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元世界チャンピオン原田哲也が最新モデルをインプレ『TRIUMPH SPEED TRIPLE 1200RS』

TRIUMPH SPEED TRIPLE 1200RS ただ者ではない だからこそ面白い

765ccの3気筒エンジンがMoto2で採用されるなど、スポーツモデルのセグメントにおいて版図を広げているトライアンフ。その3気筒スポーツモデルの頂点をなす、1160ccのニューモデルが登場。弟分のSTREET TRIPLE RSをよく知る、原田哲也さんがさっそく乗った!

原田哲也
言わずと知れた93年の世界GP250ccクラスチャンピオン。トライアンフから765cc3気筒、STREET TRIPLE RSを長期で貸与されており、その気軽にコーナリングを楽しめる特性を大いに気に入っている。それだけに今回は、鋭くも“クール”な視点で、このニューモデルをインプレッションをしてくれた

圧倒的な加速フィールを存分に味わえるその乗り味はまるでスーパーカー TRIUMPH SPEED TRIPLE1200RS

スペックとパッケージを見ただけで、ただ者ではないことが分かる。フロントを押さえ込みにくいアップライトなポジションのネイキッドに、180psものハイパワーエンジンを搭載しているのだ。スピードトリプル1200RSは、非常に手強いバイクである。

ただし、その手強さこそがこのバイクの個性であり、面白さであり、魅力にもなっている。ひとことで言えば、スパイシー。ピリッとした辛みに惹かれるライダーなら、これほどマッチするバイクもない。

何といっても並列3気筒1160ccエンジンが凄まじい。1万750rpmで叩き出す180psは、9000rpmを超えた高回転域に差しかかると、何速からでもフロントをポンポンと浮かせようとする。

この圧倒的な加速力を、アップライトなポジションのハンドルで押さえ込むのだから大変だ。アグレッシブな加減速に対応するために、ライダーは前へ、後ろへと積極的に体を動かす必要がある。

乗るべきポジションにスポッとはまれば、たいていのことをこなせてしまうスーパースポーツモデルとは、かなり異なる。ポジションの自由度が高い分、ライダーの仕事量は多い。 そういう意味では、スーパースポーツモデルよりも「スポーツ」するバイクと言える。

エンジンフィーリングはいかにもトライアンフの並列3気筒らしく、上質だ。回転上昇は鋭くスムーズ。なおかつしっかりと実のある回転という感じがする。

今回はサーキットテストということで、もっともパワフルなトラックモードで走ったが、低回転域はかなり元気だ。シャキシャキとしたパワーの出方は、トラックモードを称するだけあって文字通りサーキット向け。ストリートでは気疲れする可能性がある。

ただし、エンジンモードはレイン、 ロード、スポーツ、トラック、そしてライダーの5種類も用意されているので、走行ステージに合ったものを選べばいい。公道なら、もっとも マイルドな特性になるレインモードで十分こなせるだろう。

そしてこのエンジン、強烈なパワーデリバリーばかりではなく、エキゾーストノートも魅力になっている。気持ちのいい吹け上がりに呼応して高まっていくサウンドは、ライダー のマインドを高揚させる。

耳心地のよい排気音はトライアンフの並列3気筒エンジンに共通するもので、スピードトリプル1200RSでもしっかりとライダーを楽しませてくれる。

Moto2エンジンの技術を投入し、新設計された1160ccエンジンは、従来の1050ccより7kg軽量。最高出力だけでなく、ピックアップ性も大幅に向上した
リアサスペンションはオーリンズ製TTX36。ハイエンドなスーパースポーツ並の装備といえる
フロントもオーリンズ製φ43mmのNIX30倒立フォーク。 このマシンのコンセプトでもある、機敏で正確な操作性を実現する

しつこくエンジンについて記してしまったが、それぐらいスピードトリプル1200RSのエンジンは突出した存在感を放っている。

ただし、今回の試乗ステージのようにサーキットに限定すると、この特徴的なエンジンが「よくも悪くも」走り方に大きく影響してくる。

いくら優れたトラクションコントロールを搭載しているとはいえ、タイヤグリップの物理的限界を超えることはできない。ハンパではない180psを扱うには、それなりの注意が必要になる。

注意と言っても、特別なことは何もない。ハイパワー大排気量モデルに共通している、安全な走らせ方。それはコーナリングよりも立ち上がりを重視したライディングだ。

怒濤の加速は、次のコーナーに向けて一気に車速を乗せる。コーナーに進入する前にしっかりと減速し、きちんと向きが変わるのを待つ。バイクがコーナー出口を向いたら車体を起こし、遠慮せずにアクセルを開ければいい。これはつまり、コーナリングは少し我慢して、立ち上がり加速を思いっ切り楽しむ走り方だ。

思いっ切り度合いはハンパではない。僕がスピードトリプル1200RSを走らせているところをコースサイドから見ていた人の話では、かなりハデにブラックマークを残してコーナーを立ち上がっていたようだ。

