【真鍋未央のランニングフォーム診断&改善メニュー】姿勢が後傾気味で、股関節の可動域が狭い
RUNNING style 編集部
- 2020年09月02日
INDEX
ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
【今回のチャレンジャー】
村越彰さん
ときどき右ヒザの痛みに悩まされるが、これまで大きな故障はなし。今年出場する大会も楽しんで完走するために、より効率的なフォームの習得を目指す。
村越さんのランデータ
ランニング歴
約8年
月間走行距離
約180km
ランニング頻度
週5日
1回あたりの距離
5〜10km
自己ベスト
フル3時間42分
その他
スキー経験あり
【BEFORE】村越さんのフォームをチェック!
トラブル例
- スピードに乗りにくい
- スネやヒザを痛めやすい
- 前モモが張りやすい
【真鍋コーチのフォーム診断】
姿勢が後傾気味になり、股関節の可動域が狭くなっています
全体的にダイナミックなフォームですが、姿勢がやや後傾している点が気になりますね。骨盤が後傾してしまうと、股関節の可動域に制限がかかり、スピードに乗りにくくなってしまいます。このフォームで長時間走り続けると、スネやヒザ、前モモにはりや痛みが生じる可能性も。エクササイズに取り組み、よりダイナミックで快適なフォームを手に入れましょう。
NGポイント
- 姿勢が後傾気味
- 脚の引き上げが弱い
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
“モモ上げ”で股関節まわりの筋力強化(10ステップしたらウィンドスプリント)
1.骨盤を立たせた状態で太モモを高く上げる
上げる脚の太モモの付け根、またでん筋と大腿四頭筋を意識しながらモモ上げ。このとき、姿勢が後傾しないよう注意して行う。
2.骨盤を前傾させ前方へ走り出す
モモ上げを10回行ったら、そのまま骨盤を前傾させウィンドスプリントへと移行。全力疾走の70%ほどのスピードで50mほど走る。
“壁押し”で自然な前傾姿勢をつくる(片脚10回ずつ上げたら交代)
1.壁に手をつき体を斜め一直線に
つま先から頭の先まで、体を斜め一直線にした状態でキープ。腕の力ではなく、腹筋や背筋の力で体勢を支える意識で行うことがポイント。
2.体幹を意識した状態でモモを引き上げる
体が安定したら、片脚をゆっくり引き上げる。太モモが床と平行になる高さまで上がったら3秒ほどキープし、再びゆっくり下ろす。
【AFTER】スムースな重心移動ができた、スピード感のある美しい走りに改善
前傾姿勢を意識することで、スムースな重心移動ができるようになりました! 骨盤を前傾させることにより股関節の可動域が広がり、自然と脚も高く引き上げられるようになっていますね。今後も、効率的かつ故障しにくいフォームで走り続けられるよう、姿勢改善のエクササイズに取り組んでいきましょう!
ラン歴が長い人ほどフォームの改善は難しくなります。いきなりフォームを変えるのは、かえってストレスになる場合もあるので、まずはエクササイズに取り組み、少しずつ体に定着させていきましょう。併せてストレッチも行うと◎。
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
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PROFILE
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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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