーツバイクと称される「SUZUKI GSX-R1000R ABS」国内仕様の試乗インプレッションをお届けしよう。

ハンドリングの軽さとコンパクトな車体がもたらす手の内感

5年振りのフルモデルチェンジを経て、17年にデビューしたのが現行のGSX‐R1000Rだ。19年にタイヤの変更(ブリヂストン・RS10→RS11)、フロントブレーキホースのステンレスメッシュ化、ETC車載器のアップデートといった改良が施されて正常進化。今に至る。

17年の時点で、およそ考えられるあらゆる電子デバイスが装備されていた。3パターンのエンジンモード、10段階のトラクションコントロール、コーナリングABS、ローンチコントロールなどがそれで、一方でシステムが複雑になり、コストに直接跳ね返る電子制御サスペンションは見送られた。付加価値ではなく、ピュアスポーツとしてパフォーマンスを向上することに注力されたのだ。

それが如実に表れているのが、SR‐VVTと呼ばれる可変バルブタイミングシステムやフィンガーフォロワータイプのバルブ駆動、異例なほど華奢に見えるフレームで、これらはいずれもモトGPマシンに投入され、結果を残しているものだ。見た目の花よりも実を取った堅実さに、スズキらしさが見て取れる。

Tester伊丹孝裕

フリーランスのライター。かつてマン島TTに参戦した時はGSX-Rを選択。その理由がまさに上記にある通りの「手の内感」だった

実際、それは乗り味にしっかり表れている。フレームは直4エンジンが収まっているとは思えないほどスリムで、コンパクトなライディングポジションを実現。たとえ初めてでも長年乗ってきた愛車のような安心感があり、ヘアピンではクルリと、高速コーナーではピタリとバンク角が安定する。いつでもどこでもフルバンクに持ち込める一体感が大きな魅力だ。

ハンドリングも軽い。特にCBRとは真逆の手応えで、特別な操作や入力をしなくとも旋回に必要なきっかけを車体に与えることができる。GSX‐Rの美点のひとつに、ストリートでの使い勝手がある。言い換えれば、スポーツ性が高くとも実用性を失ってはいけないという価値観が貫かれ、既述のハンドリングはまさにそれ。ワインディングやストリートのスピード域でも曲がりやすいように仕立てられ、サーキットはあくまでもその延長線上と捉えているのだ。

反面、エンジンが吹け上がっていく時のザラついたバイブレーションやサウンドには「これぞ、直4!」という猛々しさが溢れている。もちろん制御は行き届き、特にトラクションコントロールはこれ以上でも以下でもない絶妙のタイミングで介入。危険な領域に踏み込むことはない。あくまでも刺激だけが抽出され、スーパースポーツを操っているというマインドが満たされるのだ。35年に渡る「TheKingofSportbike」の称号は今も揺らいでいない。

“迷いなくコーナーへ飛び込める一体感”(河村)

走り始めて好印象なのが、とっつきやすさ。車重自体は特別軽い方ではないものの、ヒラヒラと扱え、車体も一番コンパクト。倒し込み初期の旋回力が高いので、コーナーが迫ってきてもあまりプレッシャーを感じずに済むところがいい。スロットルを開けた後、そこからさらに足していける特性でフレンドリーだ。

“スポーツ性を引き出す絶妙なポジション”(宮城)

Details & Specifications SUZUKI GSX-R1000R ABS

GSX-Rのストーリーは初代R750(’85 年)に始まり、重ねた年月の分だけ壮大になる。ただし、それから今に至るまでコンセプトがブレたことはなく、「Own the Racetrack」、つまり「サーキットで生まれ、サーキットへ帰る」ことで一貫している。とはいえ、それはパワー至上主義を意味するのではなく、常に乗りやすさ、扱いやすさを追求。例えばそれは、まずトラクションコントロール無しの状態で開発を進め、なにより素性のよいベースを作り上げていることに表れている。決して流行にとらわれず、かつて多くのメーカーが採用したセンターアップマフラーは一度も採用していない。そういう確固たる信念がこの最新モデルにも引き継がれている。

6段階の照度調整が可能な液晶ディスプレイ。エンジン回転のインジケーターを任意の回転数で光るように設定できる
サスペンションはフロントにSHOWAのBFF、リアにBFRC liteを標準装備する
速度に応じて減衰力が変化するKYBの電子制御ステアリングダンパー
ブレーキキャリパーとディスクはいずれもブレンボ。IMUと連動し、ホイールのリフト量やコーナリング中のスタビリティが確保されている
スイングアームは先代モデル比で40mm延長された。タイヤにはブリヂストンのRS11がいち早く採用された
燃料タンク容量は16ℓ。特筆すべきはその形状で腕や下半身とのフィット感に優れる
シフトアップとダウンに対応するクイックシフターを装備
フロントシートの後方にETC2.0車載器を標準装備。ただしアクセスするには工具を要する

軽量シンプルな可変バルブシステム

MotoGPで実績のある可変バルブ「SR-VVT」を採用。カムスプロケットに刻まれたガイドにスチールボールが配置され、高回転になると遠心力で外側に移動。それによってバルブタイミングを遅らせる仕組みだ。作動にモーターや電子制御を必要とせず、スペースも最小限で済むのが特徴で、高効率を得意とするスズキらしい機構と言える。

GSX-R1000R ABS 215万6000円

電子デバイス一覧 ●スズキドライブモードセレクター●モーショントラックTCS●双方向クイックシフトシステム●スズキイージースタートシステム●ローRPMアシスト●クイックシフター●モーショントラックブレーキシステムABS

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PROFILE

RIDERS CLUB 編集部

RIDERS CLUB 編集部

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

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