adidas/EQT SUPPORT(アディダス/エキップメント ランニング サポート)1991|ランニングシューズの礎を築いた“名作”たち
RUNNING style 編集部
- 2019年11月11日
クロスカテゴリーで高機能モデルを展開した、エキップメントコレクションのランニングモデル。
アディダスのパフォーマンスロゴはここから誕生した!
4年に1度開催されるサッカーの祭典といえば、FIFAワールドカップがもっとも有名であるが、その中間年に行われるUEFA欧州選手権も人気が高い。この原稿を執筆している段階で、フランスで行われているEURO2016はベスト4が出揃ったが、今大会の台風の目はなんといっても初出場のウェールズで間違いないだろう。ガレス・ベイルを中心としたチームは、ベルギーをはじめとした強豪を撃破し、4強まで勝ち残ったが、そんな彼らのユニフォームの胸にはアディダスのパフォーマンスロゴが輝いている。ちなみに、このロゴがサッカーの欧州選手権で見られるようになったのは、1992年のスウェーデン大会から。それまでの大会では、アディダスのロゴは現在アディダス オリジナルスに用いられるトレフォイル(三つ葉)ロゴだったのである。
では、パフォーマンスロゴはどのようにして誕生したかというと、元来このロゴは、とあるプロダクトコレクションのためにデザインされた。そのコレクションとは1991年にデビューしたエキップメント(EQUIPMENT)である。エキップメントとは、アディダスが誇る技術力を結集し、各カテゴリーのトップモデルをラインナップしたコレクション。ホワイトベースに、グリーンとブラックのアクセントカラーで統一したカラーコンビネーションを採用し、その展開カテゴリーはランニング、バスケットボール、テニスといったメジャースポーツだけでなく、ボクシング、フェンシング、重量挙げといった競技人口の少ないスポーツまで網羅。あらゆるスポーツのトップアスリートが、このコレクションの機能性の高さを享受することとなった。
高い機能性は維持しつつ、さまざまな用途に対応
このようなアディダスの製品開発思想は現在も受け継がれており、ロンドン五輪のタイミングではアディパワー(AdiPower)のネーミングのもと、レッド/ホワイトの統一したカラーリングで、さまざまなカテゴリーのスポーツシューズがリリースされたのも記憶に新しい。そんなエキップメントコレクションにおいて、もっとも多くの販売数量を記録したのがランニングコレクションだ。
ランナーのタイプによって“ガイダンス”や“クッション”といったバリエーションが展開されたが、今回取り上げたサポートタイプは、その名のとおりランナーの着地から蹴り出しまでをサポートするランニングシューズであり、足のねじれをコントロールするトルションをはじめとしたアディダスの誇るテクノロジーがこの1足に集められていた。各カテゴリーにおけるベスト オブ アディダス(最高のアディダス)を開発することがエキップメントの設計コンセプトであったが、このエキップメントランニング サポートも、その名に恥じない高いパフォーマンス性能を確保しており、ファンランナーからトップアスリートまでの幅広い層のランナーに愛されることとなった。
その後も機能性を向上させたプロダクトが1993年にリリースされるなど、アディダス エキップメントは’90年代を代表する高機能コレクションとしてその名をスポーツシューズの歴史に刻んでいる。そして、当初エキップメントコレクションのためにデザインされたロゴは、現在、優れた機能性を象徴するパフォーマンスロゴとしてアディダスのフットウエア、アパレル、アクセサリーなどに配されることとなった。
column
1993年、機能性を向上させた後継モデルが登場。ストリートシーンで高い人気を獲得することに成功しており、これまでに数々のカラーバリエーションをリリース。
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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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