【大久保絵里のランニングフォーム診断&改善メニュー】カカトから着地している
RUNNING style 編集部
- 2020年09月07日
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ランニングコーチ大久保絵里さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
【今回のチャレンジャー】陳霞さん
鍼灸師としての仕事をするうえで、体力と筋力が必要と感じランニングを始めた陳さん。ヒザや太モモといった脚の故障が多いことから、フォーム改善を決意。目標はサブ4.5!
陳さんのランデータ
ランニング歴
約2年
月間走行距離
約100km
ランニング頻度
週3〜4回
1回あたりの距離
5〜20km
自己ベスト
1時間40分/16km
目標
フル4時間44分
【BEFORE】陳さんのフォームをチェック!
トラブル例
- ブレーキがかかる
- ヒザを痛めやすい
- 太モモを痛めやすい
【大久保コーチのフォーム診断】
カカト着地による腰落ちフォームが、体に負担をかけてしまっています
上半身にブレのない安定したフォームですが、カカト着地になっている点が気になります。カカト着地を長時間続けることで、ヒザやモモといった脚全体へのダメージが大きくなり、故障の原因になる可能も。また、着地時の沈み込みが大きい“腰落ちフォーム”も気になりますね。下のドリルに取り組み、故障しにくい快適なフォームを習得しましょう!
NGポイント
- 腰が落ちている
- カカトから着地している
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
着地の意識づけに役立つモモ上げ(進みながら10m)
1.背すじを伸ばし、モモを高く引き上げる
姿勢を正した状態からモモ上げを行い、前方へ進む。このとき、モモだけでなく腰も高く上げるイメージで行うことがポイント。
2.フラットな着地を意識し続ける!
着地した足の前足部に重心が乗るように意識しながら行おう。全身を安定させるために、体幹の筋力も意識できるとより効果的だ。
重心を意識できるランジ(左右10秒ずつ)
1.前足部に重心が乗るように立つ
腰に手を当て背すじをまっすぐ伸ばした状態で、前足部と丹田に重心を乗せるイメージで直立する。両脚は、肩幅ほどに開こう。
2.片脚をゆっくり前方へ出す
上半身が反らないように体幹を意識しながら、片脚を前方へ出していく。出した脚は、カカトからではなく前足部から着地させる。
3.片脚が地面に着いたら体をゆっくり沈める
床と胴体が垂直になる体勢をキープしながら、体を沈めていく。このとき、曲げたヒザがつま先より前に出ないよう注意しよう。
【AFTER】着地を意識することで、効率的なフォームに改善!
フラットな着地を意識するだけで、ロスの少ない効率的なフォームに変わりました! 修正前に比べ、きれいな前傾姿勢もとれていますね。また、カカト着地を改善したことにより、着地時の“腰落ち”も少なくなりました。脚の回転も非常にスムースです。このフォームが身につけば、脚の故障も改善されるはず!
走りのクセを直すのはなかなか難しいこと。日々の練習に“動きづくり”を取り入れ、意識づけに励みましょう。また2〜3週間に1回、フォームを意識しながらの30km走や3時間走などのロング走に取り組めば、より目標タイムへと近づけるかも?
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
大久保絵里
マラソンランナーとして、コナマラソン優勝、ストックホルムマラソン2位など、多くの国際マラソンで活躍。プロアスリート転向後はファイバーゲートに所属し、国内外のレースを転戦している。ベストタイムは、2012年東京マラソンの2時間26分08秒。
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PROFILE
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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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