肩こりさん必見!! 肩こりの特効薬は、上向き姿勢
RUNNING style 編集部
- 2018年10月12日
国民病ともいわれる「肩こり」。悪化すれば、ひどい頭痛に悩まされたりと、日常生活に支障をきたすことも……。そんな頑固な肩こりに悩む人に朗報! 肩こりは上を向く時間をつくるだけで、簡単に改善することができるのだ。ここから、肩こりのメカニズムと、上を向くことがなぜ効果的なのかを解説していこう。
肩こりの元凶は、“猫背”
人の背骨は横から見ると、まっすぐではなくカーブした状態になっている。これは生理的弯曲と呼ばれ、バランスよく体を支えて歩行やランニング時の背骨にかかる衝撃を吸収する働きをもつ。
しかし、長時間下を向いていたり、悪い姿勢で作業を続けていると徐々に生理的弯曲に異常が発生。本来、前方向にゆるくカーブしている腰椎はまっすぐになり、それに伴い胸椎は強く後弯(猫背)、頚椎は前弯が失われ、まっすぐ(ストレートネック)になる。
この状態に陥ると、頭部は体の中心軸より前に位置するようになり、上半身が前重心になる。このとき、頚部から腰部にかけての後方の筋肉を使って、体が前に倒れないようにバランスをとろうとする。その結果、それらの筋肉は緊張し、多大な負担がかかるようになる。その負担がもっとも大きいのが「僧帽筋」だ。
僧帽筋は首から背中の上部にかけて、ひし形状に大きく広がる筋肉。頭と背中が前に傾くことで、猫背カーブが大きくなり、僧帽筋が上下に完全に伸びきった状態になってしまう。伸びきった僧帽筋に、さらに頭の重さの負荷がかかり、負担が倍増するのだ。また、猫背になると、肩も前に出て巻き肩にもなってしまう。
<肩こりになりやすい姿勢:その1>
頭が前に傾いている
頭が前に傾いている、いわゆる猫背の状態になると、頭の重みで背中の筋肉が伸ばされる。その姿勢を持続すると、首から肩・背中にかけての筋肉が疲労して肩こりが発生する。また、猫背になると背中が丸くなり、肩も前に出てきてしまう。これが巻き肩といわれる状態だ。
<肩こりになりやすい姿勢:その2>
巻き肩
巻き肩とは、肩甲骨が外側に開き、通常よりも肩が前に出た状態。パソコンに向かってキーボードを叩いたり、手にスマホを持って見つめたりするときなど、下を向いて長時間首を動かさないときに自然となりやすい姿勢だ。巻き肩になると、首から肩・背中にかけて大きく広がる僧帽筋が引き伸ばされ、筋肉が緊張した状態が続くので肩こりが起こりやすくなる。
上を向けば、肩こりは一気によくなる!
上を向くことがなぜ肩こり改善の特効薬といえるのか? それは、伸びきった肩や背中まわりの筋肉が縮んで、頚椎のストレートネックと呼ばれる状態が正しい状態に修正されるから。
そして、もう一つの理由は「胸が上を向く」ということで、猫背のカーブが伸びて、肩や背中まわりの筋肉が収縮するからだ。さらに、肩甲骨も正しい位置に戻るため、縦横方向に過剰に伸ばされていた背中まわりの筋肉(僧帽筋)が元に戻り、肩こりの原因姿勢である巻き肩も治せるというしくみだ。
スマホを見たり、パソコンを見たりと、下ばかり見る生活を続けると、背中側の筋肉が縦に横に伸びきって、肩こりが悪化する。肩こりに悩む人は、意識して上を向く時間をつくるようにしよう。
イラスト:近藤恭史
(出典:『Running style別冊 上を向けば、肩こりは治せる!』)
(エイサイト編集部 楠田)
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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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