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今やライダーのテクニックを凌駕する! 電子制御の最新事情(前編)

電子デバイスで、もっと試せる! 攻めれる! 楽しめる!!

いまどきのビッグバイク、とくにスーパースポーツは電子デバイスがテンコ盛り。“凄い!”という憧れと同時に“本当に必要?”と、引き気味のライダーも…… 。だけど最新デバイスは、飛ばすだけじゃなくて「愛車との距離を近づけるアイテム」だ! 上手に使って諦めかけていた“攻める悦び”を思いっ切り味わおう!

電子デバイスは ライダーを引き立てる名脇

最新スポーツバイクは様々な電子デバイスを装備している。それは上の図のように、発進してカーブをひとつ曲がる間だけでも、ずっとライダーをサポートしている……が、「なんだか難しそう」とか「自分のウデで操っている気がしない」と、電子デバイスを敬遠するライダーもいるだろう。

とはいえ電子デバイスを上手に使 えば"200馬力!"と不安無く付き合え、臆することなく色々なライテクを試すことができる。速く走るために生まれた数々の機能は、じつ は愛車ともっと仲良くなるためのインターフェースなのだ。

電子デバイスを進化させた3つのアイテム

キャブレター時代のデバイスは、点火カットでクラッチ操作を省くオートシフター(UPのみ)が精いっぱい しかしFI化によってパワーモードやトラコンが装備可能になり、ライド・バイ・ワイヤで制御がより緻密化そして車体姿勢を把握するIMUの登場で、コーナリング中も使えるABSやセミアクティブサスペンションも実現!

Item:1 F.I. (フューエル・インジェクション)

かつての燃料供給装置“キャブレター”は、単体でガソリンを混合ガスに変換する優れた機構だが、電子的な緻密な制御は無理。そのため当時のデバイスは点火系しか介入できなかった。しかしFIは、ECU(コンピュータ)で燃料噴射量を制御するため、複数の燃調プログラムで出力や特性を切り替えるパワーモードや、燃料カットで駆動力を制御するトラクションコントロールが可能になった。

キャブレター
エンジンが吸い込む“負圧”によってガソリンを霧状のガスにする、物理現象を利用したメカニズム。2005年頃まで使用された
スロットルボディ
FIは燃料ポンプで加圧したガソリンを、吸い込んだ空気にインジェクターで吹き込む(燃料噴 射量はECUで決定)。現行車はほぼこの方式

Item : 2 ライド・バイ・ワイヤ

FIに加え、吸気量のコントロールも電子化したのがライ ド・バイ・ワイヤ(スロットル・バイ・ワイヤ)。ライダーのスロットル操作を電気信号に置き換え、ECUが使用ギアや吸気量などエンジンの状態を考慮した最適なスロッ トル開度と“開き方(ジワ~とかスパッ)”になる様に、サーボモーターでスロットルバルブを開閉。より緻密なトラクション制御やエンジン特性の作り込みが可能になった。

ライダーのスロットル操作は電気信号でECUに伝えられ、そこで他の情報と併せて処理した信号で、サーボモーター(左写真、中央部)によってスロットルバルブを開閉する

近代スポーツモデルの制御概念図

従来のFIはエンジンを最適な燃焼状態にすることが主目的だったが、最新FI車は車体姿勢を検出するIMUと連動し、ライダーの意思や走行状態に最適なエンジン特性でライディングをサポート。さらにコーナリングABSや電子制御サスペンション等とも連携している

Item:3 IMU

IMU(Inertial Measurement Unit)とはジャイロセンサーとG(加速度)センサーで構成された慣性測定装置のこと。ピッチ/ロール/ヨーの回転運動(角速度)や前後/上下/左右の加速度を検出し(メーカーや車種によって 検出する項目数は異なる)、バンク角はもちろんピッチングや横滑りなど動的な車体の姿勢を把握。この情報をECU やコーナリングABS、電子制御サスなどに用いることで、電子デバイスの制御能力と緻密さが格段に向上した。

写真はボッシュ社の6軸IMUユニットで、国内外の多くのバイクメーカーが使用する。他にはコンチネンタル社製があり(トライアンフなど)、ヤマハは自社で開発している

これら「FI」「ライド・バイ・ワイヤ」「IMU」の3つのシステムが開発され、進化して連携するようになったことで、さまざまな電子制御が可能になってきたのだ。

電子制御1/トラクションコントロール&スライドコントロール

いまや大排気量車のみならず、250㏄クラスにも装備が始まったトラクションコントロール。過剰なトルクによって後輪が空転(スピニング)するのを抑え、最大効率で加速するためのデバイスだが、その進化は目覚ましいものがある。