実際、多少スライドしていることも感じていたが、向きが変わっている上に車体も起きているから、乗っている僕に不安はなかった。

そしてスピードトリプル1200RSは、コーナリング中にやや跳ねる傾向があった。個体差なのか、硬めのサスペンションゆえなのか、タイヤとのマッチングなのか、短時間のテスト走行では判断できなかったが、強烈なパワーと車体のマッチングの問題のようにも感じた。いずれにしても、コーナーで無理をするべきバイクではないということだ。

もし、コーナリングを楽しみたいなら、僕はストリートトリプルRSをお勧めしたい。スピードトリプルRSと同じ並列3気筒ながら、排気量は765ccと約35%小さい「弟分」 。パワーも123psと約30%低く、エンジンスペックは控えめだ。

しかし、車両重量はスピードトリプルRSの199kgに対してストリートトリプルは188kg。11kgという数値以上に軽快でキレのよい走りを見せるストリートトリプルRSは、優れたトータルバランスが持ち味となっている。

これはもう、良し悪しの問題ではない。好みの問題である。

圧倒的な加速フィールを楽しみたいなら迷うことなくスピードトリプルRSだ。ただし、コーナリングは少し諦めなければならない。意のままになるコーナリングを楽しみたいならストリートトリプルRS。ただし加速のパンチにはやや欠ける。

これは非常に個人的な印象だが、トラックモードにすれば剥き出しのパワーとスパルタンな乗り味が待っているスピードトリプルRSは、まるでスーパーカーのよう。非日常性を楽しませてくれる乗り物だ。

一方のストリートトリプルRSは 例えるならベントレー。しっとりとしたフィーリングは、ジェントル、あるいはラグジュアリーという言葉が似合う。日常的な使い勝手もいい。

同じメーカーで、排気量は違うとはいえ、同じ並列3気筒エンジンを搭載しながら、狙いどころもキャラクターもはっきりと異なっている、スピードトリプルRSとストリートトリプルRS。

さて、あなたの好みは、一体どちらだろうか?

トップモデルに迫る秀逸の電子制御システム TRIUMPH SPEED TRIPLE 1200RS

SPECIFICATIONS
エンジン:水冷並列3気筒DOHC4バルブ
総排気量:1160cc
ボア×ストローク:90.0×60.8mm
圧縮比:13.2:1
最高出力:180ps/10750rpm
最大トルク:125Nm/9000rpm
変速機:6速
クラッチ:湿式多板油圧式、スリップアシスト
フレーム:アルミニウムツインスパー
キャスター /トレール:23.9°/104.7mm
サスペンション:F=オーリンズ製φ43mm NIX30倒立フォーク、R=オーリンズ製TTX36モノショック
Fブレーキ:φ320mmダブルディスク+ブレンボ製Stylemaモノブロックキャリパー
Rブレーキ:φ255mmシングルディスク+ブレンボ製2ピストンキャリパー
タイヤサイズ:F=120/70ZR17、R=190/55ZR17
全幅×全高:792×1089mm
ホイールベース:1445mm
シート 高:830mm
車両重量:199kg
燃料タンク容量:15ℓ
価格:199万9000円
シリーズのアイコンともいえる2眼ヘッドライトは、デイタイムランニングライトを備えたフルLEDタイプ
完全に新設計となったアルミツインスパーのシャシーは、前モデルから10kgも軽量化し、装備重量199kgというライトウェイトな車体作りに大きく貢献。重量配分も見直し、機敏でダイナミックなハンドリングをサポートする
人間工学に基づく設計によって13mmワイド化したハンドルバーが、より操作性の高いライディングポジションを作り出す
シート高は830mmとSS並だが、シート下のフレームがスリムに絞り込まれており、足着き性の不安は少ないといえる

軽量なφ320mmディスクに、ブレンボ製Stylemaラジアルモノブロックキャリパーをセット。6軸IMU制御のコーナリングABSも装備する
スイングアームは片持ち式。タイヤはメッツラーのレーステックRRで、公道でもサーキットでも安定のグリップを提供。また、サーキット用オプションとしてピレリのディアブロスーパーコルサSC2も用意する
レバー比の調整が可能な、ブレンボ製SCMレバーを標準装備し、ライダーの好みに合ったコントロール性が引き出せる
アップ/ダウンに対応するオートシフターを標準装備。新センサーの採用で、サーキットでの激しい操作でもスムーズな動作を約束する
新設計の5インチTFTスクリーンとインターフェイスを採用。情報が視認しやすく、操作も直感的で分かりやすい。この扱いやすさは、電子デバイス満載の近年のモデルにとって重要な要素で、他社をリードしている。Bluetoothでスマホに接続してインフォテインメントを楽しめるほか、GoProの操作も可能。ライディングモードはレイン/ロード/スポーツ/トラック/ライダーを用意。ABSとトラクションコントロールは各モードにリンクするほか、個別に設定することも可能

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PROFILE

RIDERS CLUB 編集部

RIDERS CLUB 編集部

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

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