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「皇居ラン」のおすすめポイントやルール(走り方)をリアルレポート!

ランナーの聖地であり、多くのランナーが一度は走ってみたいと憧れる「皇居ラン」。そのおすすめポイントや注意すべきポイントをまとめて紹介!。

ランニング歴20年の記者PONCHOは、しかし『皇居ラン』未経験……。「わざわざ皇居まで行くのが……」、「車の排ガスが……」、「どこで着替えるの?」などと理由をつけて、食わず嫌いだったのだ。きっと読者のなかにも同じような人がいるだろう。

でも今回2日間、朝と夕方、全5周を走ってみたところ、これが予想を裏切る気持ちよさ!適度な高低差はトレーニングにもよく、ハマってしまった!そこで実際に走ってわかった「皇居ラン」のポイントを徹底紹介する。

「皇居ラン」のおすすめポイントはココ!

登山やランニングに使えるアプリ「YAMAP」で皇居ランを計測したデータをキャプチャー。このときのスタートは永田町駅から至近の「adidas RUNBASE TOKYO」。ゴールは青山通りと内堀通りの交差点。しかし「皇居ラン」は、どこからスタートしても、もちろん問題なし!

1. 都心で信号なしのコースを約5kmも走れるのは皇居ランだけ!

皇居をグルッと反時計まわりに周回。1周約5kmなので、ラップ計測がわかりやすく、目安にもしやすい。また途中に信号がないため車道を渡る必要もなく、ノンストップで走れるのが最大の魅力。都心でこんなコースは他にない!

2. 高低差は約25mで、適度なアップダウンあり

 

登山やランニングに使えるアプリ「YAMAP」で計測したデータに場所を追記。下記で紹介するコース情報に合わせて、桜田門のスタート&ゴールで高低差を表示してみた。

今回計測したデータによると桜田門付近の標高が約5mと一番低く、そこからほぼフラットながら、実際にはゆるやかに上っていて竹橋の標高が約10m。竹橋から先、千鳥ヶ淵、半蔵門の標高約28mまでが断続的な上りで、疲労がたまってくると案外キツい。半蔵門以降、桜田門までが長い下りでスピードに乗って走れて気持ちいい!

3. お堀の景色が最高にキレイ!

皇居ランは、文字通り「皇居」のまわりを走るのだけれど、そこから見える景色はお堀と皇居周辺のビルや建物となる。東京駅や博物館、大使館など、歴史的な建築物なども見ることができる。なんといっても美しいのはお堀だ。特に大手門付近の石垣や千鳥ヶ淵交差点付近から半蔵壕を見下ろす風景は絶景!

4. いろいろな場所からアクセスできる

東京の中心にある皇居だけにアクセスも抜群。これは他のランニングコースにはない特長のひとつだ。出張ついでなら東京駅から、帰りに呑んでいきたいなら銀座や新橋にも近い有楽町駅や日比谷駅から、赤坂に行くなら永田町駅から、新宿方面からなら九段下駅から。また神保町駅からも利用可能。コースの最寄り駅として考えると二重橋駅、竹橋駅、桜田門駅からもアクセスできるのだ。

5. 速い、おしゃれなど、参考にしたいランナー多し!

多いときは1日1万人ものランナーが走るといわれる皇居ラン。しかもランナーのレベルが高く、スピードの速いランナーはもちろん、スタイリッシュなウエアを着こなすおしゃれなランナーも多い。彼らを参考にランニングフォームを観察したり、ランニングウエアのトレンドを勉強するという楽しみ方もあり!

知っておきたい「皇居ラン」の注意ポイント

1. 反時計まわりで走る

絶対に守るべきルールは、反時計まわりに走ること(歩道の左側を走ること)。時々、時計まわりに逆走しているランナーも見かけるが、歩道が狭い場所もあり、皇居観光客や歩行者がいるなかですれ違う際に危ないと感じることもあるので、反時計まわりで走ることを覚えておこう!

2. 歩行者やランナーを追い抜くときはひと声かける

コースのところどころにある注意看板にあるように、皇居ランはランナー専用のコースではない。誰もがが気持ちよく歩き、走れるように、追い抜く際には「すみません」や「ありがとう」など、ひと声かけることを心掛けよう。特に歩行者を追い抜くときには、驚かせたりしないようにゆっくりと、細心の注意を払って歩行者優先で走るように。

3. 進路を変えるときは手信号も有効

ランナーは歩道の左側を走ることになるが、追い抜くために右側に出る際は右手を横に、左側に戻る際は左手を横に出して、すれ違う歩行者や後ろから来るランナーに対して進路変更の意思表示を行おう。声をかけることに加えて手信号を出すことで、事故防止につながるぞ。

4. ゴミは必ず持ち帰る

皇居ランに限らず、補給食のパッケージや水分補給のためのペットボトルなどは、必ず持ち帰るのが大人としてのマナー。また誤ってポケットなどからゴミを落とさないためにも、ランニングバックやウエストバッグを装備するのがおすすめだ。

5. 夕方5時以降~夜のランニングは慎重に

皇居ランで平日にもっとも混み合うのは、仕事終わりの夕方5時以降。車道沿いなので暗い場所はほとんどないけれど、それでも夜間のランニングとなるので要注意だ。リフレクターやライトを装着して、自分の存在を周囲に知らせるようにしたい。また、追い抜きの際には昼間以上に注意しよう。

「皇居ラン」のおすすめコース&スポット

皇居ランは、どこから走っても構わない。記録会などのイベントが多く行なわれているのは、もっとも標高が低く、広いスペースのある桜田門からのスタート&ゴールというコースだ。そこで、ここからは桜田門から反時計まわりに走るコースでスポットを紹介したい。

1. スタートは桜田門から

奥に見えるのが桜田門。有楽町線の桜田門駅を出てすぐのところだけれど、ここから桜田門の中に入っていくランナーと、入らずに歩道を直進(内堀通りへ)、先の信号を左折するランナーがいる。どちらも「皇居ラン」のコースで間違っていないが、桜田門の中を通るほうが道幅も広く安全なので、初心者にはおすすめだ!