初期のトラコンは前後輪の回転差を検知して、点火カットやインジェクションの噴射量でトルクを抑制していたが、ライド・バイ・ワイヤの登場により"スロットルの開け閉め"で、より緻密な制御が可能になった。

さらにIMUからのバンク角や加速度の情報により、どんな走行状態(旋回中、立ち上がり、ほぼ直立した加速時など)での空転か判断でき、さらに横滑り(サイドスライド)にも対応できるようになった(ちなみ にトラクションコントロールとスライドコントロールは、別々に機能設定できる車種と、進化型のトラコンとして機能集約した車種がある)。

コーナリングのライテクにおいて、トラクションを活かして強く曲がるのは基本中の基本。とはいえ"滑るかも"の不安から、スロットルを大きく開けるのを躊躇する方もいるだろう。しかし、トラコンの介入度を最大にセットすれば、スロットルの開けすぎでスピンしたり、滑る可能 性は皆無に等しい。安心してライテクを試せるので、まさに"上達の早 道デバイス"といえる。

立ち上がりからの加速時など、スロットルの開け過ぎや路面グリップの低下で後輪が空転(スピニ ング)するのを抑えるのがトラクションコントロールの主な仕事
スライドコントロールは、旋回~立ち上がり時の車体がバンクした状態で横滑り(サイドスライド)した際に、後輪のトルクを制御してスライド量を抑える

躊躇せずにスロットルを大きく開けられる!

ビッグオフやアドベンチャー系には、グリップの低い未舗装路でも路面に効率よく駆動力を伝えるトラクションコントロールが備わり、スロットルの開け過ぎにも対処する

Column ライディング モードでナニが変わる?

走行シーンに応じてエンジン特性(パワーモード)を軸に、トラクションコントロール等の電子デバイスの介入度を連動して切り替えるシステムが主流。

モードは"スポーツ、ロ ード、レイン"のようなシ ーン別や、"A、B、C"と区切るメーカーもある。またメーカーが推奨する介入度の組み合わせ(デフォルト値)を、任意で変更できるモデルも多い。たとえば"フルパワーで、トラコンもABSも最大介入"といった設定も可能だ。

YZF-R1Mのディスプレイ。モードに連動して、パワー、トラコン、スライドコントロール、エンジンブレーキの介入度、さらにサスペンション設定も変化する

電子制御2/クイックシフター

クラッチやスロットルを操作せずに、シフトペダルのみでギアチェンジできるクイックシフター。シフトアップ側で機能するタイプ(純正および社外品)はかなり以前から存在したが、近年はシフトダウンにも対応している。

シフトアップは比較的簡単な構造でも可能だが、シフトダウンはきちんと"回転合わせ"を行わないと強いエンブレが発生する危険もあるので、ライド・バイ・ワイヤの機能を使わないと実現不可能だったのだ。

まるでベテランライダーのように、バイクが自動で空ブカシ(オートブリッパー)して、回転を合わせてくれるのは感動モノ。コ ーナー進入前の"忙しい時間"も、曲がることに集中できるのでウレシイ。

シフトダウンの“回転合わせ”もお任せ!

シフトペダルのリンクシャフトに設けた感圧スイッチが、ライダーのシフトチェンジ操作を検知。操作感度やチェンジタイムを細かく設定できるタイプも存在する

電子制御3/エンジンブレーキコントロール

高回転からスロットルを全閉にした際など、エンジンブレーキが過剰に効いてしまうのを抑制するシステム。使用ギアやクランクシャフトの減速率などから、点火時期や燃料噴射量またはライド・バイ・ワイヤによるスロットル開度調整(ライダーが全閉にしても、スロットルバルブを適切に開いた状態にする)によって、エンジンブレーキの強さを制御する。

ターンインに向かって車体がリーンしていく状態も、IMUで計測して緻密な制御に役立てており、機械的なスリッパークラッチとの併用も大きな効果を生む。コーナー進入時の急減速時に車体の安定性を保ち、より正確なリーンを可能にする。

急減速しても車体の安定を保つ

Column モード変更でパワーは変わる変わらない?

初期のパワーモードは、その名の通り出力を切り替 えるのが主流だったが、最近はグッと進化。モードによってスロットルの開け方に対するレスポンスなどの出力特性を変化させている。

そして最高出力だが、たとえばスズキのGSX-R1000Rは、どのモードでも最終的な出力は同じ。対してホンダのパワーセレクターは、最高出力もスロットル特性もすべてのモードで変化させている。ここはメーカーの開発思想によって異なる部分だろう。

 

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PROFILE

RIDERS CLUB 編集部

RIDERS CLUB 編集部

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

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