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MotoGPマシンの開発ライダーとして青木宣篤がV4と直4を語る

MotoGP Machine, Which is Which

MotoGP参戦休止を挟み、V4から直4へとスイッチした希有なメーカーがスズキだ。
本誌テスターの青木宣篤さんは、スズキMotoGPマシンの開発ライダーとして、その両方を走らせている。
フィーリングの違いは? 青木さんの好みは──? 返ってきたのは、意外な答えだった。

V4 SUZUKI GSV-R 2002-2011

2スト時代はV4エンジンのRGV-ΓでGP を戦ってきたスズキ。’02年の4スト化と同時に、同じV4のGSV-Rをデビューさせた。このマシンは苦戦が続き、参戦した11年間で優勝は1回のみだった(写真は’11年型)

Inline4 SUZUKI GSX-RR 2015

開発初期から一貫して扱いやすいエンジン特性とハンドリングを追求。スズキらしい慎重かつ実直な開発姿勢により、その歩みは決して早くはなかったが、’20 年にJ.ミルが悲願のタイトルを獲得した(写真は’15 年型)

 

スズキのモトGP参戦は、11年シーズンをもっていったん休止し、15年に復帰した。11年シーズンまではV4エンジンのGSV-Rを、そして15年以降は直4エンジンのGSX-RRを使用している。

気筒配列を変更した理由は、「量産車の技術フィードバックをしやすいから」ということになっている。確かにスズキの量産車にV4エンジンはないから、モトGPでV4の技術開発をしても直接のフィードバックは難しい。

だが直4なら、ハヤブサやGSX-R1000Rなど多数のラインナップがあり、フィードバックしやすそうだ。

エンジニアリング的には、パワーを突き詰めるならV4が有利と言われている。現在モトGPには6メーカーが参戦しているが、V4がホンダ、ドゥカティ、KTM、アプリリアの4メーカー、そして直4がスズキとヤマハの2メーカーだ。

実際のところ、各メーカーがオリジナルECUを使えて、タイヤがコンペティションだった頃は、やはりV4が有利だったように思う。

しかし現在は共通ECUにワンメイクタイヤ。制御にもグリップにも限りがあり、さらには厳しい燃費やエンジンの使用基数制限も課せられている状況では、もはやどちらが有利ということもない。

要するに、1000㏄という排気量の中で、出せるだけのパワーを叩き出せる、という時代ではないがゆえに、気筒配列の有利・不利も出にくくなっているのだ。直4の方がマイルドと言われている。

また、V4はパワーの立ち上がりが急で、直4はフラットだ、とも。バレンティーノ・ロッシがV5のホンダRC211Vから直4のヤマハYZR-M1にスイッチした時、「スイートなエンジン」と評した所以だ。

しかし、これらの特性の作り込みは今やECUでどうにでもなる時代だ。昔はV4、直4ともにエンジンの素で勝負していたから明確な差があったが、今はそこを電子制御で埋めながら、双方の「いいトコ取り」をしている。

私は開発ライダーとしてV4のGSV-Rと直4のGSX-RRの両方を走らせた経験があるが、目をつぶってどちらがどちらかを当てろと言われたら、正直なところ分からないかもしれない。それぐらい双方は歩み寄っている。

例えばV4はもともと不等間隔爆発になるので、タイヤのスライドを抑えることができてトラクション面で有利とされていた。だが今は直4も不等間隔爆発を採用しているため、大差はなくなっている、という具合だ。

同じように、ハンドリングの有利・不利やフィーリングの違いも、ほとんどないと言っていい。

こんなことを言ってしまうと夢がないかもしれないが、レーシングライダーという生き物は扱いやすくてパワーさえありゃ、エンジンの気筒配列なんて何でもいい。

私自身、特にどっちが好きということもない。

’15年の復帰に向けて精力的にテストを繰り返した青木さん
GSX-RRの初優勝は’16年、M.ビニャーレスの手によるものだった
’20年はJ.ミルが王者に

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PROFILE

RIDERS CLUB 編集部

RIDERS CLUB 編集部

1978年の創刊時から、一貫してスポーツバイクの魅力を探求し続けるオピニオンマガジン。もはやアートの域に達している、バイクの美しさを伝えるハイクオリティの写真はいまも健在。

RIDERS CLUB 編集部の記事一覧

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