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最新のバイクに搭載される電子制御 それぞれの役割を理解していますか!?【後編】

日進月歩の勢いで、進化を続けているバイクの電子制御システム。わずか10年前には思いもよらなかった技術が、市販車に実装される昨今だ。バイクの未来を語るには、電子制御を素通りするわけにはいかない!ここでは現代の電子制御デバイスの基礎知識をおさらいする。今回はその後編。より具体的な機能を見ていこう!

安全性だけじゃない
トラクションコントロールのメリット

トラクションコントロールが登場した当初は、リアタイヤがスピンした時に駆動力を抜き、グリップを回復させて転倒を防ぐことを目的としていた。現在でも、安全装備としての意味合いは大きいが、発想を一歩進めて“効率良くエンジンパワーを路面に伝える”ためにもトラクションコントロールが活用されている。

最も高効率で加速するためには、タイヤがわずかにスリップしている状態が理想とされる。最適なスリップ率を実現するために出力制御を行っているのが、現代のトラクションコントロールなのだ。それを実現したのが、IMUによる車体姿勢情報と、FIとライド・バイ・ワイヤが実現した緻密な出力制御。

トラクションコントロールが正常に機能していれば、よほど悪条件が重ならない限りハイサイドやスピンによるスリップダウンは起きなくなっている。それだけ完成度は高い。だが、逆にいえばそれだけ重要度と有用性が高く、バイクに欠かせないシステムとなっている。

ウイリーコントロール

バイクアクションの華ともいえるウイリーだが、公道では危険であり、マシンを前に進めるためのパワーが、上方向に逃げているともいえる。ウイリーは駆動力の無駄遣いなのだ。レースでは少しでも不必要な力を使いたくない。そこで生み出されたのがウイリーコントロール。IMUが車体姿勢を検知し、フロントが不要にリフトしている場合に出力制御が介入する。レースで生まれた技術だが、公道での安全性向上にも活用できる。

ローンチコントロール

ウイリーコントロールと同様にレースで必要とされ、開発された技術。スタート時に最大限の加速を行うため、スロットルを全開にしたままでも、バイクが理想のパワーデリバリーを行うというものだ。出力制御のバリエーションのひとつであるため、一般公道用の市販バイクにも装備されることが増えてきたが、レース以外で活用する場面は少なく、クラッチへの負担も大きいので、興味本位での使用は避けたほうがいい。

パワーモードセレクト

ライダーが能動的に操作・活用することが多く、機能の効果を体感しやすい電子制御がパワーモードセレクト。最高出力を制限したり、最高出力はそのままで出力特性を変更するなど、バイクメーカーによって制御の方向性は様々。スーパースポーツの場合、パワーだけでなくレスポンスが鋭いマシンが多いので、スポーツライディング以外では扱いにくく感じるモデルもある。そんな時は、穏やかなパワーモードを選択すればいい。

電子制御式ABS

ABSも電子制御が当たり前の時代。ブレーキロックによる転倒を防ぐためのメカニズムという点に変わりはないが、単純にロックしたブレーキの油圧を抜くのではなく、最適なブレーキパフォーマンスを発揮させるために、油圧制御を行っているモデルもある。

そのため、前後輪の回転差だけでなく、ライダーのブレーキへの入力、エンジン回転数や使用ギア、スロットル開度やクラッチ操作までデータとして活用されている。かつては、限界領域でのブレーキングは人間の技術が勝るとされていたが、ABSが人間を上回るシンギュラリティが近づいてきている。

クイックシフター&オートブリッパー

シフトアップのみのクイックシフターは古くから存在した。だが、シフトチェンジと同時に、ブリッピングが必要なシフトダウンの自動化は難しく、登場したのは近年のことだ。オートブリッピングによるシフトダウンを実現したのは、ライド・バイ・ワイヤのおかげ。オートブリッパーの完成度は加速度的に高まっており、ライダーによるシフトダウンよりシフトショックが小さいほど。モデルによっては、コーナリング中のシフトダウンも問題なく行えるレベルに仕上がっている。一度使えば手放せないクイックシフターも、電子制御の恩恵によるものなのだ。

劇的に進化中の電子制御式サスペンション

サスペンションの電子化は、プリロードやダンピングを電気的に変更するものから始まり、現在では走行状態に合わせて、減衰力をプログレッシブに変化させるセミアクティブサスペンションが主流となっている。

減衰力を決定する要素は、ショックユニットのストロークセンサーが検知するストローク量と動作スピード、IMUからの車体姿勢情報、ECUからのエンジン回転数、車速、使用ギアなどを、SCU(電子制御サスペンション用ECU)が情報統合して決定する。これも、電子制御が全般的に進化して実現した技術だ。

バイク用アクティブサスペンションが“セミ”なのに対し“フル”アクティブも存在する。こちらは、サスペンションの伸縮をギャップなどによる外力に頼らず、路面の凹凸に合わせ能動的に行うもの。大型の補機が必要なのでバイクでの実用化はないが、将来的には実現するかもしれない。

アクティブサスペンションは、スカイフック理論を基礎に作られている。車体が空から宙吊りになっていると仮定し、その状態で移動すれば常に安定した姿勢を保てるという考え方だ
ホンダCRF1100LアフリカツインのESモデルは、SHOWAが開発した電子制御サスペンションEERAを採用。ストロークセンサーやIMU、ECUなどの車体情報をもとに、SCUが最適な減衰力をリアルタイムで調整する

アダプティブクルーズコントロール

任意の速度に設定すると、バイクが自動で出力制御を行い、設定速度を保つのがクルーズコントロール。アダプティブクルーズコントロールは、ブレーキもバイクが制御しており、前走車の存在をレーダーで感知すると自動で安全な車間距離を確保する。また、前車に追従しての自動走行が可能で、これはレベル1の自動運転技術に類する技術だ。バイクではドゥカティ・ムルティストラーダV4Sが初採用。BMWとカワサキ、KTMも搭載モデルの投入を発表している。自動停止時のバランス維持などの問題はあるが、バイクにも自動運転の時代がやってくるか?

レーダーが感知した前走車の速度や車間距離といった情報と、IMUからの自車の走行状態に関する情報をもとに、設定速度と前走車との車間距離を保つようにECUが車速を自動制御。ライダーからの入力なしでブレーキングが可能なABSユニットが、前走車との車間が詰まった時や障害物が現れた際に、自動で減速させる

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PROFILE

RIDERS CLUB 編集部

RIDERS CLUB 編集部

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

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