BRAND

  • Lightning
  • 2nd(セカンド)
  • CLUTCH Magazine
  • EVEN
  • BiCYCLE CLUB
  • RUNNING style
  • NALU
  • BLADES(ブレード)
  • RIDERS CLUB
  • CLUB HARLEY
  • DUCATI Magazine
  • flick!
  • じゆけんTV
  • 湘南スタイルmagazine
  • ハワイスタイル
  • buono
  • eBikeLife
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • Kyoto in Tokyo

この艶っぽさ、タダモノにあらず MV AGUSTA SUPERVELOCE 800

2018年にプロトタイプが公開されて以来正式なリリースが待たれていたモデルが、MVアグスタのネオクラシック「スーパーヴェローチェ800」だ。
今回、その第一便がついに日本へ到着! 元MotoGPライダーにして、MVアグスタの所有歴も多い中野真矢さんの最速インプレッションをお届けしよう!

MV AGUSTA SUPERVELOCE 800

まだ登録されていない、日本へ上陸したばかりのマシンをテストしてくれたのが、本誌でもお馴染みの中野真矢さんだ。実はMVアグスタとの縁は深く、レーシングライダーを引退後、プライベートで3台のマシンを購入。その思い入れは人一倍であるこの10年、ミドルクラスの3気筒エンジンを積極的に推し進め、数々のバリエーションモデルを展開してきたメーカーがMVアグスタだ。その社史を語る上で切っても切り離せないレースにも参戦。特に世界スーパースポーツ選手権における「F3 675」の活躍は鮮烈な印象を残し、MVアグスタというブランドにとって、スピードの追求は欠かせないことを印象づけた。

無論、その礎を築いたのは世界グランプリにおける強さだ。とりわけ、50年代後半から70年代前半にかけての圧勝劇は過去も現在も他に並ぶものがなく、この間、世界王座に37回も就いている。

誇るべきそうした栄光と現代の最新技術を融合したモデルを計画するのは半ば必然と言っていい。ただし、そのモチーフが輝かしければ輝かしいほど、おいそれと手を出せないのも事実だろう。熱狂的なファンの反感を買い、ブランドイメージを損なう恐れさえあるからだ。

しかしながら、その大仕事をやってのけたのがCRC(カジバ・リサーチ・センター)のチーフを務めていたイギリス人デザイナー、エイドリアン・モールトンである。

モールトンはベネリの「トルネード」の他、F3のデザイナーとして手腕を奮ったことで知られ?言わば3気筒エンジンの造形を知り尽くしたスペシャリストだ。MVアグスタがグランプリに送り込んだ多くのマシンに3気筒エンジンが搭載されていたことを思えば、モールトンほどの適任者はおらず、「スーパーヴェローチェ800」という結果で、その期待に応えたのである。

このモデルはプロトタイプとして、18年のEICMAで初披露された。その後、近年の例に倣ってプレミアムモデルとなる「スーパーヴェローチェ800セリエ・オロ」を先行発表し、ほどなくスタンダードモデルの「スーパーヴェローチェ800」の存在も公表。デリバリーのタイミングを待つばかりとなった。

もちろん新型コロナウイルスの影響は免れず、当初の予定より遅れが生じたのだが、先頃日本へ上陸を果たしたという連絡を受けた。本誌では?どこよりも早くそのインプレッションをお届けできることになったため、楽しんで頂きたい。テスターは元モトGPライダー、中野真矢さんである。実は中野さんは、MVアグスタフリークでもあるのだ。ここからは、その言葉をお届けしていこう。

「デザインだけじゃなく、乗っても驚かされますね」 (中野)

現役を引退してからは街乗りやツーリングも楽しんでいて、最初はネイキッドを中心に乗っていました。ところが、周りの方々にとってまだレーシングライダーのイメージが残っていたらしく、「なんかちょっと違う」みたいな目で見られることが多かったですね。

だったら、誰もが納得するのはなんだろうと考え、手に入れたのがF4 1000でした。アプリリアでもなく、ドゥカティでもなく、MVアグスタに行き着いたのは、「モーターサイクル・アート」というキャッチコピーを掲げていたことが大きかったのだと思います。あの言葉がずっと気になっていて、いざ自分で乗るようになるとデザインはもちろん、サウンドも走りのパフォーマンスも確かに芸術的でした。