皇居らしい美しい風景「桜田門」

「皇居ラン」で桜田門以外にこうした風情ある風景のなかを走れる場所はないので、内堀通り沿いを進むより、桜田門を通った方が間違いなく楽しい!

2. 内堀通りに合流してコースを北上!

桜田門をくぐったら直進して内堀通りへ、さらに歩道を左折する。ここから桔梗門までは道幅が広く、フラットで走りやすい。

左手には二重橋があり、ここから観光客が増えるので走行には注意が必要。特に外国人観光客は、皇居ランを知らないので、気配りしながら進もう。

3. 右手に見えてくるレンガ造りの東京駅駅舎

さらに内堀通りを北上すると、右手に行幸通りへ渡る歩行者信号機がある。その奥には丸ビル、新丸ビルが見え、さらにその間からレンガ造りの東京駅が見える。地方からの出張などで「皇居ラン」をするなら、ここからスタートにするのもおすすめだ。新丸ビル内には「MARUNOUCHI Bike&Run」というランステがある。

4. 大手門の風景が見事

右手に見えてくるのが大手門。皇居東御苑へと入れる場所。このお堀と門の風景がとにかく美しい。取材時には白鳥が一羽飛来していて、心和む雰囲気だった。

5. 内堀通り沿いを左手に進む

右の白いビルが東京消防庁。道路標示の飯田橋・九段下方面、お堀に沿って左手に進んでいく。この付近からは観光客に加えてビジネスマンの往来も増えてくる。

6. 竹橋駅付近もスタート地点で利用者多し

お堀に掛かる木橋は平川橋。皇居東御苑へと入れる平川門に通じている。内堀通りを渡った反対側には竹橋駅直結のパレスサイドビルがある。このビル内には「Run Pit by au Smart Sports」というランステがある。

トイレは竹橋駅入り口付近に

東京メトロ・竹橋駅の出入り口がある手前の広場にトイレがある。この付近は広場にもなっていて、ランナーやサイクリストが準備、休憩をしている。ランニングイベントも、ここからスタートすることが多い。

7. いよいよ上りのスタート!

この「竹橋」から上りが始まる。急坂とまではいえないが、距離300mで約10m上がるという「皇居ラン」最大の難所。歩幅を狭くして、ピッチよく駆け抜けよう!

8. 代官町料金所で一旦フラットに

首都高の代官町料金所まで来ると、上り坂は小休止。でも、まだ気を抜いてはいけない!

9.千鳥ヶ淵交差点手前からの景色がサイコー!

代官町料金所から少し上って、間もなく下り。気持ちよく飛ばしていると見逃しがちなのが、左手の半蔵壕の風景。道を挟んで反対、右側は桜の名所で知られる千鳥ヶ淵、写真右側の壕の上が千鳥ヶ淵公園。当然、春は混雑必至。花見ランで、のんびりと走ろう。

10. 千鳥ヶ淵公園沿いの歩道は狭いので注意!

春以外は人通りは多くないが、千鳥ヶ淵公園沿いの歩道は狭いので歩行者、ランナーを追い抜く際には一声かけて進みたい。この先、半蔵門まではダラダラとした上りが続く。

千鳥ヶ淵公園にもトイレあり

半蔵門の交差点手前、千鳥ヶ淵公園の出入り口にトイレがある。上りも間もなく終わり、人も少なく静かな場所なので、ここで休憩するのもいい。

11. 半蔵門交差点で上りは終わり

右手にTOKYO FMのビルが見える半蔵門交差点。ここで上りは終了!竹橋から約1.2km。走っていると長く感じるけれど、上りきってしまえば、案外短いと感じるだろう。

12. 桜田門までなだらかな下りを楽しもう!

「皇居ラン」のコースのなかで、一番楽しいのが半蔵門~桜田門まで1.5kmの下り。歩行者も少なく、キツかった上りからも解放され、爽やかな気分を満喫できる!ちなみに三宅坂交差点を青山通りに右折。永田町駅手前にランステの「adidas Runners Tokyo」がある。

走ってわかったランナーが「皇居ラン」をする理由

わざわざ「皇居ラン」する意味ってなんだろう?そんな疑問を抱いて初めて走ってみたけれど、実際に走って感じたのは「特別感」だった。

東京らしいビル群と江戸から続く歴史的な建築物や風景の対比は、「皇居ラン」だからこそ楽しめるもの。コースの半分はフラット、半分はアップダウン。東京は平坦な土地に思えて、じつはそうではない地形を味わえるのも、おもしろい。そして、本気で走るランナーや観光気分のファンランナー、仲よく走るグループランなどなど、いろいろなスタイルのランナーたちとすれ違うのもいい。ランステも多く点在するので、仕事帰りに走って、それから東京の夜を堪能することもできるだろう。

ランニングをトレーニングとして取り組むのではなく、どこかイベント的なものにしてくれる「皇居ラン」は、東京を味わう「旅ラン」的魅力に溢れていた。次回はどんな発見があるだろうか?どこに立ち寄ろうか?誰と来ようか?そんなことを夢想できるランニングコースは多くない。それが「皇居ラン」の特別感に思えた。

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PROFILE

PONCHO

PONCHO

登山、ランニング、旅、島、料理、道具をテーマに執筆、撮影。低山ハイクとヨガをMixしたイベント『ちょい山CLUB』を主催する。

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