理想は鼓笛隊! 痛みを防ぐランニングフォームを手に入れるトレーニング法
FUNQ
- 2017年10月27日
ランナーにとって痛みは切っても切れない悩みのひとつ。タイムを上げるために練習をしたくてもカラダに痛みを感じながらでは続けられないし、せっかく練習を積み重ねても大会で良いパフォーマンスが出せなくなってしまう。
痛みが出る原因はさまざまあるが、痛みの出ない走り方を身につけるのは大切なこと。そこで、マラソン完走請負人として、多くのランナーから支持を得るJapanマラソンクラブ創設者で、現在もコーチとして活躍中の牧野仁コーチに、ランニング中に意識することで痛みの出ない走り方を教えてもらった。
効果的なトレーニングは「鼓笛隊歩き」
ヒザの屈伸がしっかりできていない、股関節を使った走りができていない、腕を大きく振りすぎるといった走り方を続けていると、カラダのさまざまな箇所に痛みやコリが発生してしまう。そんな間違ったフォームを修正するために牧野コーチがオススメするのが「鼓笛隊歩き」トレーニングだ。
やり方はこんな感じ。腕振りは小太鼓を叩いているイメージで動かし、脚は腕の動きと連動させて高く太ももを上げて、一歩一歩踏み出していく。まさに鼓笛隊のように、腕や脚をリズミカルに動かすのがポイントだ。
最初はゆっくりと動きを意識しながら丁寧に行っていき、慣れてきたらスピードアップしていく。
(1)前傾姿勢を軽くとって腕は自然に振り上げる
(2)モモはできるだけ高く、足首もしっかり背屈させる
(3)片脚にきちんと体重がのせられているかを意識
(4)アゴは引いてまっすぐ前へ
痛みが出ない走り方のクセとは?
「鼓笛隊歩き」で大切なのは、余計な力みを減らすことで、これは痛みの原因になる走りのクセを見直すことにもつながってくる。手足が力んでいると、関節や筋肉への負担が増して、痛みやトラブルに原因につながってしまう。そこで、意識したいポイントを3つご紹介しよう。
(1)「ヒジを約90度」の意識はほどほどに
腕振りはヒジを約90度に曲げる、とよく耳にするが意識しすぎると力みの原因に。三角筋などの肩周辺の筋肉を酷使してしまうので、腕振りは自然にしよう。
(2)カカトをバウンドさせすぎない
走りに弾みがつくようにとカカトを過度にバウントさせて走ると、ヒザをロックさせてしまうため負担が増大。ヒザ痛の原因にもなってしまうので適度に。
(3)足首・ヒザを痛めるつま先着地はしない
ケニアの選手などはつま先で着地する人も多いが、これはあくまでも脚の筋力があっての話。つま先着地は腸脛(ヒザ付近)に痛みが出やすくなるので好ましくない。
「鼓笛隊歩き」を繰り返すことで股関節の動きが良くなり、ヒザもしっかりと屈伸ができ、腕振りの力みもとれてくる。カラダを温めるウォーミングアップにもなるので、これから寒くなる季節には一石二鳥のトレーニング。ぜひ取り入れてみよう。
(出典:『RUNNING style アーカイブ 42.195kmの必勝攻略法』、監修:牧野仁)
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