saucony(サッカニー)を歴史や名作、テクノロジーから振り返る|ランニングシューズブランド名鑑
RUNNING style 編集部
- 2020年03月19日
アメリカのシリアスランナーから高い支持「saucony(サッカニー)」
創業から120年以上の歴史を持つブランド
サッカニーは1898年、近代五輪最初の大会となるアテネ大会の2年後に創業した歴史あるスポーツブランドである。アメリカ東海岸ペンシルベニア州カッツタウンを流れるサッカニー川がブランド名の由来であり、創業から12年が経過した1910年には、川の畔にある2つのレンガ工場で日産800足のシューズを製造するほどに成長していた。
そんななか、同社は陸上選手の成績向上のために1足のスパイクを開発する。それがTHE 7446 SPIKEであり、このシューズを出発点にサッカニーは数々のスポーツシューズを開発していくこととなる。
1981年にジャズ、1985年にジャズが誕生
1981年、サッカニーを象徴する特徴的なトライアングル ラグ パターンのアウトソールを採用したジャズが誕生。この三角柱を敷き詰めたアウトソールは高いグリップ性と推進力を両立することで高い注目を集め、現在もストリートシーンでポピュラーな存在として知られている。1984年発売のDXN トレーナーは、ミュンヘン五輪の男子1500mの銅メダリストで、1983年のニューヨークシティマラソンも優勝しているロッド・ディクソンのフィードバックを活用して誕生した1足で、トランポリンで跳ねるような反発力が大きな特徴だった。
1985年発売のシャドウは、ジャズをベースに安定性と衝撃吸収性を大幅に向上させた1足。機能美ともいうべき完成されたデザインは、‘90年代初期の渋カジブーム時にはカジュアルシーンで人気となった。そして1991年には、同社の代表的なテクノロジーであるG.R.I.D(GROUND REACTION INERTIA DEVISEの略)システムがGRID SDに初搭載。着地時に最も荷重のかかる場所に衝撃を吸収するスイートスポットを作り、かつ軽量化に成功。最も効率的な足運びを実現させており、その後このテクノロジーは、着実に進化を遂げていった。
ナチュラルな走行感を求める多くのランナーが着用
その後もランニングカテゴリーにおけるサッカニーの進化は止まることがなく、ナチュラルな走行感を求めるランナーのために2009年にキンバラをリリース。このシューズのコンセプトは多くのランナーから受け入れられ、現在は第11弾のキンバラ11が展開されている。そしてサッカニーで忘れてはならないのが、レースにおける着用率の高さ。アメリカの多くの大会で、同社の着用率はベスト5に入ると言われるほど、シリアスランナーに愛されている存在だ。
saucony(サッカニー)ランニングシューズ名鑑
1981|JAZZ(ジャズ)
独自のアウトソールパターンが類まれなグリップ性と推進力を生んだ
1985|SHADOW(シャドウ)
良好なセールスを記録したジャズのスペックをさらに高機能化したシューズ
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PROFILE
RUNNING style 編集部
ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。
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