貧血、骨粗しょう症が気になるなら、食べ合わせに工夫を!
FUNQ
- 2019年01月28日
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栄養素は、体内で作用し合ってはじめて、各栄養素のもつ力が十分に発揮され、吸収される。単体で摂取すると、せっかくとった栄養素が使われることなく体外に排出されてしまうのだ。なかでも、「鉄」と「カルシウム」は無駄になる量が多い栄養素。ここでは、「鉄」と「カルシウム」にフォーカスし、これらの栄養の無駄=栄養ロスを減らす方法を紹介する。
貧血気味の人は要注意!! 栄養ロス量ワースト1の鉄
ヘモグロビンの材料であり、貧血予防に欠かせない鉄。数あるミネラルのなかでも群を抜いて栄養ロスが多い鉄は、栄養バランスが崩れると、すぐに不足気味になってしまうため、できるだけ無駄を減らしたい栄養素だ。
鉄は、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分類され、二つの吸収率には差がある。ヘム鉄は、赤身肉や赤身魚などの動物性食品に含まれ、その吸収率は、10%前後。
いっぽうの植物性食品に含まれる非ヘム鉄は、10%以下。この栄養ロスの多さをみれば、貧血に悩む人が多いのも納得できるはずだ。
鉄が豊富な食品
ヘム鉄
レバー、赤身肉、赤身魚、アサリなどの貝類
非ヘム鉄
大豆製品、海藻、青菜(小松菜、ホウレン草、水菜、春菊など)、卵
鉄の栄養ロスを減らすなら「ビタミンC」を!
とくに食べ合わせに工夫をしたいのが、吸収率が低い、非ヘム鉄。その救世主が、ビタミンCだ。非ヘム鉄とビタミンCを一緒にとると、体内で吸収率のいいヘム鉄に変換されるからだ。とくに、ヘム鉄が豊富な、赤身肉や赤身魚が苦手な人は、鉄が多い野菜とビタミンCを意識的に一緒にとってほしい。
鉄を無駄なくとる食べ合わせのヒント
□ 魚介類のパスタなどを食べるときは、パセリやレモン汁を多めにかける
□ 厚揚げと青ジソは鉄、たんぱく質、ビタミンCを同時摂取できる最強レシピ
□ ホウレン草のおひたしは、しょうゆよりポン酢で
ビタミンC が豊富な食品
かんきつ類、キウイフルーツ、イチゴ、ブロッコリー、ホウレン草、ピーマン、ジャガイモ、パセリ、青ジソ
“魚を骨ごと食べる”だけでは、カルシウムはうまく使われない!
カルシウムは、小魚や乳製品を食べれば不足しないと油断している人も多いだろう。しかし、鉄と同様、ほかの栄養素に比べると栄養ロスが多い。
鉄と少し異なる点は、食品によって、栄養ロスの量が大きく変わってくるところだ。栄養ロスが少ないのが、動物性食品。乳製品は約40%、小魚からは約30%が吸収される。いっぽう、野菜や大豆製品などの植物性食品に含まれるカルシウムの吸収率は、約20%と、動物性の食品と比べると、栄養ロスが多い。
カルシウムが豊富な食品
小魚、桜エビ、大豆製品、乳製品、牛乳、卵、海藻、小松菜などの青菜類、ねりゴマ
カルシウムの栄養ロスを減らすなら「ビタミンD」「クエン酸」を!
ビタミンDを同時に摂取すると、カルシウムの栄養ロスは大幅に減らせる。ビタミンDはカルシウムの吸収を促進させる働きをもつためだ。あわせて、カルシウム吸収促進効果が認められているクエン酸も摂取すれば効果倍増。小魚のマリネや、ヨーグルトとかんきつ類の食べ合わせは最強だ!
カルシウムを無駄なくとる食べ合わせのヒント
□ 骨ごと食べられる小魚は ポン酢、レモン汁と一緒に!
□ シラス大さじ1杯+酢、ポン酢、レモン汁で 1日の必要量がとれる!
□ ホワイトシチュー、グラタンの具にはキノコをたっぷりと
ビタミンDが豊富な食品
キノコ、シラス、シシャモ、鮭、サンマ、干しシイタケ、キクラゲ、カツオ、卵黄
クエン酸が豊富な食品
レモン、かんきつ類、梅干し
(出典:『RUNNING style 3月号 栄養ロスをなくす 食べ合わせのコツ』)
(エイサイト編集部 楠田)
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