結局、その後ブルターレ800、F3 675と乗り継いだほどハマりました。正直、それまでは豪華さ優先のスーパーカーのような存在だと思っていましたが、ハンドリングも緻密に作り込まれていて驚かされることばかりでしたね。

その中でも?最近最も気になっていたのがスーパーヴェローチェ800です。昨年(19年)のEICMAはもちろん仕事があって現地に行ったわけですが、本音を言えばこのバイクを見ることが目的の大半を占めていました。

それくらい楽しみで、実車を間近で見ると、これはヤバイぞと。いや、もちろんいい意味ですが、カウルのレトロな形状や燃料タンクに装備された革ベルトの雰囲気は想像以上に上質。最初のプロトタイプにはミラーが付いていなかったでしょう?その処理が唯一不安でしたが?展示されていた市販予定車にはスタイリッシュなバーエンドミラーが装着されていて文句なし。バイクってミラーのカタチや位置ひとつで印象が変わるものですが?さすがの完成度でますます好きになりました。

そういう意味では、走りに関する不安はなかったんです。なぜなら、ブルターレやF3のハンドリングはよく知っていますし、スペックをみる限り、このバイクはその延長線上にあることは明らか。極論を言えば、今回もカタチをじっくり確認できればよかったわけです。

しかもまだアタリもついていない新車ですから、とりあえず撮影だけしてもらおうとコースインしたのですが、あまりに楽しくて結局ずっと走っちゃいましたね(笑)。

なにが決定的にいいかと言えば、タイヤの接地感です。特に路面に張り付いたかのようなフロントの安心感は他メーカーのスポーツバイクと比較しても異質で、グイグイとねじ込むようなライディングをしても、ちょっとやそっとじゃ挙動が乱れそうにありません。コーナリング中のスタビリティとライントレース性の高さは群を抜いています。

一見、セパレートハンドルは低い位置にセットされていますが、バランスがいいせいか前傾はキツくなく、スリムでコンパクトなこともあって、無理なくスポーツライディングが楽しめるところも好印象です。

エンジンも洗練されていて、スロットルを開け始めの、いわゆるドン突きも皆無。リニアさのお手本のように、スムーズにパワーが上乗せされていきます。これほどネガティブな要素がないバイクも珍しいですね。

ミドルクラスを選ぶライダーは、本質を分かっているツウな大人という印象です。これで颯爽を駆け抜けていけば相当カッコいいですし、それができるバイクだと思います。お洒落も求められますが、それを含めて楽しんで欲しいですね。

MV AGUSTA SUPERVELOCE 800 DETAILS

5インチのTFTフルカラーディスプレイを採用。解像度は高く、視認性は良好だ。2種類の表示パターンがある
座面と側面で素材異なる表皮を組み合わせたシート
リアサスペンションはザックス
ブレンボの4ピストンラジアルマウントキャリパーを採用する
日本仕様も本国と同じ148hpのフルパワーを楽しめる
堅牢なスイングアームマウントのナンバーステー
フェンダーを含め、外装には空力を考慮した形状が与えられている
良好な後方視界とデザイン性を両立するバーエンドミラー
ギアのアップにもダウンにも対応するシフターを装備
燃料タンクの革ベルトによってレトロな雰囲気が演出されている
3気筒の象徴でもある3本出しマフラーが標準だが、かつてのレーサー同様、右2本左1本タイプもオプションで用意
シート下にはETC車載器等を収納できる

MV AGUSTA SUPERVELOCE 800グランプリ常勝を誇った3気筒レーサーがモチーフ

Serie Oroもラインナップ

世界限定わずか300台で生産されたモデルがこの「セリエ・オロ」だ。カーボン外装や星型のワイヤースポークホイール、アルカンターラシート、左右非対称の専用マフラーなど、数々のスペシャルパーツが与えられたプレミアムモデルとして話題を呼んだ。価格:352万円
■電子デバイス一覧
●エンジンモード:ノーマル/スポーツ/レイン/カスタム●トラクションコントロール:レベル1~8/OFF●クイックシフター:アップ/ダウン●ABS

SHARE

PROFILE

RIDERS CLUB 編集部

RIDERS CLUB 編集部

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

No more pages to load